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帰ってきた #全員パイオニアEDH カバレージ(試験的)~抜け駆けるのは誰だ!?~

【編集履歴】
2022/9/26 カード名ミス修正
2022/9/29 加筆修正

眞白井エイドです。

普段はVtuber/VPW(Virtual Planeswalker)として、『MULTIVERSE HAS NO BORDER』を合言葉に、Youtube/Twitchにて、MtG(マジック:ザ・ギャザリング)中心に活動しています。

さて、このnoteを開かれている方は、パイオニアEDh(以下、PiEDH)をご存じだったりご存じでなかったりすると思います。

PiEDHは「パイオニアリーガルのカードプールだけで遊ぶ限定構築EDH」。
禁止カードはEDH準拠で、軽量マナファクト・パワーカードがないながらも、中~重量級パワーカードにあふれた独特の環境で遊ぶEDHです。
詳しい説明はこちらのnoteにあるので、もしご存じでなかった方は読んでいただけると、もっと本記事を楽しめると思います!

さて、先日弊配信「帰ってきた全員パイオニアEDH」と、前回の「全員パイオニアEDH」にご参加いただいたリラさんのPiEDHリアルイベントがありました。

リラさんのイベントは大盛況!
そしてその賑わいを目にした、晴れる屋のEDH系ライター・いってつさんがこんな一言を。

なるほどね?????????(手元の配信でのめっちゃ面白かった試合を見ながら)

ということで、善は急げ&物は試し精神で、「帰ってきた全員パイオニアEDH DAY1」より、1試合をカバレージに起こしてみました。
とはいえカバレージは初めて書いたので、色々と読みにくい所もあるかもしれませんが、善は急げ&物は試し精神に免じてお目こぼしいただけると幸いです。
詳細な盤面状況などは、ぜひ配信アーカイブで確認してみてください!
(1試合目のスタートにジャンプします👇)

ということでここからはよくあるカバレージのテンションでお届けします。

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PiEDH、それはパイオニアリーガルのカードしかない世界で遊ぶEDH。

《太陽の指輪/Sol Ring》も《魔力の櫃/Mana Vault(UMA)》も無く、《波止場の恐喝者/Dockside Extortionist(C19)》も無ければ《むかつき/Ad Nauseam(ALA)》も無いPiEDHの世界には、そこならではのゲーム展開と楽しさ・熱さがある。

今回は、PiEDHの世界だからこその熱戦が繰り広げられた一戦をお届けしたい。

卓順は
【《宴の結節点、ジェトミア/Jetmir, Nexus of Revels(SNC)》/眞白井エイド】
⇒【《ウィンドグレイスの魂/Soul of Windgrace(DMU)》/kikai】
⇒【《統べるもの、ジョダー/Jodah, the Unifier(DMU)》/くとぅるふ】
⇒【《暁冠の日向/Hinata, Dawn-Crowned(NEO)》/金華】。

これはナヤの殴るにゃんこ

主催・眞白井エイドの《宴の結節点、ジェトミア/Jetmir, Nexus of Revels(SNC)》は、最近cEDHでも評価されているビートダウン特化の統率者。パイオニア範囲でも何回もトークンシナジーが収録されている色でもあり、カードプールにも恵まれている。
盤面が整えば一気に複数人も落とせる、パワフルな統率者だ。

これはジャンドの伸ばすにゃんこ

kikaiの《ウィンドグレイスの魂/Soul of Windgrace(DMU)》は、最新エキスパンション「団結のドミナリア」の新統率者。
土地を起点とするシナジーを持ち、マナ加速の少ないPiEDHでは強力なランプ戦術を取れる。自身を守る能力も持っており、場持ちがいいのも特色だ。
新しいカードのため通常EDHでの情報も少なく、kikaiがどんな仕上がりにしているのか注目だ。

今回は迷路の終わりデッキではないことは確認済みです(前回参照)

くとぅるふの《統べるもの、ジョダー/Jodah, the Unifier(DMU)》は、こちらも「団結のドミナリア」の新カード。
伝説のクリーチャー特化のシナジーを持ち、ロード能力と疑似的な続唱付与能力を持つ。5色統率者のためカードプールは最大。余すことなくパイオニア環境の伝説のクリーチャーたちを使える。
こちらも情報がまだ少ない統率者のため、くとぅるふのレシピが気になる所だ。

前回で蒼紅ちかさんも使用していましたが金華さんはどう使うのか?

