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「週刊プラグインレビュー」NOISE ASH inc. / BACKS PRO EQ

セミナーの準備も近づき、いそいそと準備を進めているここ最近です。
今回は、セールでたまたま大当たりをひいてしまった!
ということろで、即戦力として導入したEQのご紹介です笑

では、今回もやっていきます!プラグインレビュー!

BACKS PRO EQとは?

AudioPlugin Dealsがセールをやっていて、ダメ元で掴んでみたら稀に見る大当たりだったので、是非ご紹介したい。

26日まで、140ドル→29ドルのセール中。た、助かる・・。)

Backs Proはぱっと見で分かる通りDangerous BaxのモデリングのEQ。
ここに独自の真空管をモデリングした2種類のプリアンプと、Nuance Devitation Systemが搭載されている。
NoiseAshは割とモデリング偏重のプラグインが多いベンダーで、有名になったPultecのモデリングをはじめ、Neve、Portico、良いとこどりのVMRのようなモジュール系のプラグインがリリースされている。

個人的な評価としては、「似ていないが、本物よりデジタルで使いやすい音」という感じで、ただ似せるだけではなく、あえて一歩踏み込んだ作品が多い。
今回のBacksもまさにその好例。
なんでこのインターフェースで真空管なんだ?と思う人は多いと思う。
本家はソリッドステートが売りのEQだからだ。

しかし、試してみるとなかなかどうして、よく考えられている。

機能面


みるからにBAX、でも中身はアレンジが加えらえている。

特に解説すべき項目も少ないかな?と思うわけだが、独自機能の部分だけ解説を付け加えていきたい。

まず触ってみてはじめてわかる大きな特徴は、BAXなのにステップ式じゃないということ。
HPFとLPFの最大値(18Hzと70kHz)以外は全て可変ノブになっていて、ここのポイントとここのポイントの間~を設定していけるようになっている。

その上で、Nuance Deviation SystemとPreamp、M/SModeが実装されている。

Nuance Deviation System
・アナログ特性の再現
アナログコンポーネントの音色の違いを忠実に再現していて、リアルな音色の違いを簡単にキャプチャーすることが出来ている。
・チャンネルごとに番号を変える。
個々の「左/ミッド」および「右/サイド」チャンネルを独立して調整することが可能。
・20のモデル
 NDSには、慎重にモデル化された20のチャンネルが含まれており、各番号は特定のチャンネル偏差を持っている。

と、このように、一見Plugin AllianceのTNTに近い印象を受けるのだが、こちらのほうがもう少し微細な変化だ。
基本はLRというよりはM/Sでの運用になると思うんだが、細かい部分は検証で見ていきたい。

Preamp
トーンを加える2種類のプリアンプが用意されている。

TYPE A:Vintage Tube Saturator
・暖かみのある太いチューブサウンドが特徴
TYPE B:Special Tube Saturation
・プレゼンスとラウドネスを向上させ、ダイナミクスを大きく損なわないのが特徴。印象としてはクールな印象のハーモニクス。

ソリッドステートのBAXの元ネタにこれを入れてくるのは結構勇気のいる決断であったように思う。

M/Sモード
最近では珍しくなくなったM/Sモードも搭載してくれている。
Mの3Khzあたりをブーストしてあげると、ボーカルを際立たせることができたり、Mの低音域を強調してあげることでベースを豊かにしたり・・といった使い方がマニュアルでは示唆されてる。

特別、ぱっとみてわかりにくそうなのはこのあたりで、後は何も考えずにノブを捻って使えばいいでしょう・・という感じのGUIだ。

なお、左上のセッティングから、オーバーサンプリングの有無の選択が出来る。

ここは8倍か、OFFか、しか選択できないようになっている。


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