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フレキシブルな人生

下北沢北口を抜けると、いつも通りがけに軽く見る花屋さんがいつもより大量に路面に商品を出していた。

ピンク寄りのカラフルでふわふわとした花が植木鉢に植わっている。カーネーションだ。「ああ、母の日か」と懐かしく切ない気持ちでいっぱいになる。

母の日は、ほとんどの花屋さんにとって1年で1番商品が売れる日だ。Webデザイナーとして働くことに疲れたわたしは20代後半に2年半、アルバイトとして花屋で働いた。懐かしい思い出だ。母の日が近づくごとにそわそわしていたスタッフたち。当日になると「はじめて花買うわー!やっぱカーネーションでいいのかな?」と興奮気味に話す学生さんたちなど、普段の客層とは違うお客さまがたくさんカーネーションを買う様子。もうかなり前だけれど、いつでも思い出せる。

もうわたしは花屋で働くことはないだろう。それでも母の日前の花屋さんを見かけると、そっと心の中で応援してしまう。

・・・

ここのところ考えていることがあったので、とある人にランチのお誘いをして、話を聞かせてもらった。自分の肩書きが、なんだかフィットしていないと感じていたのだ。

「肩書きなんてどうでもいい」という考えもあると思うけれど、わたしはそうは思わない。どんな風に自分のことを伝えるかによって、人とのつながりもお仕事とのつながりとも変わってくると思っている。

やっているお仕事は、イラスト制作・デザイン・ライティング、になる。でもわたしの一番やりたいことは「伝えること」だ。イラストを描くことも、デザインをすることも、ライティングをすることももちろん好きだ。だけど、ひとつひとつを掘り下げるより、スキルを横断して伝えることがしたかった。自分の思いも、誰かの思いも、伝えることをしたい。

ランチでたくさん話して笑って楽しい時間を過ごしながら、カフェでTwitterのプロフィールを変更した。

イラストレーター・クリエイティブディレクターとしてのわたしがはじまる。フレキシブルだな、マイ人生。

#仕事 #クリエイティブディレクター #エッセイ


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