金華の《暁冠の日向/Hinata, Dawn-Crowned(NEO)》は、スタンダードで活躍した強力な1枚。
今回の統率者4枚の中では一番コントロールの色が強い能力を持ち、唯一の飛行統率者でもある。無限コンボも多く擁する色のため、フィニッシュ力もかなり高いだろう。

(以下、プレイヤーは《ジェトミア》《ウィンドグレイス》《ジョダー》《日向》で表記、カード名は《宴の結節点、ジェトミア/Jetmir, Nexus of Revels(SNC)》のように表記で区別)

マリガンチェックの結果、《ジェトミア》&《日向》が6枚のハンド、《ウィンドグレイス》《ジョダー》が7枚のハンドでスタートした。

《ジェトミア》が《日没の道/Sundown Pass(VOW)》でタップインスタートをするのを横目に、《ウィンドグレイスの魂》は、《草むした墓/Overgrown Tomb(RTR)》ショックインから《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》でロケットスタート!
フェッチランドがないから許されている1マナPWが、フェッチランドが存在するPiEDHで1T着地してしまう!
軽量マナファクトがないPiEDHの世界では、非常に強力なマナ加速だ。

パイオニア以外で許されざる1枚

さらに、続く《ジョダー》《日向》がフェッチランド《溢れかえる岸辺/Flooded Strand(ZNE)》を使ったため、墓地に2枚の土地が落ちる。
これでほぼ、最速での統率者着地が見えた!

同じく緑を固有色に持つ《ジェトミア》だが、こちらはマナクリではなく、《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》でスタート。

《ウィンドグレイス》は対戦相手のフェッチを吸って《希望守り/Hope Tender(HOU)》を展開。土地をアンタップする、変則的なマナクリだ。
土地をタップインする統率者とのシナジーが既に見える。いわゆる「オリカ」を感じる。とても良い。

良いオリカだ……

さらに、《土建組一家の監督所/Riveteers Overlook(SNC)》も使い、墓地に土地がチャージ! 序盤戦では《ウィンドグレイス》が一歩抜きんでた形になった。

《ジョダー》もマナクリ《ドーンハルトの主導者、カティルダ/Katilda, Dawnhart Prime(MID)》を展開。

《日向》は1枚ハンドをリバースカード予顕してエンド。

《ジェトミア》はドローソース《噂の蒐集家/Rumor Gatherer(SNC)》を展開し、ハンドを整えに行く。
最速挙動はなし。

こちらもいいオリカ

PiEDH特有のゆっくりした立ち上がりを見せる3人を横目に、《ウィンドグレイス》は、対戦相手のフェッチランドと《希望守り/Hope Tender(HOU)》の能力を使い、土地2枚から統率者《ウィンドグレイスの魂/Soul of Windgrace(DMU)》を最速着地!
さらに《日向》からフェッチランドを奪い、《死者の原野/Field of the Dead(M20)》まで展開。

堂々の禁止経験カード

眞白井「やばいやばい、整ってる

続く《ジョダー》は貴重な軽量マナファクト《モックス・アンバー/Mox Amber(DOM)》から、統率者《統べるもの、ジョダー/Jodah, the Unifier(DMU)》をキャスト!

実は「疑似」続唱なので、いわゆるヴァルキー悪用が出来ます

《日向》はセットランドから3マナを立ててエンド。
白2マナが出ないため、予顕カードで想定される《ドゥームスカール/Doomskar(KHM)》はまだ使えない。
とはいえEDHベテランの《日向》……金華は、《ジェトミア》の抜け駆けを許さないよう、簡単に撃つつもりはなさそうだが。

