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2024年4月10日(水)「醗酵食品・がん漬け」

今日の富山は終日快晴(クソっ!)。
朝方の最低気温は5℃、日中の最高気温は13℃迄上昇。富山の桜は所々満開、全般的には7分咲きでしたかね。今年のホタルイカ掬いは、不戦敗でした(泣)。
富山の帰りに佐久に寄って来ましたが佐久鯉を食べたり、関係者に色々とお話を伺ったりして来ましたが、中々エエですなぁ。さて、

昨日は「有害鳥獣(ではないですが)・ヨシガモ」について書きましたが、本日は九州の「醗酵食品・がん漬け」について書いて行きたいと思います(冒頭写真はコチラから拝借しました)。

がん漬け。
ガニ漬けともガネ漬けとも言われたり、真がに漬けとか呼ばれたりしているカニの塩辛ですね。どうやら有明海近辺で獲れるシオマネキアリアケガニヤマトオサガニ等を使った有明海の系統と、サワガニを使った福岡の山間部(奥八女の辺り)の系統の2つがあるようですね。
使っているカニは違えど、作り方はほぼ同じようで、活きたコレらのカニを擂り潰して唐辛子と塩を入れて醗酵させるだけ、と言う至ってシンプルなモノ(1ヶ月~半年程度の熟成が理想みたい)。朝鮮半島で食べられているケジャンとも共通の祖先を持つとも言われる、塩辛の一種です。

有明海系のモノは上記の通りシオマネキ等のカニのふんどしを取って、擂鉢等で擂り潰すワケですが、脚のカタチが分かる程度に迄擂り潰したモノ(「荒」と言って酒肴向き)、ある程度甲羅等の粒が残る程度に擂り潰したモノ(「つぶし」と言ってゴハンのオカズ向き)、ペースト状になる迄細かく擂り潰したモノ(「ねり」と言って調味料用)の3種類があるようです。
流石に、唐辛子と塩を入れて作る塩辛なので、塩っ辛いワケですが、酒には合うし、ゴハンのオカズにもなる。塩分濃度は濃ゆいけれども、旨味も強い。従い(?)、アンチョビ等と同様に料理に隠し味的な調味料としても使える、と言うコトですね。

サワガニを使う方は、少々注意が(いや、覚悟が?)必要ですね。
そもそも、サワガニは淡水のカニであって、ウェステルマン肺吸虫ジストマ等の寄生虫中間宿主とされているので、生食すると肺を圧迫して呼吸困難を引き起こす「気胸」や、息切れ・動悸を引き起こす「肺気腫」などの病気を発症する可能性があると言われてます。
が、がん漬けにする為に大量の塩(大体使用するカニの30%程度)と唐辛子で漬け込んで長期間熟成させるコトにより、コレら寄生虫は無害化される、と言うコトなので(科学的な裏付けがあるワケでは無いようですが、現地で長年食べられ、且つ製品化もされているので安心して良い?)多分大丈夫なのだと思います(汗)。
 
とまぁ、そんながん漬けですが、長期保存も効くし、東京でも中々入手は難しいモノのようなので、入手が出来たらお店で出せると良いですね。
 
と言うコトで本日はココ迄。
明日は本日立ち寄って来たコトもあるので「未利用魚・」について書いて行こうと思います。


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