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フィルムシミュレーションのLUT(HaldCLUT)を編集する
こんにちは、真城亜です。
https://twitter.com/omispduser
今回は写真のフィルムシミュレーションでお馴染み、HaldCLUTを編集します。
前提として、RawPediaを読みましょう。
サムネイルは私自作のLutである、MyLut_05を当てただけです。
![](https://assets.st-note.com/img/1687678601197-wmJOgeJDk9.jpg)
手順
文献(1)より、RawTherapeeのフィルムシムレーション集に含まれる「Hald_CLUT_Identity_12(tif形式)」を入手する。なおこのZipファイルは右クリックで「名前をつけてリンク先を保存」でダウンロード可能。400MB以上のファイルサイズであることに、留意されたし。
GIMP等の画像編集が可能なアプリケーションで、先程入手した「Hald_CLUT_Identity_12」に対して”色彩”を操作する。例えば、カラーバランス、トーンカーブなど。「フィルムシムレーションが全体的な色彩の変更を再現する機能であることを思い出して下さい。つまりローカルな調整は行いませんーローカルコントラスト、トーンマッピング、などピクセルの値を変えるような調整のことですーシャープ化やノイズ低減も使いません。調整するのは、彩度の変更や、レベル調整、トーンカーブ、Lab*調整です。」引用元(1)。
png形式等、必要に応じたファイル形式でエクスポートする。
CubeまたはPNG形式で書き出す
GIMPにてG'MICを起動し、作成したPNG形式LUT(HaldCLUT)を、G'MIC/Color/Apply External CLUTで選択、適用する。
次に、G'MIC/color/CLUT from After - Before LayerにてResolutionを144、入力レイヤーをすべてに変更、Output ModeをSave CLUT as cube or png Fileを選択。Output Folder及びOutput Filenameをそれぞれ指定し、OK。
Cube形式でも作成しておくことで、映像編集ソフトウェアでもHaldCLUTを用いることができるようになる。
また、レイヤーで元画像をコピーしておき、上のレイヤーを色調整し、G'MIC/color/CLUT from After - Before LayerにてResolutionを144などにし、入力レイヤーをすべてに変更、Output ModeをSave CLUT as cube or png Fileを選択。Output Folder及びOutput Filenameをそれぞれ指定し、拡張子をcubeまたはpngでファイルに書き出す方法でも独自のLUTを作成することができる。
注意点
文献(1)にも記載があるが、カラープロファイルの転換、ポスタリゼーション(あまり気にする必要はない)、出力プロファイル等に注意が必要な場合がある。またこれら画像処理においては、映像モニターの色彩を操作してある場合、LUT配布時に異なる環境下での色調の再現性に影響が出ることが考えられる。
おまけ
私自身が簡易的に色彩(カラーバランス)を操作し加工し作成したHaldCLUTを配布しておきます。随時、更新予定。2023/06/25時点で5種類。実用的かはさておいて、是非試して使ってみてください。
2023/07/18ファイルを差し替えました。主に色のトーンカーブを操作しています。
chromeの場合、Ctrl+Jキーでダウンロード履歴を表示し、ダウンロードを続行できます。
比較例 MyLUT_v05
![](https://assets.st-note.com/img/1687687601862-qoYaim7bqa.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1687687616216-5LCq1nQn7K.jpg?width=1200)
参考文献
(1)Film Simulation/jp - RawPedia
https://rawpedia.rawtherapee.com/Film_Simulation/jp
その他
映像編集・加工用のソフトウェアで、ここで作ったHaldCLUTを、プラグインとして組み込まれたG'MIC等から読み込むことができる場合もあります。例えば、Natron。
また、Cube形式HaldCLUTはkdenlive等でも用いることができるほか、Photoshopでも用いることができるようです。
映像編集・VFX制作ソフトウェアのNatronでは、OCIOFileTransform nodeでcube形式などのLUTを読み込むことができます。
https://natron.readthedocs.io/en/rb-2.5/plugins/fr.inria.openfx.OCIOFileTransform.html
また、NatronのAdd-onでもあるG'MICからG’MIC Apply External CLUT nodeで、PNG形式のLUTを読み込むこともできる。これはGIMPのG'MICでも同様である。
https://natron.readthedocs.io/en/rb-2.5/plugins/eu.gmic.ApplyExternalCLUT.html
更新履歴
2023/06/25 16:47 新規作成
2023/07/05 07:15 Cube形式で書き出す を追記
2023/07/18 14:11 CubeまたはPNG形式で書き出す, その他, を追記
2023/07/18 14:22 ファイル差し替え
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