南区役所に在籍した昨年度一年間で、一定の効果のあった事務改善方策を振り返りたいと思う。
区の自主的・主体的な改革の方向性から実績が上がっている手法は四つ。
一つは“カイゼンさいたマッチの活用”
それぞれの部署が事務を進める中で生じた様々な課題をアイデアを出しながら改善し、その改善策の効果を競って最優秀賞などを決めるもの。
これは本当に各組織、各職員に主体的な改善を促すとても良い手法で、近年、例えば南区や桜区など、区役所が最優秀賞を争うまでになっている。
行革所管が力を入れている。
発表される改善策は、様々な組織の課題解決に応用が利く。
二つ目は、“窓口改善アンケート”の活用。
南区ではこのアンケート結果を元に、“区民満足度向上会議”を設けて、一年間かけて、アンケート結果が示す課題について検証し、善後策を見出していった。
アンケートをただやって終わりではなく、そこから具体的な改善点を探っていく良い取組である。
三つ目は区役所間ベンチマーキングの試み。
昨年度は10区の高齢介護課で問題点の抽出から、最良の取組の抽出、それを踏まえた改善策の取りまとめまで取り組んだ。
関連する本庁の各課(高齢福祉課や法務所管等)との調整まで、行革所管と南区の高齢介護課で実施して、取組を現実味のあるものにしていった。
行革所管が絡むので、関連する本庁を動かしやすい。
副区長会議や区長会議、課長会議で丁寧に説明をしていったので、上手くいった。
四つ目はモデル事業の実施を起点とするイノベーションの類。
NTT東日本のRPAや、富士通のフィールドイノベーション(残業削減の業務改善)の導入。とりあえず南区でモデル事業を実施してみようという試み。
RPAはICT政策所管が絡み、フィールドイノベーションは行革所管を絡ませることで、予算確保や市長の意思決定まで、本庁各部署に任せることができる。
本庁と区がウインウインになるようにもっていくのがベスト。
以上、これらの取組を継続することで取組の標準(スタンダード)が積み重なってくる。
RPAは今年度、区における取組が継続している。また、フィールドイノベーションは今年度、その成果を元に研修が企画された。
区役所間ベンチマーキングも継続されるととても良いと感じている。

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