ブラック・ウィドウを見に行った

 初めてnoteを書きます。キガと申します。今日映画のブラック・ウィドウを見に行ったので脳から消える前に感想垂れ流したいんだけど他人のTL侵略するのもなと思ったんでこっちに書きます。

※内容触れます!!!ネタバレ注意!※

 ストーリー以外の面から触れると、まずマーベルの映画はその設定上どうしても宇宙、異空間、超SF的建造物が舞台になりがちです。しかし今回は主役がナターシャです。スーパーパワーも何もない、素の人間としての最強格です。敵も宇宙人や神ではないので世界中の都市が舞台になっていました。ナターシャの過去の因縁の深さや広さを感じました。
 アクションシーンも肉弾戦が主だけど街全体が舞台になっていてまぁカッコいい。カーチェイスが派手すぎる。どうやって撮ったんだあれ。
 あとタスクマスターのギミックもファンからしたら楽しいですよね。「あ!だれそれの武器だ!」となる。

 ストーリーゴリゴリ喋りたいので一旦こんくらい。こっからストーリーの話。

 まず初手の住宅街でのシーン。最初は「ナターシャにもこんな時代が...」とか思って勝手にダメージ負ってたんですけどそもそも偽装家族ってわかってさらにグッサリきた。ナターシャに家族はアベンジャーズだけなのか、と。
 ただならぬ雰囲気になって夜逃げ&S.H.I.E.L.Dとのチェイスは一気に手汗が湧きましたね。この時点でアレクセイ片手で何か鉄の台車みたいなの引っくり返してたので脳混乱しました。
 この時点ではエレーナは転んで泣いちゃうような所謂普通の女の子です。偽りの家族生活を信じきっているところであわただしくも静かに始まった逃避行の車中で曲をリクエストするんですけど、その曲がまた。これです。「アメリカン・パイ」。

因みにこの曲、飛行機が墜落した日のことが歌われてるらしく(wiki調べ)このあと飛行機で逃げるのを考えるとイヤな選曲ですね。

So bye-bye, Miss American Pie
Drove my chevy to the levee
But the levee was dry
And then good old boys were drinkin' whiskey and rye
Singin' this'll be the day that I die
This'll be the day that I die

 劇中に出てくるのは動画の1:00くらいからの辺りですが、ここのミスアメリカンパイとは、多分典型的なアメリカの家族としての生活のことだと思うんです。そんな"普通"の生活にバイバイ。エレーナは単純に好きな曲として聞いている隣で、ナターシャ達は家族ごっこの終わりを感じたのだと思います。
 この曲がまた再開後のエレーナとアレクセイがギスギスしてるところで出てくるわけです。オタクのツボわかりすぎ。笑いながら呟くように歌う二人は確かにかつての"家族"を懐古しているようにみえました。

 そもそも四人ともえげつない複雑な人生を背負って再開してるわけです。一番明るいアレクセイでさえ国に使い捨てのヒーローとして扱われ獄中生活だったんです。そりゃ上手くいかないよなと。でもエレーナにとっては本物の家族で、思い出であるという。このへん見ててつらかった。
 子は鎹と言いますけど、このバラバラだった家族ごっこを本当の家族に昇華できたのはナターシャとエレーナがいたからだと思います。ナターシャにもあの三年間の家族は思い出で、本物だった。

 レッドルームを潰すことは過去との決別であり、過去の精算であり、エレーナにとっては恩人への恩返しでもある。脱出の時タスクマスターを助け、脱出後決着をつける。
 ドレイコフを殺すミッションの際、巻き添えとして見殺しにしたアントニオ。そのアントニオがタスクマスターの正体とわかったときナターシャは自分を重ねたでしょう。少女時代を、普通を、女性であること(生殖器、顔)を奪われてウィドウとして人を殺める。そんな生き方を強いられたアントニオを洗脳から救うことは彼女への、ひいてはナターシャ自身への贖罪でありそれを成し遂げたナターシャは過去を精算し前へと進んでいく。

 この一件を通し、偽りでバラバラの家族は一つに、本物になりました。この経験がもう一つの家族であるアベンジャーズの再集結へと繋がるのは納得いくし、エンドゲームでの自己犠牲も家族を失わせまいとする強い意志によるものだったのかなと思います。

 最後の方のメイソンとのシーンも良かったです。ナターシャとの間にある独特な親密感が心地良いし、「時間と金とコネがあれば~」ってのも、ナターシャの逃避生活がいかに厳しかったかや、そんな中でも出来るだけのものを調達していたメイソンの人柄が表れているシーンだなと。


 なんかまだいっぱいあるけど文章かくの疲れすぎる。もしこんな拙い殴り書き最後まで読んでくれた人いたらありがとうございました。

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