事業や施策の評価時に、その実績の数値化とか、数値のグラフ化というものはできると思うのです。
それはただ客観性を持って実績数値を目に見える形で把握できるということだけですけれど。
まあ、目に見えるようにすると分かることもあるのですが、問題なのは、その数値をどのような評価基準を設定して評価していくのかということなので。
その評価基準から見て、事業や施策がどのような状況(関係性)にあるのか、それをグラフ化して見せていく必要があります。
個々の事業を行政評価的に効果性・効率性によって判断したいならば、B/C(benefit by cost)で見ていくということはあるとは思います。
それはまあ一つの評価基準(比較)ではあります。
B/Cは、その事業の期待する成果、量について十分な了解が取られており、その事業の手法も特段疑義もなく定まっている場合に使用されます。
ただ、事業を実施する前、当初に、そのbenefitをどのレベルで期待するのか、
その期待値はどのような客体への影響を踏まえてどの程度で設定するのが適切なのか、
また、その期待値を実現するには、どういった手法にどの程度のcostをかけるのが適正なのか、
それを判断していくのは相当に面倒なものだと思います。
事業の結果について、やみくもに
B/C(benefit by cost)によって効果性、効率性を判断すればよいものとも思えません。
さらには、個々の事業は個々の事業の目指すところ、目的をもっているわけですが、同様の成果指標(分野)を持つ事業を複数集めて施策レベルで評価をしていくということがあります。
しかし、各事業費を施策単位で総計してみたところで、それが施策として経費が高すぎるのか、事業の結果得た成果が多いのか、少ないのかさえ客観的に判断できるものでもないように思います。
いろいろな事業の結果がミングルされてしまっている横断的、総合的な数値は、もう評価のためには使いものにならなくなっている。
意味を持たない単なる統計数値となってしまっている。
結果として出てきた数値には、ニーズや手段、経費(量)に関して適切な因果がある必要がある分けで、こういった適切な評価を行うためには、ただのOUTPUTとINPUTの関係性の話だけじゃなくて、さらに有効な楔(関数)を用意する必要もあるように思います。
(2005年11月再掲)
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