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9/24 final イヤホン組立体験会

今日はfinalのイヤホン組立体験会に参加するために、川崎のショールームまで行ってきた!

今回のキットは初代の組立モデルで、倉庫を漁っていたら7個発掘されたので、折角だからと開催されたというものなのだ。

応募者は100人近くいたとのことなので、7%の難関を突破できたという幸運に出会えようとは。獅子座の私にはセンチメンタリズムな運命を感じずにはいられない!

組立体験の流れとしては、筐体にケーブルを通し、ドライバーにはんだ付け、音のチューニングを行うための穴にテープを貼ったり穴を開けたりスポンジを詰めたりという事を行って組み立てるもの。

イヤホンの仕組みが良く分かるそれはそれは楽しいイベントなのだ!

この体験会を通じて、自分だけのイヤホンを作れるというのがまた良いのよね!

後の座談会でいろいろ話を聞いたんだけれども、このイベントは正直赤字で行っていると言うのだ。

ですよねー!

だって、5000円でステンレス削りだしのイヤホンなんて買えないよ!?

finalのステンレス筐体の市販モデルはあるんだけど、それは1万5千円近くするんだからね。

これからも組立体験会の企画は続けていくとの事で、嬉しいけど無理しないで‥ほんと、ありがとうございます!


チューニングの沼

さて、組立は1時間かからないくらいで終わるんだけど、その後の音のチューニングが終わらないんだよね。

チューニング箇所は3つほどあって、好みの音を探していくのだ。
1.筐体後方にある穴にアルミテープを貼り、そこに小さな穴をあけたりして、低音域の調整
2.ドライバー上部に空いている穴にテープを貼り、中音域の調整
3.音導管にスポンジ等を詰めたりして高音域の調整

(プレイヤーでも出来るっちゃ出来るけどさ!やっぱりこういうのはイヤホン側でやるってのが良いのよ!)

ある程度の方向性を出したところで終わりに。


始まる座談会

その後、finalの代表や企画の方を交えて座談会。こういう座談会も初めての試みだというではないか!

日頃の思いをいろいろ言わせてもらったり、いろいろな話を聴かせてもらえた。

自分もソフトウエアの開発をしているので、ジャンルは違えど物作りをしている方の話というのはすごく面白い。物を作るという事は面白いものなのだ。

自分は機械が好きなので、製造に関する話やそこに込める思いというのはなおさらグッとくるものがある。

自分的にfinalにやってもらいたい事といえば、組み立てキットの市販化を是非お願いしたいところですね。

何故なら、いろいろな人にイヤホンの魅力を知って欲しいと思っていて、イヤホン沼に引きずり‥いや、楽しさを知るきっかけになってくれるのではないかな。

自分で組み立てて、好みの音にしていく事で愛着が湧くし、いろいろなイヤホンにも興味が出てくるのではと思います。

希望としては

製品としては、まずは安価な方向で良いかな。

以前の組み立てキットにはadagioIIIの筐体を使っていたものもあったので、金属には拘らなくてもやりようはありそう。

知り合いからadagio筐体はデザイン的にちょっと抵抗があるという話を聞いたから、新規デザインならば控えめな形がいいのかな!(自分としてはadagioIII好きなんだけどね)

そして、ステップアップしたものとして、BAモデルとかを用意しても面白いかも。


視聴大会始まる

ショールームで行ったわけなので、座談会後はもう視聴大会ですよ!量販店でこれ聴かせてくださいと、とても恐れ多くて言えない、6桁円の超ハイエンドモデルだって聴き放題です貴方!わかっているのか!

試聴ではないのかって?
いや、だってねぇ、見るものもいろいろあるんですよ!

まずは試聴の「聴」

40万円のLAB II 聴いたけど、これ、おれの環境じゃちょっと、ね。

でも、ほんとすごい。すごい。ヤバイ。おれの語彙もヤバイ。なんといっても開放してる。網目だし。これがチタンで3Dプリンターですよ!

なにがすごいって、耳にイヤホンが刺さっているのはわかるんだけど、音が、音がそこで鳴っていないんですよ!どこか遠くでっていうか、もう、音の広がりっていうか、なに?なんなの?スピーカーを左右に置いて聴いているような感覚?音の中にいるような?

Piano Forte(2ですら)でもそういう感覚はあるんだけど、その遥か彼方を行っている。ちょっと他では体験できない。しゅごい。


でも、一番気に入ったのはLAB I だ。

これもチタン製の3Dプリンター成型なんだけど、フルレンジBAが2発!

final初の2発BAですよ貴方!

