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ハイレゾ音源を聴いて比べてみる

こういうの事はは体験してみてこそなのだよ。

最近、ずっと気になっていた所謂ハイレゾ音源の聴き比べをしてみました。昨今ハイレゾと言われるようになり、ハイレゾとはいったい・・ウゴゴゴとモヤモヤするようになってきていたからです。

ハイレゾの定義としては2つ

曲のデータとしては、CDレベル(44.1kHz, 16bit)を超えるデータであること。
スピーカーとしては、40kHz以上の再生能力があること。
これを満たせばハイレゾと言われるのですが・・

ハイレゾ=良い音なのか?それを問われると、なんとも歯切れの悪い事しか言えませんでした。

いい音というのは何なのか、それは何に由来するものなのだろうかと。また、音源が良ければ、圧縮されても良く聞こえるのではないのかと考えていました。

早速チャンレジ

音源はStereo誌の究極のオーディオチェックCD2016ハイレゾバージョンを使いました。
こいつはかなり良い環境で録音された音源で、音を聴くというにはもってこいではないかなと思いチョイスしました。

オリジナルは192kHz / 24bit のflac音源です。
これをCD音質である、44.1kHz / 16bitのalac(ファイル名で判別がつくようにalacとしました)、最高音質設定の44.1kHz / 192kbps (CBR) のmp3に変換して聴き比べてみた。

変換に使用したソフトはXLD(macのアプリ)です。

※mp3というのは誰もが聞いたことあると思うけど、これは人間には聴こえないとされている音をカットしたりして圧縮(データ容量を減らす)した方式です。flac、alacは圧縮しているけど、元のデータに戻すことのできる方式です。

視聴環境

・プレイヤー COWON Plenue D(JetEffectはNormal)
・イヤホン final heaven V(イヤーピースをSpinFit Sサイズに変更)
イヤホンはプレイヤーに直挿し。

Plenue Dは2万円台で買える小型のプレイヤーです。
小型で長時間再生出来、192kHz/24bit(WAVは32bit)までの音源に対応しているでのポータブルとしては充分な機種だと思います。

heaven Vは2~3万円台で買える、バランスドアーマチュアを1基搭載したイヤホンです。真鍮削りだしのボディにクロムメッキがクール。音はクリアでフラット。見た目そのものの音という感じです。

ハイレゾ入門機に少し高価なイヤホンという、参考にしやすい構成ではなかろうかと思います。

実際に聴いてみた

聴き比べに使ったのは大島花子さんの親父のライブ音源。

結果としては・・・

flacとmp3と聴き比べてもほぼ分かりませんでした!
静かな環境下で集中してやっと分かるレベルの差しか感じられなかったよ..ブラインドテストしたらきっと間違えると思います。

ただ、差が無いわけではないです。声のディテールがぼやけたり濁るのが分かります。

例えるとしたら・・・

BMPファイルをJPEGファイルで保存したような?もしくは、液晶テレビで見ていたものをブラウン管テレビで見たような感じ?さらには、アンチエイリアスを少し強めにかけたような?はたまた、上質紙からわら半紙に変えたような?

いやほんと、こういう感覚なんだって!なにかこう、崩れる感じがします。

でも音の中心は存在していて、その周囲がね、こう・・なるの!わかりますか?わかりましたね。

しかし、視覚ではなくて聴覚なので、イヤホンや周囲の環境によって乱され感じ取れなくなってしまうのです。

これだからオーディオは怖い!

結論

不可逆圧縮音源でも充分に聴けると言うことがわかりました。録音が良いと、違いは聞き分けることは出来るが難しいです。
音源のフォーマットは192kbps以上のmp3があれば十分に楽しめます。今まで通り好きな曲を好きなだけ聴こう!

なに?音が悪い?それは音源のマスタリングが悪いか、イヤホンがアレなのか、気のせい。
ハイレゾ対応イヤホン?気にするな!人間には20kHz前後までしか聞こえないのだ!

音楽を持ち出して好きな時に聴くことが出来る。これで十分だということだ。

それでも世界は続いていく

ただ、これ以上の世界は確実に存在しているという事は間違いないです。世の中には音を聴いただけでCD-Rのレーベルを当てる人もいる。

いやマジで!

ホントだって!

実際に見たことなんだけど、いまだに信じられんのよ!

しかし、そのレベルに進んでいくには多大なコストを払い、微細な違いに一喜一憂していく事になるのだ。コストパフォーマンスは最低を通り越して最悪。オカルトや似非科学かと言われるような事も多い。実際そういうのも多いし、油断ならぬ世界でもあります。

この世界に入ろうというのなら、喜んで手を貸しましょう。ただ、私にはこの世界に踏み出す一歩までを支えることしか出来ません…そこから先は、自分の耳との対話の世界なのだから。

音の価値とは

ここから先は主観の世界になる。自分で試し、道を作っていくしかありません。そして、良いものを知ろうとすると、いままで楽しかったことが楽しくなくなってしまう可能性もあります。知らぬが仏というやつですね。

聴き比べを行った後、いつもの曲を聴いたらなんだか落胆してしまったのだ。やっぱりこんなものなのかと、もっと良い録音で世に出すべきだと。

とはいえ、売る方にも売る方の理由はありますし、我々が良い音を望んだところで、それが手に入る訳ではないのです。

じゃあ諦める?このままで良いのだろうか?

いや、そもそもいつも聴いていた曲の価値は落ちてしまったのか?

それは違う、そうじゃないだろう。

価値は変わらないんだ。ただ、その上があるだけなんだ。

自分は新しい価値を知った。価値観の幅が増えたのだ。

それだけのことなんだ。

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