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まずは動かないと何もはじまらない


久々に野原から道路に移されたGSX-R750

古いオートバイは匂いでどんな扱いを受けてきたのかがわかります。

新鮮なガソリンの匂いがして、機械の匂いがするバイクはかなりしあわせな保管状況だったバイクです。

いちばんひどいのは、ツンとするアンモニアの匂いがするバイクです。
はじめは猫のおしっこの匂いなのかと思いましたが、猫特有の匂いが混じってないのです。この匂いの原因はねずみでした。あいつらは、およそ入れないと思われるような狭い隙間に入り込んで平気で糞尿を撒き散らしていくのです。

こうゆうバイクの整備はとても気が重くなります。ネズミの糞掃除と汚れ落としがメインの作業になってしまうからです。全然面白くない。めっちゃくちゃ臭いし。

ネズミの巣になっていたリアシート下(13年間野原に放置のGSX-R750 96年モデル)

でも、イヤイヤですが整備を始めるといろんなことが学べます。アンモニアはアルカリ性だから、匂いを消す為にスーパーでサンポールを買ってきて薄めて吹き付けて掃除をすると良いとネットに書いてありました。やってみると、ほんとにだいぶいい感じに掃除できます。でもアルミパーツが多用されているので表面が溶けないよう、仕上げにアルカリ性のマジックリンを薄めたやつでリンスしてあげました。洗ったあとに大量にでてくるネズミの糞は、どうも毒ぽいのできっちりホウキとチリトリで拾って燃えるゴミで捨てましたが、なんかしばらくはコンクリが汚染された感じで気分が悪いです。
作業中は糞の粉塵を吸わないようにマスクをしてやります。

おかげさまで、バイクは見違える様に綺麗になり匂いもなくなりましたが、サンポールが効くとか、ネズミの糞が体に害があるとか、いままで全然知らなかった知識が身について、同じレベルのバイクを整備しても全然びっくりもしなくなりました。

整備の知識の幅が広がった感じがしています。

そして、その様な保管状態のバイクはだいたいタンクが錆びて穴が空いています。腐ったガソリンが入っていたほうがいいのか、穴が空いて空になっているほうがいいのかというと、腐ったガソリンが入っていてタングが錆びていないほうが断然整備が楽です。

空のガソリンタンクは中がもう錆だらけ。

錆落としとコーティングが必要になります。チェーンなどを入れてガサガサ振るとサビが両手に山盛り取れます。そのあと、錆びとり用のケミカルを注入するのですが、穴を塞がないとケミカルが漏れてしまいます。タンクの穴はエポキシ系のボンドなどいろいろと試しましたが、板金用のハンダで埋めるのが一番確実だと経験でわかってきました。いろいろな失敗を繰り返し、たどりついた答えです。

腐ったガソリンが入っていた場合は、ガソリンがとても臭いのです。
そこらへんに捨てたり、下水に流してはいけません。危ないので。
あと臭すぎて近所迷惑になります。
ではどうするか、というと私は少しずつ自動車にいれて使ってしまいます。
あまり車には良くないですが、ぜんぜん大丈夫です。


ネズミのせいでこれまたひどい匂いのするタイヤも手組みで自分で交換しますが、廃タイヤの処理には困ります。
これはバイク用品店の2りんかんにもっていくと300円で引き取ってくれるのです。とても助かります。これもノウハウです。

「どうしよう、と悩んで行動してみたことが自分のノウハウになっていく。」

行動してみなければ一生わからずじまいで、成長もなかったでしょう。
一度経験したことは、普通にすんなりできるようになります。
これこそが成長ということでしょう。

私の好きな斎藤一人さんの言葉に
「この地球(ほし)は動かないとなにもはじまらないんだよ」
という言葉があります。まさにそのとおりだと思います。

このことは私がマーケティングを教わっている郡司塾でも教わるテーマです。

「ともかくうごこう」(知覚動考)

いろいろと考えた上で結局動かなかったこと多い私には、
とても役に立っている教えです。


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