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バングラ旅の記録3

9/5
3日目

起きたら真下のベッドの人が入れ替わってる
めちゃくちゃかわいいひとり旅の女子大生
まぁでも早くチェックアウトして出発したいので、ほどほどに喋ってチェックアウト

途中で小銭入れがポケットに入ってないことに気づき、バックパックを少し探して、不安になってドミトリーに戻る
結局バックパックの奥底にあった
気をつけよう

とりあえずバスで昨日ホテルを取った街、ボナニへ向かう
10数キロのバス移動

ボナニのホテルはやたらいい部屋だった
なんか地球の歩き方に載ってる値段の2倍を言われたけど、仕方ないのでそのままチェックイン
クレジット使えるからよかったけど、現金だけだったら即詰みだった

バングラ来て初めてひとりでゆっくり考えられる時間だった
移動やお金の計画を細かく立てる
1日に使えるお金がめちゃくちゃ少ないのに気づく
物価、特に移動にかかるお金を舐めていた
貧乏旅宣言
現地調達を考えていたシャンプーやズボンなどは調達できたので、ここからは普通にやってればそんなにお金はかからない

ホテルを出て、さらに南へ向かう
昨日ダッカ中央駅だと思っていたところは違う駅だった
ダッカ中央駅はボナニより南にある

ボナニのホテルは2泊とって、明後日の宿をダッカ中央駅周辺でとろうと思っていたので、どんなところか見に行く

バスも使えたが、途中歩いてみたかったのと、ダッカ中央駅周辺は駅がめちゃくちゃあってバスの種類も多く、バスはミスるとダメージが大きいので、徒歩とリキシャで移動することにした(これがあとあと後悔することになる)

昨日までの街より舗装がしっかりしてきて、建物は昨日より低いけど街自体がこぎれいになってきた(これできれいと思える時点で感覚が崩壊してる…?)
屋台も食べられそうなものが多い

ある程度歩いたところで2キロほどリキシャに乗ることにした

車に横からぶつかられて運ちゃんがブチギレ
おれを置いてケンカ始めるかと思った

リキシャを降りてさらに2キロくらい歩くとダッカ大学のエリアについた

ちょうど入ったところに化学学部があった
運命感じる
大学生は芝生で座っておしゃべりするのが好きみたい
めちゃくちゃ座ってる

ダッカ大学エリアは街全体が大学って感じで、交差点は全てラウンドアバウト
ラウンドアバウトの真ん中には大体モニュメントがあって、歩道では大学生がお茶している
あと、花屋さんや工芸品の屋台が多い
ゴミ置場も並んでたりして、清潔感があるわけでもないが、それでもめちゃくちゃ華やかなエリアだった

ダッカ大学エリアを抜けると一気にオールドダッカの雰囲気になる

写真で撮るとただの汚い街だが、今までで一番静かで匂いもない街だった
建物も全て経済成長の前のもので、雰囲気がある
密集して入り組んでいて、直線の道は全くなく、ところどころに狭い路地が出来ている
京都の花見小路通に近いものを感じた

ここで食べ歩きをする予定だったが、お目当てのお菓子がない…
ずーっと探しながら歩いていたのだが、屋台自体も思ったよりない
めちゃくちゃお腹空いていた
朝から口に入れたのはコーラ1本のみ

結局何も食べられず、せっかくなのでブリゴンガ川まで行くことにした

橋の上で涼んで帰ることに
ものすごい船の数だった
さすがバングラデシュ

橋の上では同じように涼んでいる人がたくさんいて、自然と会話が始まる

このおじさんたちは軽いノリだった

その隣にいた青年
20歳の大学生のオビ君
谷口よりはるかに英語力が高い

「いい川だね」と言ったら、オビは「そんなによくはない。汚染されているんだ。あそこにゴミが見えるだろ?」と言った。
呆れてるような、悲しいような感じだった
まず出てくる話が景色じゃなくて汚染の話でびっくりした
貧困や健康もそうだが、SDGsみたいな話が意識しなくても突如目の前に現れる社会だった
オビとFacebookで友達になった