PiEDHでは貴重な安い全除去

《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》がいる《ジェトミア》は、《ドゥームスカール/Doomskar(KHM)》は怖くない。
《砕け散ったスカイクレイブ、エメリア/Emeria, Shattered Skyclave(ZNR)》ボルトインから、負けじと統率者《宴の結節点、ジェトミア/Jetmir, Nexus of Revels(SNC)》をキャスト!
《噂の蒐集家/Rumor Gatherer(SNC)》で不要牌をボトムに送りながらターンを返す。

止まらない《ウィンドグレイス》は、統率者で《ジェトミア》に殴りかかりながら《土建組一家の監督所/Riveteers Overlook(SNC)》から森を拡充。

《ジョダー》は《太古の番人、ネマタ/Nemata, Primeval Warden(DMU)》からの疑似続唱で《漆月魁渡/Kaito Shizuki(NEO)》、手札から《円環の賢者/Gyre Sage(GTC)》を展開。一気に使用可能マナを伸ばす。

令和のカリタス(カリタスも令和のカードです)
3マナPWの中でもかなり強いドロー源
なぞのマナクリ

ここで考える《日向》。

金華「どうバランス取ろうかな」

とはいえ判断は早い。《ジョダー》のエンドに《太古の番人、ネマタ/Nemata, Primeval Warden(DMU)》に《急速混成/Rapid Hybridization(GTC)》を撃ち、自身のメインで予顕していた《ドゥームスカール/Doomskar(KHM)》を発動!
《宴の結節点、ジェトミア/Jetmir, Nexus of Revels(SNC)》や《ウィンドグレイスの魂/Soul of Windgrace(DMU)》に撃つ選択肢もあったが、一旦は《ジョダー》を抑えにかかる。
むろん、《ジェトミア》は《無私の霊魂/Selfless Spirit(EMN)》起動、《ウィンドグレイス》も破壊不能を付けて、被害を抑える。

《ジェトミア》のターン。
眞白井「ああ~~~……」

なぞの呻きののち、団結のドミナリア新カード、《伝説の秘宝/Relic of Legends(DMU)》で《宴の結節点、ジェトミア/Jetmir, Nexus of Revels(SNC)》をマナクリ化し、《信義の神オケチラ/Oketra the True(AKH)》をキャスト!

PiEDHでは3マナからしかマナファクトがありません
破壊不能はえらい!

《伝説の秘宝/Relic of Legends(DMU)》は、自身のマナ能力も使いながら、伝説のクリーチャーをマナクリにできるのが強力だ。
もちろん、《信義の神オケチラ/Oketra the True(AKH)》も場に残りやすく、攻撃可能になると非常に強力なアタッカー・ブロッカーになる。
じわじわ《ジェトミア》のヘイトが上がっていく。

《ウィンドグレイス》は統率者で《ジェトミア》を狙い、《死者の原野/Field of the Dead(M20)》を誘発させる。

更地にされてしまった《ジョダー》は《漆月魁渡/Kaito Shizuki(NEO)》のプラス能力でハンドを整えにいくが、土地は捨てたくない…と捨てたのは《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》
先ほど全除去が無かったら出ていたと思うと恐ろしい。

使えるマナ総量で1歩劣る《日向》。
《発明的反復/Inventive Iteration(NEO)》で、《ジェトミア》の《噂の蒐集家/Rumor Gatherer(SNC)》をバウンスし、リソース源を一旦減らす。

一見するとそこまででもない英雄譚ですが…

だが《ジェトミア》は、返すターンにすぐに《噂の蒐集家/Rumor Gatherer(SNC)》をリキャストし、《反逆のるつぼ、霜剣山/Sokenzan, Crucible of Defiance(NEO)》の魂力で占術1でトップ&ドロー!

伝説が結構出るデッキなので軽く撃てる

《ジェトミア》は、《信義の神オケチラ/Oketra the True(AKH)》で《漆月魁渡/Kaito Shizuki(NEO)》、《宴の結節点、ジェトミア/Jetmir, Nexus of Revels(SNC)》で《ウィンドグレイス》を襲い、バランスを取りに行く。
だがしかし、自分のパワーを上げるのも忘れない。
第2エンドで《婚礼の発表/Wedding Announcement(VOW)》を展開し、追加の1ドロー!

