①タイムリープ

時々、自分は大丈夫だろうか?
不安になる瞬間がある。
時々がどのくらいの頻度にもよるのだろうけれど、わたしの中では頻度より、内容だ。

ハッ!と、『あれ?お父さんは?…違う!違う!わたし結婚してるし、家に居るのは夫だ!』
そう思った自分にざわざわと不穏な気持ちになる。

小さめながら快適な我が家がある。
体調を崩して1週間家から1歩も出なくても、快適に過ごせて、何ならずっと出なくてもいいかなって思うくらい、超が付くインドア人間だ。
でも、それじゃぁダメなのかもしれないから外の空気くらいは吸っておこう、と、玄関のドアを開けて深呼吸はする。
1歩も出なくても生活出来る出来ない、とかではなくて、精神的な、内面的な、って意味合いなんだけど、定期的に『どこかで誰かや何かと接点を持とう』スイッチが入ると、知り合いが勤めるコーヒーショップに行って、小一時間ほど、目の前で新メニューを考えている知り合いにベラベラと特に実の無い話しをして満足して帰ってきたりもする。

刺激が少なすぎてボケてきたのか?
不安が増える。

わたしは、暮らしの中では『仕事じゃないんだし』と、かなりルーズな生き方をしたがる人間なので、あまり取り決めなどを持っていない。
夫は、最低限すべき事はきっちり綿密に、期限に揃える性格で、まぁ、それって当たり前と言われたら元も子もないのだけれど……
だから、夫にしたら仕方なしにわたしの分まで家事をしている。
それを誰かに話すと、まぁ!何て素敵な旦那様!
って言われるけども、素敵な旦那様なら『やってやった!』主張はしないと思うから、夫はきっちりした性格なだけだと思っている。
どの口が言うんだ、と、わたしも思うけども。
 
SF小説なら、タイムリープをしてしまうストーリーの序章くらいにはなれるだろうか。
一介の主婦が、ひょんな事からタイムリープ出来る体質になるのだ。
実は自分自身の過去を何者かに書き換えられた故に、生きづらさを感じる『仮』の人生を歩まざるを得なかったが、次第に歪みが大きくなった事で、『今の家と過去の家の狭間に陥る感覚』になり、タイムリープしていた事を知るのだ。
一体誰が書き換えたのか?!
一体何の為に…

夫の爪の垢を煎じて飲め!って言われそうだ。


 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?