最近見た映画やアニメの感想

 スマホを買い換えたらネトフリが一定期間タダだったので色々観ている。せっかくなのでそれらの感想をまとめることにした。自分は映画評論家とかではないのでそこまで面白い感想文は書けないかもしれないが。ネタバレ要素含むので注意な。

◆ゴジラSP◆
~頭脳指数のジェットコースター~

こんな人にオススメ:🧐頭脳指数の乱高下を楽しみたい人🤯

 時間を超えて屈折する光、未来予知するアンギラス…多次元物質の現実離れした考察と現実世界を物理的に侵略する怪獣たちが同時進行していく様は双方の説得力を高めていった。俺は馬鹿なのでよくわからないが、この話を書いた人はとても頭が良いのだろう。だが同時に大馬鹿野郎だということも俺にはわかるぜ。

最終回はこの作品の集大成、全てだ。
・全てを理解し何もわからなくなる複雑な真実。
・突然の巨大化。
・AIがありがとうを言いながら消えるのは俺特攻だからヤメロ。
・バカ!スゴイ・バカ!

君も是非頭脳指数の乱高下を体感してほしい。

◆ゴジラvsコング◆
~牛カルビと生姜焼きと唐揚げが詰まった弁当みたいな映画~

こんな人にオススメ:🦖何も考えずエキサイトしたい人🦍

 こんなに潔い映画が生まれたことを俺はとてもうれしく思う。この映画は「馬鹿デカいトカゲと馬鹿デカいゴリラがドツきあう映画」であるという自覚に満ち溢れている。その為ならば小学生並みのゴリ押し発想で二者を合流させるし、小栗旬のアヘ顔ニューロンファックを晒すことさえやってのけた。コーラとポップコーンが似合う最高のエンターテイメントであるとオススメする。

◆ドロヘドロ◆
~倫理観ゆるふわ系日常コメディ~

こんな人にオススメ:🤪気軽に人が死ぬ作品が見たい人🤪

 前々から自分とは相性のよさそうな作品だとは感じていたが、その予想は当たっていた。退廃と暴力に満ちた世界を生き抜くタフな男女コンビって最高だよな?それが複数組出てくるんだぜ俺の為に作られた作品か???あと前予想以上に女子が可愛かったのも良い。忍殺TRPGのシナリオフックやロールプレイのイメージにも繋がるので卓ヘッズ達にはオススメだ。

◆ドントブリーズ◆
~今流行りの非対象型対戦ゲームめいた面白さ~

こんな人にオススメ:👻ホラーゲームが好きな人👻

 この作品はゲーム的な面白さに溢れていると感じた。デッドバイなんたらみたいな、怪物やキラー側一名と一般人側複数名に分かれて勝負するタイプのゲームに近い。盲目だが異様に強く殺意に満ち溢れたジジイvs比較的控えめで邪悪でない泥棒達という対立構図だ。泥棒たちは目が見えるのである程度やり過ごしたりできるが、途中からブレーカーを落とされたり番犬がエントリーしたりと次々と盤面を揺さぶるギミックが登場する。解説と実況を入れたバージョンを観てみたいぐらいだ。

◆エクストリームジョブ◆
~チキン片手に楽しめるお手軽アクションコメディ~

こんな人にオススメ:😃手軽に楽しみたい人😃

 麻薬捜査官たちが張り込みの為に何故かチキン屋を営むことになり、何時の間にやらチキン屋営業の方にのめりこんでいく…というお話。気楽に観れるドタバタコメディであり、終盤は痛快なアクションシーンもあるのでエンターテイメント作品としてオススメだ。視聴の際には是非チキンを食べながら観るといいだろう。

◆カウボーイビバップ◆
~硬派なのか軟派なのかわからなくなる不思議な作品~

こんな人にオススメ:🎥洋画が好きな人🎥

 このアニメは回ごとの温度差がすンごい。主にギャグ回、ハードボイルド回、SF回の三種に分かれており恐らくはあの映画のあの展開をやりたい!というパロディやオマージュ元が多数含まれているのではないかと思う。同じキャラクター同じ世界観でこれをやり通したのはなかなかに度胸の要りそうな企画だ。今度ハリウッド映画化するらしいが、この作品については先祖返りなのでは?という気がする。個人的には「マッシュルーム・サンバ」のわちゃわちゃ感が大好きだ。

あとびっくりするぐらい声優陣が豪華。

◆ジョーカー◆
~ダメ人間にとっては辛いほどに美しい~

こんな人にオススメ:🧎自分はどうしようも無いクズだと感じる人🧎

 序盤のアーサーの日常描写がとにかく辛かった。ここまで酷くはないが自分にも重なる要素があったからだ。何よりも辛かったのは他のコメディアンのショーを見て勉強するシーンだ。彼の笑いどころは周囲の人間と致命的にズレている。それが直視に堪えないほどだった。

 だからこそ、最後に大悪党へと生まれ変わるくだりが美しく思えた。彼は間違いなく人殺しであり、ド外道であり、間接的に一人の少年の幸せを奪ったのだ。だがそれでも彼自身は救われたのだ。もちろん彼に倣おうなどとは思わない。これはご都合主義の詰まったフィクションであり、我々ダメ人間にはジョーカーになる権利すらないのだ。

◆ミッドサマー◆
~早くニュークを落とせ~

こんな人にオススメ:🤷‍♂️人間が滅茶苦茶になっていく様が見たい人🤷‍♀️

 この映画は人によって感じ方、解釈の分かれる映画だろう。まずすべてを詳らかにしてほしい人間には絶対に向いていない。スッキリ終わるエンターテイメント性の高い作品では決してないのだ。

 クリスチャンをクソ野郎と呼ぶ人も多かったが、個人的には少々別の解釈をしている。ダニーは「取り繕おうとして更に深みにはまるタイプ」であり、クリスチャンは逆に「無意識に取り繕えてしまうタイプ」なのではないかと思う。ダニーは自分は大丈夫だと自分自身に無理強いしてパニックになってしまう。一方でクリスチャンはその場において妥当なやり取りを常に行っている。だから彼は当初ダニーと別れきれてなかったし、一方で最後の誘惑に乗ったのだろう。

 この作品の個人的な感想としては「醜さの詰まった物語」だと感じた。祝祭は人という生き物の習性を熟知して構築されいるような気がして不気味に思えたのだ。祝祭の構成要素全てが人間の感情を思い通りに揺さぶり、愚弄し、破滅へと追いやっていく、そんな巨大な怪物であるように感じるのだ。
 クリスチャンを捨て、燃え盛る家を見つめて笑顔になるダニーが救われたと感じる人もいるだろう。自分も「ジョーカー」でアーサーが燃える街を眺めるシーンは救われた感じた。だがこの作品については救われたとあまり感じなかった。というのも、それが祝祭のシナリオとして最初から最後までお膳立てされていたように思えるからだ。少なくとも最後の逆NTRの下りは仕組まれたものだろう。あるいは、最初の家族の死から仕組まれたものだったのかもしれないが…

 ここまでの文章を振り返るとクソ映画だったという風にも見えるが不気味さ、醜悪さという要素を自分は楽しめたのでこの作品は良い作品だと思う。

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