スタンダードでも活躍中

そのスタックで、《ウィンドグレイス》が《ケイラメトラの指図/Dictate of Karametra(JOU)》をプレイ!
土地から出るマナが2倍になる、パイオニアEDH独特の大型エンチャント。使えるマナを一気に伸ばす!

こういう大型エンチャントを見るためにPiEDHしてる気がする

とはいえ、効果が全プレイヤーに乗ってしまうため、リスクとも表裏一体のこのカード。だが、迎えた自ターンにキャストされたのは……

うおおお前さっき墓地に行ったのでは!?(他のプレイヤーです)

《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》!!!

キャスト時効果で《ケイラメトラの指図/Dictate of Karametra(JOU)》《宴の結節点、ジェトミア/Jetmir, Nexus of Revels(SNC)》を追放して自身だけテーロスの神の恩恵にあずかり、一気に盤面を掌握する!

金華「悪すぎる、アレ
眞白井「どうしよっかな、アレ

周りのざわめきを気にせず、《ウィンドグレイス》は《装飾庭園を踏み歩くもの/Topiary Stomper(SNC)》、《ピーマの改革派、リシュカー/Rishkar, Peema Renegade(AER)》でさらに圧をかけていく。
《死者の原野/Field of the Dead(M20)》のゾンビの数も馬鹿にならなくなってきた。

《ジョダー》は《ジェトミア》に配慮して何かのカードは使わずエンド。

《日向》は《発明的反復/Inventive Iteration(NEO)》第2章でドローし、悩む。悩んでいる間に《ジェトミア》が思わずぼやく。

眞白井「だれか《剣を鍬に/Swords to Plowshares(2ED)》持ってない?
金華「え? 世界に無いよ?

そう、ここはPiEDHの世界。重量パワーカードには溢れているが、軽量パワーカードなんてものはほとんどないのだ。

この、普段目にしない大型パワーカードが生き生きと活躍し、コンバットし合う時間が、PiEDHでもっとも楽しい時間の1つと言えるだろう。

それはさておき、《日向》は《崇高な工匠、サヒーリ/Saheeli, Sublime Artificer(WAR)》《メレティス誕生/The Birth of Meletis(THB)》を展開。

ブリンクではない方

《ジェトミア》は、追加のドローソース《歓迎する吸血鬼/Welcoming Vampire(VOW)》からの《培養ドルイド/Incubation Druid(RNA)》で、占術1でトップからの2ドロー。
そして引き込んだ《謎の石の儀式/Cryptolith Rite(SOI)》で全クリーチャーマナクリ化! 盤面のクリーチャーの数はいわずもがな。

こちらもオリカみが高い

しかし、戦闘フェイズで手が止まる。

眞白井「ここは平和条約を結んだ方がいいので……」
金華「平和条約???この状況で???」
眞白井「【ウラモグをなんとかしよう平和条約】を結んだ方がいいかなって」
金華「なるほどね、その盤面でなかなか面白いことをおっしゃいますね

【その盤面】

そう、《ジェトミア》の盤面は《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》で止まっている、逆に言えばこれがなければ最高火力で動き出してしまう盤面なのだ。
誰の抜け駆けも許さないよう、全員がにらみ合っている。

眞白井「ンなこと言われても……」

《ジェトミア》は、《培養ドルイド/Incubation Druid(RNA)》の起動マナだけ用意し、誰も攻撃せずにエンドした。

さて、《ウィンドグレイス》のターン。こちらも悩む。
悩みながら出したのは《憎悪の手、ラゴモス/Lagomos, Hand of Hatred(DMU)》

こちらも新カード!

金華「いいカード……

クリーチャーが5体死ぬことで、《悪魔の教示者/Demonic Tutor(LEA)》が出来る、貴重なチューターだ。そして《ウィンドグレイス》の盤面には、どうせ死んでも出てくるゾンビが大量に……!
とはいえ一旦殴るのは《日向》。マナが伸びてきたため、そろそろビッグアクションがありそうな気配だ。

《ジョダー》は《統べるもの、ジョダー/Jodah, the Unifier(DMU)》を再キャストしてエンド。ドローソースも失ったため、盤面の再展開が滞っている。

《日向》のターン。《発明的反復/Inventive Iteration(NEO)》が《生けるひらめき/Living Breakthrough(NEO)》に裏返り……

ロックカードだ!!!!!!

