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まちへのチェックイン

今回の旅の三ヶ国目はスウェーデン。

デンマークのコペンハーゲンから電車で4時間くらい。スウェーデン第二の都市イェーテボリに来た。

少しは事前に電車やバスの乗り方などを調べているつもりだが、実際、着いてみると、

・どこでチケットを買ったらよいのか?
・どの種類のチケットがよいのか?
・どこからどのように乗ればよいのか?
・どう降りたらよいのか?

など、最初はわからないことだらけで、少しテンパる。

だけど、たいていは、看板のインフォメーションに従うこと。あとは、なんとなく歩くこと。それで必要な情報は揃ってくる。

さっそく、チケット売り場的な場所を発見する。

ドアは閉まっていて、中も狭そうだから、一見違うかと思ったが、やっぱりここだった。

中に入る。

路線ごとのパンフレットがある。事前に絵里が調べていたバスの路線番号を頼りに、18番、19番の路線地図をゲットする。

次はチケットだ。

様子を伺っていると、整理券的なものがあることに気づく。なんとなく押す。やっぱりそうだ。整理券番号が出た。

番号で呼ばれる。

「2日間の乗り放題のチケットをほしいのですが…」と言う。しかし、1日か3日しかないことを知り、3日間のを買った。

次はバス乗り場だ。

近くのバス停の看板をいくつか見てみる。僕らが乗りたい18.19がない。どこを探してもない。(この辺りで絵里の機嫌とテンションが少しわるくなる)

こういう時、ちょっと泣きたくなる。気持ち的に。「ああぁー、もうどうしていいかわからない!!くそっ!」という気持ちだ。

でも、隣で僕以上に落胆している人がいる。

諦めるわけにはいかない。気分を切り替え、これまで得た情報、路線地図やオフラインで使えるGoogleマップ、看板、人の動き、さまざまな情報をパズルのように組み合わせていく…

すると、突如として、「あ!たぶん、僕らが乗りたいバス停はここではなく、きっとあっちだ!少し歩くけど」とわかった。

集めたパズルのピースをはめていくような感覚。

そして、なんとかバス停に着くことができた。

乗り方も見よう見まねでなんとかクリア。乗りる駅もクリア。

そうこうして、なんとかAirbnbの宿泊先に辿り着くことができたのでした。

普段の日常では電車やバスの乗り方なんて考えない。無意識に習慣化されている。だから、特に頭を使わず出来てしまうのだが、初めての時はそうではない。

何から何までわからない。だから、頭を使う。使わないことには前に進めないからだ。

でも、不思議なもので、そのあと一日観光などして街中をふらふらしていると、もう馴染んでしまう。

「あの場所にいくには、こういうルートだな」とか、Googleマップを開かなくても、脳内マップが出来上がり、「ここ曲がれば、あそこに着くはずだ」とわかってくる。

しまいには、スーパーで明日の朝食用などの買い物をして、いつの間にか地元の人の雰囲気すら出てくる。

(実際に観光客らしき人に、バス乗る際、◯◯には留まるか?と聞かれることもあった。発音がうまく聞きとれず、役に立てなかったけれども)

気づけば、あまり考えずにさらりとバスやトラムに乗っている自分がいる。

つまり、この町での移動方法に馴染んだのである。慣れたのである。

こうなれば、まちへのチェックインが完了だ。

でも、もともとイェーテボリは予定にはなく、寄り道だったので、2泊で旅立つ。

馴染んだと思ったら、次のまちへ。そして、新しいまちで、また新しい様式を自分にインストールしないといけないのだ。

次はスウェーデンの首都ストックホルム。

短い期間ながらも、どんな習慣が身につくのか楽しみである。

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