八甲田山の熊(暫定的な資料)


●令和6年6月青森県は、八甲田山一帯の特定区域をクマ出没のため入山規制し登山道を閉鎖した(以下の「青森県のホームページの内容」のとおり)。

●八甲田山の熊(ツキノワグマ)は、江戸時代に絶滅したと思われ、その後、明治・大正・昭和の時代には生息が認められない地域であったが、その後クマの生息が確認され、さらに熊による人身被害も発生した。
ついに青森県は、令和6年6月28日から登山者の入山規制を行った。

●なお、櫛ヶ峯などの所謂「南八甲田」が規制対象に含まれてないのは、「タケノコ採り」という経済活動による入山者が多く、規制が困難なためと思われ、当面、登山者主体の北八甲田を規制することで被害をより限定したいがためと思われる。
(この部分は、青森県の確認を取ったものではなく、あくまで個人の推測である)。

●なお、後段に熊の生息が確認されていなかったときの資料(


「青森市政施行100周年記念八甲田の変遷資料で探る山と人の歴史」
から「第五章 熊の棲まぬ山」を抜粋したもの

)を添付しておきます。

以下が資料。


・以下は青森県のホームページの内容


https://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kankyo/shizen/kuma_cyuui.html

青森市八甲田地区における入山規制が実施されています。

(1)開始時期 令和6年6月28日(金)18時30分以降

(2)実施期間 当面の間

規制区域の詳細は、こちらの図面[1248KB]をご確認ください。
入山規制区域内には立ち入らないでください。また、閉鎖されている登山道は利用できません。

ツキノワグマ出没警報について

 令和6年6月25日(火)、青森市の八甲田山中においてツキノワグマに襲われたと見られる死亡事故が発生しました。
 このため、ツキノワグマ出没注意報等発表実施要領第4条に規定する「クマによる死亡事故が発生し、又は出没件数が例年を大幅に上回ったとき。」に該当するため、「ツキノワグマ出没警報」発表します。

1 期間
 令和6年6月25日(火) ~ 令和6年11月30日(土)

2 区域
 県内全域

3 県民の皆様へのお願い
 ・クマの出没状況に気を配り、出没が確認されている場所には近づかないでください。
 ・音を出すなどの対策を講じても、人間に近づいて危害を加える可能性もあることから、特に、人身被害が確認されている区域への入山は控えてください。
 ・出没が確認されていない区域であっても、山に入る時はなるべく複数人で音を出しながら歩くようにしてください。
 ・クマを誘引する食べ物や生ごみなどを放置しないようにしてください。
 ・もし出会ってしまっても、落ち着いてクマとの距離をとってください。

<参考>
ツキノワグマ出没注意報等発表実施要領[102KB]
ツキノワグマ出没注意報等発表規程[105KB]

クマ出没マップ


※ 出没状況は、市町村や関係機関から提供いただいた情報を基に更新しています。

青色・・・目撃発生場所
緑色・・・食害発生場所
赤色・・・人身被害発生場所

クマに出会わないために


クマは春先に冬眠から目覚め、5月頃~11月頃まで山菜、昆虫、木の実などの食物を探してよく動き回ります。
特に、山菜、好物のタケノコやキノコを求めて活発に行動しています。

また、子連れの親グマは子どもを守るため気性が荒くなっています。子グマに近寄ったり、刺激することで襲われる可能性があります。

1.あらかじめクマ出没情報や標識に注意し、危ない場所には近づかないこと。
2.必ず2人以上で行動し、単独で山には入らないこと。
3.食べ残しや食べ物の容器等を野外に置かないこと。
※クマをその場所に引き寄せる原因になります。
4.夕暮れや明け方のクマが活発になる時間や霧の深い日は山に入らないこと。
5. クマの足跡や糞などを見つけた場合は、その先には進まず引き返すこと。
6. クマも夢中で山菜を食べていることがあるので、山菜採りの際には周囲に注意すること。
7. 会話をし、鈴や笛を身に付け、ラジオの音量を上げるなど、周りに音を出しながら行動すること。
※渓流の音が大きい場所や雨風の強い日はクマが人間に気づきにくい場合があります。
8.クマの生息域に近い地域では、家庭ゴミや農作物残渣の処理に注意すること。

もし、クマに出会ってしまったら


もしクマに出会ってしまった場合は、以下のことに十分注意してください。

1.遠くにクマを見つけたら、後ずさりしながら静かに立ち去ること。
2.クマがこちらに気づいたら、慌てず静かにしていること。
3.クマが近づいて来たら、クマの動きに注意しながら、ゆっくりと後退すること。
4.クマは逃げるものを追う習性があるため、背中を見せて走ったり、大声を上げたり、攻撃したりしないこと。
5.子グマの近くには必ず親グマがいるので、子グマを見ても決して近寄らないこと。
6. 市街地でクマを見つけたら、安全な場所に移動し、最寄りの市町村役場や警察署へ連絡すること。
 

ツキノワグマ注意喚起チラシ[647KB]
ツキノワグマ目撃情報調査票[264KB]

クマ出没状況(最新情報)


令和6年クマ出没状況等(1月1日~6月25日)
※数値は暫定値となっています。項目本年前年同期増減前年総数クマ出没件数
(以下の部分が「表」の形式で表示されまいため、その下に表のイメージを表示する)
(出没件数のうち)目撃
(出没件数のうち)食害
(出没件数のうち)人身被害235
231
1
3223
218
3
2+12
+13
-2
+11133
898
225
10

(以上の部分が「表」の形式で表示されまいため、以下のとおり表のイメージにて表示する)


◆ツキノワグマ 過去3か年の市町村別目撃件数(令和3年次~令和5年次)[64KB]