唱えたのは【4マナ】の《海賊の略奪/Pirate's Pillage(RIX)》!

眞白井「貴様ー!」
kikai「そんなー!」
くとぅるふ「ハンドの4マナのカード2枚死んだ」

かなりピンポイントに刺さるロック。こちらも抜け駆けを許さない構えだ。
3人の悲鳴を横目に統率者《暁冠の日向/Hinata, Dawn-Crowned(NEO)》をキャストしてエンド。

統率者を縛られてしまった《ジェトミア》。
《復活の声/Voice of Resurgence(DGM)》、《信義の神オケチラ/Oketra the True(AKH)》起動で占術1トップから1ドローし、さらに《巫師の天啓/Shamanic Revelation(FRF)》で怒涛の9ドロー!!!

下振れと上振れの差がすごい

しかし《生けるひらめき/Living Breakthrough(NEO)》の解決策は引けなかったため、《牧歌的な教示者/Idyllic Tutor(THB)》から《鍛冶の神、パーフォロス/Purphoros, God of the Forge(THS)》を持ってきて、バーンでの勝利を狙う。ハンドは潤沢な7枚でエンド。

さあ、《ウィンドグレイス》も《ジェトミア》を狙わないと次ターンで落ちてしまうのが見えてきた。《憎悪の手、ラゴモス/Lagomos, Hand of Hatred(DMU)》がいるため、うかつにブロックされればチューターが狙える。
《ジェトミア》に6体のゾンビと《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》《装飾庭園を踏み歩くもの/Topiary Stomper(SNC)》が襲い掛かり、トップ20枚が追放!
クリティカルなカードは落とされなかったものの、ゾンビ軍団の12点がフェイスを襲う。残りライフは13。

ハンドが4マナしかなく動けない《ジョダー》はターンをパス。
盤面の命運は《日向》に託された。

悩んだ末に、放たれたのは《不屈の独創力/Indomitable Creativity(AER)》X=4!!!

現在本家パイオニアでも活躍中!

出てきたのは《異端の法務官、ウラブラスク/Urabrask, Heretic Praetor(SNC)》《蝗の神/The Locust God(HOU)》《ドラニスの判事/Drannith Magistrate(IKO)》《発展の暴君、ジン=ギタクシアス/Jin-Gitaxias, Progress Tyrant(NEO)》。ロッククリーチャーと無限コンボのキーパーツが並び……最後にハンドから出てきたのは《滝の賢者/Sage of the Falls(ELD)》!!!

本家EDHでも定番の無限パーツ
イナゴッドのオリカ

《蝗の神/The Locust God(HOU)》がいる状態で解決してしまうと、無限速攻トークンが成立してしまい、《日向》が勝利してしまう。
これは許せない《ジェトミア》と《ウィンドグレイス》。
一時結託し、《ジェトミア》が《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》で《発展の暴君、ジン=ギタクシアス/Jin-Gitaxias, Progress Tyrant(NEO)》の打消し能力を一旦消費し、《ウィンドグレイス》が《名声の代価/Price of Fame(GRN)》で《蝗の神/The Locust God(HOU)》を除去。
とはいえエンドに手札に戻ってしまうため、一時しのぎにしかならない。

貴重な軽量除去

さあ、《日向》を落とさないといけなくなった《ジェトミア》。
しかし、統率者は封じられており、盤面のクリーチャーだけでは《日向》の高カロリーな盤面を乗り越えられない。
《夏の帳/Veil of Summer(M20)》で打消し能力を消費し、《呼応した呼集/Shared Summons(M20)》で解決策を探しに行く。様々な打開方法が考えられるが……選んだのは《ルアダッハの女王オーリナル/Queen Allenal of Ruadach(DMU)》と《巨人落とし/Giant Killer(ELD)》

クリーチャーサーチで持ってこれるインスタント!なんで???

