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銀行はマシンと人手のブースにはっきりと窓口を分けている。 マシンはスピード感のある手軽な(迅速な)手続きを実現したおもてなし。
人手のブースはしっかりと話を聞く、個々に応じた融資モデルの構築等なのだろう。 この二つを分けることにより各々のおもてなしをメリハリを付けて実現している。
これは理想的なモデルの一つ。
区役所の仕事としては、様々なサービス(給付)メニューの内から、それをどう個々の市民の状況に沿って組み合わせるのかということがある。そのためには時間を割いて、目と目を合わせて じっくり市民の話を聞く必要がある。一度サービスメニューが固まった後は手続きの迅速さがおもてなしの要件となるのではないか。
事務の効率化の意味の中には、常に市民の立場からおもてなしをどう実現していくのかという思いを持つ必要がある。
なんでもスピードの強化を図ればよいというものではない。 
富士通さんにご尽力いただいた改善作業の中でも、事務作業や窓口対応時間の削減、迅速化の実現については、区役所で手続きをする前に、お客さんにどう必要な手続きやそれに必要な書類等について前もって知らせて、さらには申請書記入等の手間を来庁以前にどう済ませていただけるのかという考え方が重要であることを理解した。
近隣にある一流と言われるようなホテルのおもてなしの様子を見てもなかなかひどい。 
区役所と同様に人員が足りていないのかもしれないが、銀行のようなメリハリが明確に効 いていないので、お客さんがフロントの前で迷い、また目配りをしてもらえない不満を抱 えている。ベルがいなかったり、コンシェルジュデスクに人が座っていないことも多い。
人員が足りていないにしても、どの部分がお客さんの満足度を得るために重要なのかといった意識や分析が足りていないようにも思われる。
ただ、ホテルは、どの人に集中的におもてなしをすることが合理的かというスタンスで、サービスの対象を選別してしまっているのかもしれない。

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