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KOIによる完成されたIcebox


導入

 どうもこんにちは、Valorantについてのツイートがうるさすぎて身内にまでミュートされているますごみです。今回は、KOIのアイスボックスがあまりにも今のメタに沿っていて教科書通りだったので、そちらの方を解説したいと思います。
 競技シーンに携わっていたわけでもないただの1オタクのNoteですので、「こいつの言ってること浅ェ~」ということがあればブラウザバックを推奨します。それでも読んでくれる心優しい方には本当に感謝感激です。


現在のメタ

まずはICEBOXの現在のメタを確認したいと思います。

・Masters Madrid

Masters Madrid icebox

この表を見ると、マドリードでアイスボックスをプレイした6チームのうち、半数がゲッコーKay/oの2イニシエーターを採用しています。

・Masters Shanghai


Masters Madrid icebox

この表を見るとマドリードの頃と比べて多様化しているものの、ジェット、キルジョイ、ヴァイパーは割とどのチームもピックしており、2イニシエーターの枠にソーヴァが増え、ゲッコーが減ったという形でしょうか。

これらの二大会を見ると、今のアイスボックスは2イニシエーターメタだという事がわかります。
昨年はハーバーやセージといった設置解除に直接関わってくるエージェントが多かったですが、今年はスパイクの設置解除がノーリスクでできるゲッコーの強化もあり、索敵も可能なので2イニシエーターに移行しつつあるという形でしょうか。
では次にこの2イニシエーター型の特徴を見ていきましょう。


構成の強み


現在のメタ

2024年を通して一番よく見る構成であるこの構成の強みを見ていきましょう

・攻撃側

この構成の強みは何といってもセットアップです。ゲッコーとkay/oのダブルフラッシュを回避するのは狭いAサイトでは至難の業です。たいていのチームはAサイトのセット攻めを軸に攻撃を組み立てています。

こちらのクリップを見ていただくとわかりやすいのですが、ゲッコーフラッシュを皮切りに、kay/oフラッシュ、いくつかのモロトフがサイトに入り、逃げ場がない状態になっています。この構成を扱う上ではセットの精度も重要な要素の一つになっていきます。

また、このダブルフラッシュを使ったフェイクも織り交ぜることで敵を惑わすことができます。以下のクリップは、Gen.Gがkay/oとゲッコーのみをAサイトに向かわせ、フェイクを行う様子です。ZETAは見事に引っかかってしまっています。

また、ゲッコーによって安全に設置ができるのも強みの一つです。
昨今アイスボックスはかなり研究され、ソーヴァのショックボルトやヴァイパーのモロトフなど設置すること自体がリスキーでした。そのため昨年はセージやハーバーといった設置を助けるエージェントが多くピックされていましたが、今年はゲッコーがその役割を担っているといえるでしょう。

このように、Aへの強力なセットアップを軸に戦うことが多いですが、これらも対策されたからか、それを読んでか最近のPacificリーグではGen.GはB攻めを多用していました。このように攻め方もメタが回っていくのが面白いですね。

・では対策は?

いままでの文を読むと、この構成やべえじゃんとなった方も多いかと思います。ただ、強い構成が生まれればそれに対する対策も出てくるのがValorantです。まず考えられる中で最もシンプルな対処法がサイトを空けるです。
Aをリテイク配置にしてBを遅延アビリティで固めれば、あとはミッドを少し警戒していれば守れそうに思えます。しかし、これをしてしまうと先ほどのクリップのZETAのようにフェイクにかかってしまう可能性が高まります。
そこで第二の対処法は手前でつぶすです。これに関してはEDGがとても上手くGen.Gのセットアップを手前でつぶせていたので紹介します。

多少強引にも見えますが、しっかり3射線をそろえて敵がセットアップを始める前(始めている最中とも言えるかも)に撃ち合ってトレードで勝利しています。しっかりと高さの違う3段の配置を組んでいるのもポイントでしょうか。

EDGの配置

KOIのアイスボックス

ここでようやく本題であるKOIのICEBOXに入ります。
いままでの攻撃と対策を踏まえてKOIの防衛側を見ていただくと、とても綺麗なValorantをしていることがわかるでしょう。

前述したとおり、アイスボックスの防衛で大事なことはリテイク配置と、前でつぶすこと、この二つの択をいかにうまく使えるかという事です。
KOIはこの二つの対策を完璧に使いこなしていたので紹介します。

こちらのクリップを見ていただくとわかる通り、KOIのデュエリストであるkamoが少し強引ですがオフアングルで勝負しに行っています。
これによってNAVIはセットにおいて大事なパーツであるジェットとゲッコーを失い、ラウンドを落としています。

そして次に見せるクリップはこのラウンドの次のラウンドです。
KOIはAにキルジョイを配置し、リテイクの体制をとっています。ここでなぜKOIがリテイクの体制をとったか、それはNAVIが手前でスキルを使ってくるのがわかっていたからです。

ラウンド開始直後からこのクリップを見せているのは、ソーヴァが手前に多くスキルを吐いていることを見てもらうためです。NAVIとしては先ほどのように手前でつぶされるのは怖いため、手前で多くスキルを使います。すると敵のリテイクの際に残っているスキルはほとんどありません
このKOIの使っている構成は先ほど攻めでのセットアップが強いと述べました。攻めでのセットアップで強い構成というのはもちろんリテイクも強力なのです。結果的にGrubinhoのえぐいクラッチで幕を閉じたラウンドですが、KOIの明確な守りのコンセプトと強みは伝わったかなと思います。
ちなみにGrubinhoは今シーズンえぐかったんでぜひ注目してみてください

この翌週もKOIは現在世界2位の実力を誇るTeam Heretics相手にアイスボックスで勝利を収めています。(その時はリテイク配置が多めだった。)


終わりに

いまアイスボックスでは、メタが回っています。シーズン序盤こそ今回紹介した構成が多かったものの、単純にセットを止める能力が高いセージが採用されたり、キルジョイのロックダウンをとめたり、遠距離での情報取ることにに長けているソーヴァが採用されたり面白いことになっていますが、最終的にはこのゲッコーKay/o構成に落ち着くんじゃないかと考えています。EMEAチームで言うとNAVIやFUTなどラークがうまいプレイヤーがいると、ラークを軸に戦うといった試合も多く見られます。皆さんもいろんなチームを見て、どんな特徴があるかなどを注意深く見てみると面白いと思います。
今回は読んでいただきありがとうございました。

当記事はライアットゲームズが公式承認するものではなく、ライアットゲームズ又はVALORANTの製作・管理に正式に関与したいかなる者の見解・意見に基づくものではありません。VALORANT及びライアットゲームズは、Riot Games, Inc.の商標又は登録商標です。VALORANT © Riot Games, Inc.

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