もうね、筐体から出る音の密度!エネルギー!しゅごいの!これ欲しい!やばい!としか考えられない!(レビューになってねえ!)

でも買えない!もう売ってないし!16万だし!日本に30台しか無いし!噫!ブッダ!


実際に買えるものなら、FI-BA-SSこれだね。

これ、おれが大好きなheaven-sの上位互換というわけではないけど、それに通じるパワを感じた。

古いモデルだけど、最新モデルにまったく引けを取らない。年代の差が音質の決定的な差ではないことを教えてやるし、教えてください!11万2900円です!


そうそう、Fシリーズも聴かせてもらった。

heavenシリーズより、クリアできめ細かい感じ。あまり良く聴き込めなかったけど、かなり良い。

同価格帯のheavenVIかF7200では、優劣は付けられないね。どっちにするかまよって、heavenVI、VII、VIIIとF7200を買ってしまうレベル。

全部欲しいっす‥まじで‥困る‥

Fシリーズなら、F7200が欲しいとこだけど、F4100も捨てがたい。価格帯は違うから4200が下なのかと言われるとそうではないかな。好みの問題だと思う。

F7200は明瞭なんだけど、柔らかさもあり、澄んだ音だった。ケーブルがね、柔らかくてキラキラしてすごく美しいのよ。これだけでも買う価値はある。
F4100はF7200から柔らかさが減り、エッジの立った音というか、引き締まった感じがあった。

ただ、F3100はちょっとむずかしい所かな。音がざらつくというか、そういう感じが拭えなかった。

Fシリーズはじっくりと聴いてみたいとこですね。

視聴の「視」

ショールームでは、finalの歴史を見たり触れたりする事が出来る。これがかなりポイント高いんですよ!

歴代のイヤホンが並んでいる姿は絶景!他にも初期のプロダクトであるレコードのカートリッジ(針の部分ね)があったり。

中でも見てもらいたいのがSONOROUSのドライバーのディスプレイと、3Dプリンターで出力されたサンプル!

見てください、SONOROUSのドライバーの美しさ!わかりますか、この精密に削り出されたアルミハウジング!こだわり抜いた工業製品の‥機能美!

自宅にディスプレイとして飾りたいとは思いませんか!!そうですね、思いますね!まさに音が形として現れているようだ!

え、SONOROUS Xを試聴したのかって?

あー‥

いや、63万とかするんです、SONOROUS X。

なんか・・恐れ多くて聴けませんでした!!!すみませんでした!!!

そして、さらに、これ!これですよ!!

3Dプリンターでの出力サンプル!これ全部チタンのようですよ!

出力まので工程は、

1.土台に薄くチタンの粉末を薄く敷く
2.レーザーで溶かして固めて成形

という工程を繰り返していくという流れ。

出来上がるまでに20時間も必要になるんだと!

そして、出来上がったものを切り離し、形を整え、薬品で表面を磨き、人の手でさらに研磨していくのだそうだ。

LAB Iの筐体もほら、この通り!
左上から右下に向かって手が加わっていきます。


見て!このサンプル!こういうの大好き!
平均粒径20μmになっているとの事です。
(不勉強で、意味が間違えているかもしれませんが)
金属の粒子の大きさが細かい程、強度が高いようですね。

鋳造みたいな表面のざらつき感が凄くいいですね!金属してる!
文字とか掘ってあるでしょ?ここまでの精度で制御出来るって事なの!?
斜めの部分も、この確度なら支えなしでもいけるんだ‥しゅごすぎる!

チタンは軽いというイメージだったけど、このサンプルは重い!
(そりゃそうだ)

これが鋳造、鍛造や削り出しとは違う新しい手法で産み出されたという事が激しく琴線に触れる。感動。萌える。

新しい時代を感じ、触れる事が出来たのは本当に良い体験だったよ。とまあ、こんな感じで支離滅裂な状態になるくらい、他人がこれを読んでどう思うかなんてどうでもいいレベルになってるくらい楽しかったのよ!

finalのスタッフさんの熱量も熱くてほんと素晴らしいのよね!

ハードウエアの製造技術はほんと素晴らしいと思うし、実物を作るという事に対しての憧れがあってね。そこで働いている人たちの熱量も高く、羨ましいと思ったよ。

今の会社を辞めることになるのなら、こういう会社で働きたい!おれもチタンを3Dプリントしたい!あ、営業もいいかな‥

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・2016/9/28 3度目の修正
・2016/10/3 写真を参加者の方から貰ったので4度目の修正、finalさんから20μではなく、2μですよとのツッコミを受け修正。
・2016/10/17 finalさんから3Dプリンターの公式表記についてお知らせがあったので修正

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