《ルアダッハの女王オーリナル/Queen Allenal of Ruadach(DMU)》《旅する寺院/Wayfaring Temple(RTR)》キャストでの誘発占術1&1ドローで解決策をさらに探しに行くが、何もできず。
一旦このターンで《日向》を落とすのは諦める。

そうなると《ウィンドグレイス》が《日向》を落とさないといけなくなるが……そうするとほぼ《ジェトミア》に殴り返されてダウンしてしまう。しかし落とさないと《日向》が勝ってしまい……しかし《ジョダー》にも見えないハンドが2枚あり……一体だれが抜け駆けるのか分からなくなってきた。

《ウィンドグレイス》が、《発展の暴君、ジン=ギタクシアス/Jin-Gitaxias, Progress Tyrant(NEO)》がいなければ繋がる……とつぶやくが、自分が勝ちたい《ジェトミア》には、少なくともこのタイミングでは協力する動機がない。
ターンが《ウィンドグレイス》に回る。

《ウィンドグレイス》は《ジョダー》とタイマンに持ち込みたい所だが、ライフ13&多数のブロッカーがいる《ジェトミア》とライフ21の《日向》を同時に落とすパワーはない。

熟考の末、《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》で《日向》、ゾンビトークンと《ウィンドグレイスの魂/Soul of Windgrace(DMU)》、《憎悪の手、ラゴモス/Lagomos, Hand of Hatred(DMU)》の生成したエレメンタルトークンで《ジェトミア》を襲う。

《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》の誘発で、《日向》のデッキから《運命のきずな/Nexus of Fate(M19)》が追放されれば無限は成立しなくなるのだが……デッキトップ20枚には居らず、《日向》にチャンスが残る。

こちらも禁止経験カード兼本家でも無限のお供

《ジェトミア》は《憎悪の手、ラゴモス/Lagomos, Hand of Hatred(DMU)》のチューター能力を許さないブロックをし、土地がハンドに無く破壊不能になれなかった《ウィンドグレイスの魂/Soul of Windgrace(DMU)》を落としながら、ライフ1点まで落ち込む。

そして《ジョダー》は……何もせずエンド。
ターンが《日向》に回る。

《蝗の神/The Locust God(HOU)》のキャストに対し、卓順的に《巨人落とし/Giant Killer(ELD)》がある《ジェトミア》から動かないといけない。

《蝗の神/The Locust God(HOU)》の召喚には……全員対応なし。

そして着地からの《滝の賢者/Sage of the Falls(ELD)》の誘発。
ここが最後の介入可能ポイントだが……《ジェトミア》は下家の除去にかけて《巨人落とし/Giant Killer(ELD)》を出来事《切り落とし/Chop Down(ELD)》でキャスト!
対しての下家2人の反応は……!

kikai「ないでーす」
くとぅるふ「ないです!」

かくして無限ドローからの無限速攻トークンが成立し、《暁冠の日向/Hinata, Dawn-Crowned(NEO)》の金華が勝利した!!!


クリーチャーサーチとエンチャントサーチで一番チャンスがあった《ジェトミア》としては、デッキに《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition(ZNR)》や追放系のエンチャントが無かったことが大きな敗因だったと感じる。あるいは、最後の《ウィンドグレイス》のコンバットは《憎悪の手、ラゴモス/Lagomos, Hand of Hatred(DMU)》の能力を誘発させて、《日向》の陥落を手伝わざるを得ないようにするのが正解だったかもしれない。
あるいは、終盤戦に強い《日向》の特徴を見越して、ヘイトがないとはいえ《日向》をもう少しライフを削っていれば、話が変わった可能性もある。

といったように、コンバットの奥深さもあるのがPiEDHの特徴の1つ。
この一戦は、カードプールが狭くても決して見劣らないカードパワーや統率者シナジーの鮮やかさと、コンバット環境ならではの通常EDHとは少し違った奥深さ、PiEDHの良い所が出た名試合だと感じた。

もし、このカバレージでPiEDHに興味をもたれた方がいたのなら、プレイヤー、そして筆者としては望外の喜びだ。
他の試合も負けず劣らずの名試合だったので、ぜひ配信アーカイブの方もご覧になっていただきたい!


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