2024共通テスト公民解説その1 倫政・解答番号27、または政経・解答番号23

みんな大好き比較生産費説問題(わー、石投げるのやめて)。表左側の技術革新以前のデータから、各国の自動車の相対価格を比較してみよう。

その前に、比較生産費説における相対価格の出し方、いいですか?
ある財の相対価格=[ある財の1単位生産に必要な労働量÷もう一方の財の1単位生産に必要な労働量]

A国はオレンジ1単位生産につき5人、自動車1単位につき20人必要なのだから、A国の自動車の相対価格は20÷5=4B国の自動車の相対価格も同様に計算して10÷4=2.5。相対価格が低いB国のほうが自動車を安く作れるというることがわかる。よって、技術革新以前に、自動車について比較優位を持っていた国はB国だ

(だから、A国は技術革新しなきゃいけなかったんだよね。B国が技術革新したら比較優位を持つ国が変わらないから問題にならないんだよね)

今度は、技術革新後の自動車の相対価格を比較してみよう。

A国の自動車の相対価格は、[ア]÷5
B国の自動車の相対価格は、10÷4=2.5。(技術革新していなんだから、変わらないのは当たり前か)

このことから、

[ア]÷5」<2.5になれば、A国が自動車について比較優位を持つことになる、つまり、「自動車生産に比較優位を持つ国が変わる」ということになる。

あとは、[ア]に、15、10、5を放り込めばいい

[ア]に15を当てはめると、A国の自動車の相対価格は15÷5=3。3>2.5のため、これでは比較優位をもつことはできない。

[ア]に10を当てはめると、A国の自動車の相対価格は10÷5=2。2<2.5のため、A国は自動車生産に比較優位を持つことになる。

[ア]に5を当てはめると(当てはめなくても分かるっちゃ分かるが)A国の自動車の相対価格は5÷5=1。1<2.5のため、A国は自動車生産に比較優位を持つことになる。

よって、bとcが正解、ということがわかる。

比較生産費説の問題では、簡単そうなものでも、きちんと相対価格を出す習慣をつけてほしいところ。ちなみに2001年政経本試験に、同じやり方で解く問題がある。過去問対策も大事


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