ツキノワグマによる人身被害の発生について

<令和6年次>
・5月29日(水)10時35分頃、深浦町上長慶平地区で山菜取りをしていた男性(80代)が耳から顎にかけて負傷
・6月21日(金)早朝、青森市荒川地区で山菜採りをしていた女性(60代)が右大腿部を負傷
・6月25日(火)青森市荒川地区でタケノコ採りをしていた女性(80代)がクマに襲われ死亡

<令和5年次>
・5月16日(火)8時49分頃 むつ市大畑町で山菜採りをしていた男性(70代)が頭部を負傷
・6月8日(木)17時40分頃 弘前市石川地区で農作業をしていた女性(60代)が手足を負傷
・7月28日(金)5時45分頃 弘前市小沢地区で農作業をしていた男性(70代)が手首等を負傷
・9月17日(日)9時15分頃 鰺ヶ沢町中村町地区できのこ採りをしていた女性(70代)が頭部等を負傷
・9月18日(月)17時30分頃、平川市碇ヶ関地区で自宅裏のクリの木を確認していた女性(70代)が頭部等を負傷
・9月25日(月)15時55分頃、黒石市南中野地区で農作業の合間に休憩をしていた女性(60代)2人が頭部等を負傷
・10月6日(金)7時38分頃、田子町夏坂地区でクリ拾いをしようとした女性(60代)が頭部等を負傷
・10月7日(土)14時00分頃、深浦町長慶平地区できのこ採りをしていた男性(70代)が耳、腕等を負傷
・10月12日(木)14時30分頃、青森市合子沢地区できのこ採りをしていた男性(70代)が耳、手を負傷
・10月18日(水)7時00分頃、鰺ヶ沢町南金沢町地区でクリ拾いをしていた女性(70代)が手を負傷
 
<令和4年次>
・5月16日(月)14時頃 弘前市の岩木山弥生コースで登山中の男性(60代)が両腕を噛まれ負傷

<令和3年次>
・10月2日(土)早朝、平川市碇ケ関地区で散歩中の男性(70代)が顔を激しく損傷し、死亡

<令和2年次>
・ 5月30日(土)5時30分頃 弘前市沢田地区で山菜採りをしていた男性(73)が顔やひじをひっかかれ負傷(全治2週間)
・ 7月21日(火)13時40分頃 田子町遠瀬地区で山菜取りをしていた男性(91)が腕を骨折したほか顔面等をひっかかれ負傷
・ 8月11日(火)11時40分頃 弘前市五代地区でリンゴ園で農作業中の男性(40代)が側頭部や左手首を負傷
・ 8月23日(日)16時30分頃 弘前市坂元地区でリンゴ園で農作業中の男性(70代)が顎などを負傷
・11月 5日(木)11時頃 むつ市田名部地区の山林できのこ採り中の男性が右手をかまれたほか左手・左足をひっかかれ負傷

<令和元年次>
・ 5月19日(日)10時35分頃 東通村小田野沢見尻山地区の山林で野生動植物の調査中に男性(40)が左太ももを咬まれて負傷(全治1週間)
・ 5月22日(水)13時頃 平川市切明湯川地区の山林で山菜採り中の女性(70代)が顔面等をひっかかれ負傷(全治2週間)
・ 8月16日(金)12時頃 十和田市切田地区の山林で渓流釣りの男性(70)が顔面等をひっかかれ負傷
・ 9月 4日(水)14時35分頃 深浦町大間越地区の畑で男性(79)が子グマを追い払おうとしたところ母グマから顔面等をひっかかれ負傷
・10月20日(日)6時頃 西目屋村田代地区の山林できのこ採り中の男性(70代)が右手等をひっかかれ負傷

近隣県におけるツキノワグマ出没情報等


◆秋田県
 秋田県では、現在、「ツキノワグマ出没警報」を発令中です。(令和6年4月18日から6月30日まで)
 また、以下の地域はクマによる人身事故が発生していることなどから入山禁止となっています。
 ・小坂町樹海ライン(県道2号)沿い ・鹿角市十和田大平地区 ・鹿角市十和田高原地区
 ・鹿角市八幡平地区 ・仙北市玉川地区

 詳細情報はこちら▽
 秋田県ホームページ(ツキノワグマ情報)
 https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/23295

◆岩手県
 岩手県では、現在、「ツキノワグマの出没に関する注意報」を発表しています。

 詳細情報はこちら▽
 岩手県ホームページ(ツキノワグマによる人身被害状況・出没状況)
 https://www.pref.iwate.jp/kurashikankyou/shizen/yasei/1049881/1056087.html

◆宮城県
 宮城県では、現在、クマ出没注意報及び警報を発出していません。

 詳細情報はこちら▽
 宮城県ホームページ(令和6年度クマ目撃等情報)
 https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/sizenhogo/r6kuma.html

マニュアル・リーフレット


ツキノワグマ出没対応マニュアルをご覧ください。[1460KB]

ツキノワグマ被害防止のためのリーフレット(令和6年度版)[4340KB]

環境省ホームページ「クマに関する各種情報・取組」


2  熊の生息が確認されていなかったときの資料

「青森市政施行100周年記念 八甲田の変遷 資料で探る山と人の歴史」
(岩淵功,『八甲田の変遷』出版実行委員会(事務局・青森市役所観光課),1999.2.10,編集工房 泰斗舎,長尾印刷株式会社)
からの抜粋(熊の関係のみ)
・上記の資料が出版されている。
 江戸時代の「生類憐みの令」下での八甲田山の人食い熊退治の顛末が述べられている箇所が読み物として面白いが、熊が絶滅に至った経過について、狩猟圧が主な原因ではないかと述べられている。
























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