![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/17277743/rectangle_large_type_2_f5ca9257d2bac5db227361ebf2cb5fc6.png?width=800)
コープルク公爵の回想録
公的生活を営む者にとって、きわめて大切なことが二つある。
すなわち、誠実であること、きわめて公正であることがそれだ。
今日では教育は一般に普及している。だから、大した骨折りなしに智力と教養の点で他人をしのぐことは容易ではない。
けれども、どんな場合にも変わりなく、人の信頼を得ることのできる公正誠実な性格の持ち主は、厳密に吟味すれば、決して得やすいものではない。
だから、善良で公正で誠実な人物は、これらのすぐれた資質によって、ある安全な地位を保証され、そのために同僚の高い尊敬を受け、同時にまた、人生の幾多の波風をしのぐに当たってぜひとも必要な魂の平和を保つことができるのである。
この魂の平和がなければ、たとえどのような成功をおさめようと、ひとは自ら不幸に感ずるものである。(コープルク公爵の回想録)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?