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わからないからこその体験と面白さ

コペンハーゲンに着いてから三日目の朝の日曜日。

洗濯をしにコインランドリーに行った。この旅初の洗濯だ。

Airbnbでお世話になっているcasparに家を出る際、「これから洗濯しに行く」と伝える。

すると、「地下にあるよ」と教えてくれた。だが、そこはどうやらクレジットカードは使えないらしい。

街のコインランドリーに行くことになった。

前日たまたま見つけていたコインランドリーに行く。衣服をドラム式洗濯機に入れたはいいが、使い方がわからない。

そして、あとから気づいた。「クレジットカードが使えなさそうだ」と。

残念だけど諦めて、ちょっと歩いて、もう一つのコインランドリーに行った。

やっと見つけたのが、このコインランドリー。

機械の左側にクレジットカードを入れられそうなところがある。

ああ、よかった。

ただ、問題はここからだ。

ここのコインランドリーは観光地から少し離れていて、表記がデンマーク語しかない。デンマーク語は一件英語にも似ているが、綴りも、発音も、全然英語と違うものも多い。

日本中チャリで旅した時によく使っていたコインランドリーの仕組みを思い出しつつ、他の人のやっていることをよく観察しつつ、なんとか文字を推測。

わからないところもあったが、なんとかスタートした。

スタートしてすぐ、いきなり脱水の時くらいの早さで回りだす。水もなしに。

慌てた。

「あ、やばい、もしかして、脱水ボタンだけにしちゃったかな、、、」

でも、そんな心配は必要なく、少し経って、ちゃんと水がプシューって出てくれた。

ああ、ほんとよかった。

スタートしてから画面を見ていると、下の数字が変化することに気づいた。

「もしや、これは出来上がり時間なのではないか?」そんな仮説が立つ。

試しにスマホで時間をはかる。と、確かに1分で数字が一つ下がるではないか!!

「ふむふむ、この言葉は時間を示すのか」

そうと分かれば、コインランドリーをあとにして散歩に出かけることにした。

少し歩くと、小さな図書館を見つけた。

どうやら入れそうだ。入ってみた。

中はとても綺麗で、飲み物出る機械があって、カフェコーナー的な場所がある。

「お、無料Wi-Fiが入るぞ!」

ということで、図書館でWi-Fiをお借りして、さっきのコインランドリーでわからなかった単語を調べる。

あのボタンは、柔軟剤のあり、なし、だったことが判明。もう一つのボタンは、洗いの強さを選択するもので、一番上が強い汚れの場合、真ん中が普通の洗濯、一番下が弱い汚れの場合だったことが、わかった。

そーだったのか。なんとか合っていたみたいでよかった。

30分ほど経ちコインランドリーに戻る。

乾燥機も前の人の見よう見まねでなんとかクリアした。

なんだか「わからなさ」と闘いながら進んでいくゲームのようだ。

こうして、この旅初のお洗濯は終わった。

一連の体験を通して、気づいたことは、よく観察することの大切さだ。

見て真似る、それがまずは最初の学びなのだと改めて理解できた。

全く知らない言語を目の前にした時、こーゆー感じで言葉を得ていくのか!という感覚も感じることができた。

こーゆー感じというのは、

1.まずよく観察する。特に、わからない言葉と、それらの意味に関係するだろう出来事や人々の行為を。

2.自分の知っている知識体系の全てを駆使し、それらの言葉の意味を考える。推測する。

3.その意味で実際に使ってみる。

4.何か反応が生まれる。さらに観察を続ける…

と、こう書いていて思ったが、これは体験学習のサイクルだ。

そう、言語習得も体験学習だった。

ちなみに英会話が実はそんなにできない僕は、そんな状態で旅をするのはあまりにももったいないと思っていたふしがあった。

でも、言語がわからないなら、わからないなりに、わからないからこそ体験できることがあって、それをしっかり振り返っていけば、些細などんな小さなことでも貴重な体験となることがわかった。

まだまだ旅は続く。

引き続き、わからないなりに楽しもうと思う。

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