疲労回復の効率を上げる入浴法
疲労回復の手段として、
「お風呂」は日常生活の中で活用できるカンタンで強力なツールとなります。
お金をかける必要もなければ、新しい設備、苦労も難しい理屈もなにもいりません。
仕事や家事で疲れて冷え切った心と体にとって、
あったかいお湯に浸かったときの気持ちよさは格別なものです。
さらにお風呂を上がって、本能のままに布団にダイブして、朝までグッスリと眠れば、ちょっとした疲労ぐらいならカンタンに回復できます。
今回は疲労回復に有効な入浴方法についてご紹介します。
人が「疲れる」メカニズムとは?
そもそも疲労とは、なぜ起こるのでしょうか?
全身の細胞は、酸素や栄養分を使ってあらゆる生命活動を行っています。
そこには常に二酸化炭素や乳酸などといった老廃物が生み出され続けています。これらが蓄積して、細胞の活動の機能が落ちることが「疲労」と言われています。
つまり、老廃物を回収して再び細胞が活動を行うための酸素と栄養分を補給することが、疲労回復のメカニズムと言えます。
では、どのようにしたら老廃物を回収して、酸素と栄養分を身体に行き渡らせることができるのか。
それは、「血液を循環させる」ことです。
お気づきの方もいるでしょう。
血液を循環させるために、入浴が最強の手段となるのです。
以上をまとめるとこうなります。
お風呂に入る
↓
血液の循環がよくなる
↓
老廃物を取り除いて酸素と栄養分を巡らせる
↓
疲労回復
疲労回復の効率を上げる入浴方法
以上のことを念頭におき、実際にどのような入浴方法が疲労回復に効果的であるか考えてみましょう。
一番大切なこと。
それは「湯舟につかる」ことです。
最近だとシャワーで済ませてしまう人も多いのではないでしょうか?
身体や髪の毛の汚れを落とすという意味ではそれでも十分なのですが、
「疲労を回復する」という目的においては、シャワーは湯舟につかることと比べると効果は少ないです。
湯舟につかることで主に以下のことを実現することができます。
・十分な体温上昇
・血流アップによる老廃物の代謝
・副交感神経の刺激による心身へのリラックス効果
医学的に正しくお風呂で疲労回復するために、具体的なポイントとしては3つあります。
①お湯の温度
②お湯に浸かる時間
③お湯の水位
順番に説明していきますね。
①温度の温度
40℃前後が適温です。
これは年齢や体力の違いなどによるリスクがない温度です。
また、交感神経が優位にならずにリラックスしながらゆっくり浸かっていられる温度です。
②お湯に浸かる時間
お湯に浸かる時間は10~15分が良いです。
これによって心身に大きな負担をかけることなく、体温を1℃近く上昇させることができます。
40℃程度のお湯に10~15分ほど浸かっていると
身体がポカポカしてきて、顔や額が汗ばんできます。
それが目安となります。
③お湯の水位
水位は、肩まで浸かる全身浴が重要です。
実はお風呂に浸かるときには静水圧という、水圧が身体にかかっていて、それが血液循環にうまく働くようになっています。
その静水圧効果をより高めて疲労回復をするためには、
半身浴よりも全身浴が優れています。
(※)温度が高すぎる場合や、時間が長すぎる場合には、
交感神経優位に転換してしまい、逆に血圧があがってリラックス効果がなくなってしまうこともあるので注意が必要です。
以上が、疲労回復に有効な入浴法ですが、最後に入浴後についても触れておきます。
入浴後は素早くタオルで体を拭いて、体が冷えないうちに毛布や布団などにくるまって横になり、安静を保つことがポイントです。
そうすることで体温が良い状態に保たれて、入浴による疲労回復効果を最大限活かすことができます。
以上をまとめると
疲労回復のためには湯舟に浸かること。
具体的な方法は三つ。
①温度は40℃
②時間は10~15分
③全身浴
よく身体を拭いて布団へダイブ。
これで次の日には身体が元気になること間違いなし!
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