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聖ニコラス教会

アムステルダム一日目はアムステルダム最古の聖ニコラス教会に行った。

大きくて、迫力がある。

天井も高い。

色鮮やかなステンドガラスから日の光が入り込み、厳粛かつ幻想的な空間だ。

外のガヤガヤした雰囲気とは一変、中はシーンと静まりかえっている。落ち着く。平日だからか、観光客もそこまで多くはない。

壁には様々な絵画が描かれ、モザイク画もあった。

改めて、来る前にいろいろと勉強しておいて良かったと思った。

何を勉強しておいたか。まずは、古代ローマ帝国だ。

かつて、ヨーロッパのほとんどはローマ帝国の領域だった。繰り返す争いによって領域の変化はあるが、東西分裂後のビザンチン帝国(東ローマ帝国)も含めると、1500年続いた帝国。

だから、ヨーロッパの広範囲に及んで大きな影響を与えている。

例えば、この旧教会にも古代ローマ帝国を感じさせるものがあった。

それは一枚の絵画である。正面向かって左奥の左側の壁に描かれた絵画。

一人の兵隊が“SPQR”と書かれた旗を持っていた。

これは“元老院議員とローマ市民”という意味。

話し合いで物事を決めるローマの共和制に対する誇りであり、ローマ人であることのアイデンティティであり、シビックプライドである。

この文字から、この兵隊はローマ軍であることがわかる。

知っていると見方も変わる。それが面白い。はじめてそのことを知った。

また、来る前に旧約聖書と新約聖書のざっくりしたストーリーを勉強していたのも良かった。

「あ!あの絵は、あの場面だ」

そんなことがわかるのも面白い。

聖書のあらゆる場面は多くの画家が描いているから、どこにいっても、これは役に立つ。

もちろん、もっと違うことを知っていたら、もっと違う楽しみがあるだろうし、まだまだ些細な楽しみでしかない。

もっと楽しみ方が増えたらいいな。


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