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2024年4月18日(木)「醗酵食品・莫久来(ばくらい)」

今日の東京は曇りのち雨。
朝方の最低気温は17℃、日中の最高気温は20℃。昨日の夏日から少々気温低下して、最高でも20℃。まぁ、この季節ならばこの程度の気温が妥当なのでしょうね。さて、

昨日は「漁師料理・イカナゴのくぎ煮」についてお届けしましたが、本日は「醗酵食品・莫久来(ばくらい)」について書いて行きたいと思います(冒頭画像はコチラから拝借しました)。

莫久来。
ヘンな名前ですね。でも、コレは酒呑み業界では有名な珍味系食品であります。自分はチョット勘違いしていたのですが、コレは赤ホヤこのわたを合わせた塩辛の一般名称かと思ってたら、株式会社ヤマ食さんが開発された個別の商品名だったんですね。今回コレを書くにあたって初めて知りました(恥)。

そもそも、莫久来の存在を知ったのは、居酒屋探訪家?の太田和彦さんが1990年に出した「居酒屋大全」でしたかね。ソレでもって食ってみたら美味いのなんの。呑兵衛たちから「珍味中の珍味」だとか、「珍味の王様」なんて絶賛されているのも良く理解出来ました。こりゃあ、酒が進むすすむ!
そりゃあ、単品でも夫々が美味い「ほや」×「このわた」なので、美味くならないワケが無い。

同社HPに拠れば、莫久来は上述のヤマ食の創業者であり前会長であった小野正行さんが開発された商品であるとのコト。その小野さんが全国各地を走り回って様々な珍味を探し・商品化する過程で出会い、その鮮やかな色合い・独特の食感・特有の風味に感動した「赤ほやの塩辛」に掛け合わせて更に美味いモノはないかと探究を続けて思い出したのが、三河産の「このわた」。試行錯誤を続けて出来上がったのが、莫久来と言うワケ。莫久来誕生のモトの一つが三河産のこのわたであったと言う点には、三河モンの自分としては少々ご縁を感じてしまいますね。

ただ、同社HPで少々気になる点は、莫久来の原料として「北海道根室産・ロシア産の赤ホヤを使用」と記載されているにも拘らず、掲載されている写真はマボヤになっていて、アカボヤを使っているのかマボヤを使っているのかが判然としないコト。また、商品紹介部分の冒頭で「このわた(なまこの腸)を丁寧に下ごしらえして塩辛にし、新鮮な赤ホヤと合わせるというシンプルな製法」と記載あるのですが、別のパートでは「「赤ホヤ塩辛」と出会い」との記載もあり、コレを作るのには一体新鮮な赤ホヤを使っているのか、塩辛を使っているのかが判然としない点。
ま、美味いからドチラでも構わないのですが…。

この変わったネーミングの由来については、主原料であるホヤのカタチが潜水艦攻撃に使用される爆雷に似ているコトから命名されたとのことですが、そのママでは語感が強烈過ぎる為に、敢えて珍味らしく「莫久来」と漢字の置き換えをした、との由(久しく来ない、滅多に食べられぬ、と言う意味合いでしょうか?)。中々のネーミングセンスですね。

この間、築地場外の珍味屋さんで聞いたハナシですが、昨今の原材料高騰・インフレ・ロシアによるウクライナ侵攻等の影響を受けて、この莫久来の値段が3倍になったのだとか(と言うか、元々310g入りと110g入り瓶詰の2種があったのですが、310gがなくなって110gの方が元の310g入りの値段になったのだとか…)。その点は昨今の潮流であるとは言え、悲しいですねぇ。

と言うコトで、莫久来はメニュー当確かな(笑)。
明日は「二十四節気・穀雨(こくう)」についてお届けする予定です。


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