見出し画像

2024年7月18日(木)「未利用魚・ジンケンエビ」

今日の東京は晴れ時々曇り。
朝の最低気温は24℃、日中の最高気温は33℃超。やっと出ましたね、関東も本日梅雨明け宣言です。暑さが戻って来て、コレからは30℃超えの日々が続くみたいなので、もう夏本番です。暑さ対策は充分に。さて、

昨日は目下アコガレ中の「醗酵食品・キビヤック」についてお届けしましたが、本日は「未利用魚・ジンケンエビ」について書いて行きたいと思います。

ジンケンエビ。
聞いたコト無いでしょうねぇ。殆ど出回らないエビですので。個人的には、実家帰省時のホームグランド市場である西浦鮮魚マーケット一色さかな村以外の市場で見たコトがありません(が、実際には三重や鹿児島なんかでも獲れてるみたいですが)。

漢字で書くと「人絹海老」。人絹=人造絹糸(レーヨン)=本物の絹の代用品→上質なエビの剥身の代用品になるエビだから、この命名らしい。チト、悲しいネーミングですね。
でも、このネーミングの意味するトコロは、上質のエビの身代わりになれるホド味は良い、と言うコトにもなるワケなので、然程悲観的になる必要もないのかな?とも思います。

このエビの棲息域は相模湾~鹿児島にかけての水深300m前後の深海。だから、深海底引き網漁もやってる西浦や一色でも水揚げがあるんですね。
このエビはタラバエビ科に属していて、北海道などの北の深海で獲れるアマエビ(標準和名はホッコクアカエビ)のお仲間であり、味の方もアマエビには引けを取らぬホド甘みも強くて美味しいんですよ。だから、北のアマエビ、南のジンケンエビとも言われるのだとか(笑)。

西浦や一色では、このエビ500gくらいあっても200~500円とお買い得。そのワケはと言うと、このエビは足(鮮度落ち)がとっても速く、スグに黒ずんでしまって、結構新しいモノなのにあんまり新鮮に見えないんですよね。また、個体はやや小さめであって、刺身用の剥き身にしたりするには少々手間が掛かってしまう、と言うのも市場価値があまり上がらない要因の一つにもなっているモノと思われます。

今回は一色さかな村のサカナ屋さんでのタダ働き労働の報酬(笑)として戴いて来たモノ。チョット放置しておくと、即座にアタマから黒ずんで来てしまう。貰った時には然程でもなかったのに、家に持ち帰ってチョットだけ冷蔵庫に入れてたら、スグに黒くなっちゃった。
ただ、アタマを取って剥き身にしたら、鮮度は良いので刺身でもイケるし、最近はこの手のエビは醤油・酒・みりんを煮切ったお汁でのヅケにするととっても美味いので、ソレ用にしてみたりしてます(所謂、マイブームってヤツですね)。残ったアタマと殻については、お汁に入れてエビ出汁を取って味噌汁や塩胡椒でのエビ汁にしてもとっても美味いんです。この場合、アタマが黒くなってても味は変わらないので、気にしない(笑)。

ジンケンエビの剥き身のヅケ。美味い!

アトは唐揚げなんかにしたら、このサイズのエビは美味いですね。クルマエビほどの大きさになっちゃうと殻が硬過ぎてしまうけれども、このサイズだったら殻ごとバリバリとイケて、コレがまた美味い。
と言うコトで、見てくれさえ気にしなければ、とってもコスパの高い美味しいエビの一つなんです。入手出来たんなら、使わない手は無いですね。

アタマは黒ずんでるけれども、唐揚げは丸ごと食べられ、コレまた美味!

と言うコトで本日はコレにて。
明日は「内臓料理(魚)・エイのレバ刺し」についてお伝えして行きたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?