ボナニまであと9キロ
辺りは暗くなった
今日は最短の道で考えると20キロくらい南下した
そのうち10キロくらいがバス、2キロがリキシャ
ダッカ大学とオールドダッカで最短から逸れてぐるぐる移動したのを考えると、10キロ以上徒歩移動している
あと9キロ夜道を移動するのはかなりきつかった
だが、バスがうまく見つけられる気がしない

そんなことを考えながらとぼとぼ移動していると、めちゃくちゃおしゃべりな青年に声をかけられた
大学4年生のサキア
バス停まで送ってくれると言う

途中、本当にいろんな話をした
ダッカ大学の案内をひたすらしてくれた
上の写真は、ここがダッカ大学で一番有名なところだから写真撮ろうって言ってくれたところ

他にも、なんでバングラデシュに来たか、将来何になりたいのか、バングラデシュと日本それぞれの歴史の話、自分が行く工場の話もした

オレンジティーをおごってもらった
今日ドミトリー出るときに、バングラ通のお姉さんからお茶おごってもらえるよとは聞いていたが、いきなり実現してびっくりした
お腹が空いていたのもあって、めちゃくちゃ美味しく感じた
すごく口に合った

ラウンドアバウトのモニュメントもひとつひとつが大切らしい

そうしているうちにダッカ大学を抜けた
大通りは大渋滞している上にバスが少なかった
1人だと絶望していただろう

彼は他のバス停に連れて行ってくれた
プランA、B、C、Dがあるのだと言う
バス停の間は1キロ以上ある
谷口が脚を引きずっているとスピードを落とそうと言ってくれる
本当に本当に親切だ

二つ目のバス停でしばらく待っているとめちゃくちゃバスが来る
でも彼曰くほとんどボナニを通るバスじゃない
こんなにいろんな行き先のバスがあるのか
もちろんボナニ行きのバスがどれか教えてもらった
彼に出会って2時間弱が経っていた

バスに乗り込むと、人生で初めて親切にされすぎて涙が出た
本当に感謝するとこんなに感動するものなのか

バスはしばらくすると渋滞に巻き込まれる
本当に動かない
人口密度とカオスな交通状況を考えると当たり前なのだが、驚異的な渋滞だった
座っているだけで疲れる

バスを降りると脚が冷えて全然動かなくなっていた
足の皮膚も改めて歩くとめちゃくちゃ痛い
マメができていなかったのが不幸中の幸いだった

何より怖かったのは目が乾いてコンタクトをしていても視界がぼやけていたこと
信号はもちろんないので常に車道を横断しなければならないのだが、ぼやけた光で車を判断するのは命の危険を感じた

お腹はぺこぺこだったが、そこらへんの店に入るとメニューもなく注文しづらいので、入る気力がない

クレジット使ってホテルの近くのバーガーキングを食べることにした
貧乏旅宣言は一時的に破棄

天国だった
ちょっと生野菜がバングラ風味だったけど

バーガーキングを出ると物乞いキッズに囲まれた
5,6人くらいいて、人数分小銭をあげるだけで谷口がピンチになる
あげるかどうかは迷いどころではなかった

しかも暗くてホテルの位置がはっきりわからなかった
物乞いキッズがすごいテキトーに案内してくれている(曲がり角で全部こっちだって言う)
性格は本当にいい子達なのだ
お前らはどこいくねんと言うと、地面を指差してここが家だと言った

やっとの思いでホテルに着くと、ホテルのお兄さんがやたらと酒を勧めてくる
イスラム教とはいえ客に出す酒はあるらしい
さすがに有料だろう
ひとりで晩酌する気分でもなかったのでひたすら断る
バーガーキング出てから10分で何回ノーと言っただろう

もう洗濯する体力は完全に残っていない
足の皮膚の痛みも明日引くかわからない
明日はバングラに来て初めての休日になるかも
ゆっくり洗濯して、足が治ってなければ近場をうろうろするだけにしよう

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