僕とルークとミアと、マーケットに行った話し⑤

(④からかなり時間が経ちましたが書き終えてない)

悩んでいると、お店からカランコロン♪と来客の知らせ。

観光客が数人何か話しながら選んでいる声を聞きながら、よし!ママに作ろう!って決めた!

「ミアは何してる?僕はネックレスとキャンドルを作るよ」

「わー!いいね!じゃあ、ルーク!私とおいでよ!ママのお店に行ってくるね!」

ヒューゴさんが「決まったかい?」と秘密基地から声をかけてきた。

「はい!ネックレスとキャンドルを作りたいのでお願いします!」

場所を作るか~と、ヒューゴさんが作業台の上を片付け、溶けたロウやドライフラワー、ネックレスにする革を持ってきた。

「じゃあ後でね!」
ミアとルークは、まるで探検に行くみたいに楽しそうに出ていった。

「まずキャンドルからやろう。固まるまでにネックレスを作ろう。」

ヒューゴさんはそう言うと、ほとんど出来上がっているピンクのキャンドルを持ってくると、溶けたロウをグレーに色づけ始めた。

「まず、こうやって、水にロウを垂らしたら、キャンドルをからめるんだ。やってごらん?」

なかなか難しい。
少しシワになりながらも、なんとか、ピンクのキャンドルにグレーの模様が出来上がった。

「なかなか筋がいいな。じゃ、次はグリーンを根元にやってごらん?」

少し慣れてきて、今度は上手くいった。
その上から、ヒューゴさんが濃いグリーンのロウをまるで溶け始めたロウみたいにかけて、模様を作った。

「じゃあ乾かしている間にネックレスを作ろう。」

僕は、パパがママに黄色の小さな可愛い花が描かれたグリーンのドレスをプレゼントしていたのを思い出した。
ママはとっても気に入っているけど、ネックレスがあったらもっと素敵になりそうねって言ってた。

「ヒューゴさん、グリーンの生地に黄色のお花が沢山あるドレスには、どんなネックレスが似合うかな?」

「ママのお気に入りなんだね。そうだなぁ。ドレスの絵と同じ黄色の花と、赤いものも組み合わせたらどう?」

「どんなのがあるの?」

「黄色はミモザが美しいよ。コキアの赤い枝もどう?雫のガラスの中に花束を作ってみるのもおもしろいんじゃないかなぁ?」

ちょっと難しそうだけど、ユニークなデザインはママは喜びそうかな?

「ヒューゴさん、コキアの枝には、どうやって花をつけたらいい?」

貸してごらん、とヒューゴさんが何やらツンとする薬剤を花に付けると、ピンセットでつまんで枝に乗せた。
ペンライトの様なものを、ピッピッピと数秒かざすと、
赤いコキアの枝にミモザの黄色い花が咲いた。

「わあ!ミニチュアみたいだね!」

「ちょっと細かいけど、やれそう?お客様来たから行ってくるよ。」

「はい!やってみます!」

細かい作業に、手が震えちゃってなかなかヒューゴさんみたいにぴったりくっつかないけど、何本もコキアの枝にミモザの花を咲かせられた。

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