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キースイッチとは?〜打ち込みをリアルにするために〜 [vol.167]

キースイッチ

打ち込みの際に奏法やアーティキュレーションを鍵盤で指示することのできる機能です。

キースイッチがあることによって、奏法別にトラックを作らなくても良いところや、奏法のニュアンスを変えてよりリアルに表現できるというところが利点です。

DTMでしっかりアレンジをする人には、キースイッチの知識は必須になってきます。

ライブでリアルタイムでの奏法チェンジもキースイッチを使って、技ありな演奏ができます。

便利なキースイッチの効果

打ち込みをリアルにするにはベロシティの調整や、ボリュームでのダイナミクス調整などでリアルに変えていきます。
それに加えてキースイッチで奏法をコントロールすれば、どんどんリアルな演奏に近づいていきます。

「ベース」「ギター」「ストリングス」「ブラスセクション」などの楽器が、打ち込みでキースイッチをよく使う楽器です。

ベースではスライドアップダウン、ギターではミュート、ストリングスではピチカート奏法、ブラスではフォールなどそれぞれ用意されていて、ボリューム奏法やピッチ奏法では表現が難しい奏法が用意されていて、とても便利です。

共通して「スタッカート」のような短い演奏の表現は、なかなかMIDIノートやボリュームで良いニュアンスを作るのがむずかしいので、これを簡単にコントロールできるのは助かります。

キースイッチの使い方

キースイッチはどのソフトもだいたい共通なので、しっかりと使い方を把握して活用していきたい機能です。
使っていくと、どんどんコツも分かってきます。

<キースイッチの配置>
打ち込み方は共通ですが、ソフトによってキースイッチの配置の設定が変わってきます。
楽器によっても奏法が変わってきます。

鍵盤に奏法が振り分けられています。
キースイッチのキーマップ配置設定は各ソフトによって違いますが、カスタマイズできるものもあります。

使用できる鍵盤の場所は、楽器の音域によって変わることがあります。

演奏する音域が高い場合は下の方に、演奏する音域が低い場合は上の方にあります。

<キースイッチの打ち込み方・演奏の仕方>
キースイッチの機能を使うには、表現したいキースイッチの鍵盤を押しながら演奏を弾くとその効果を得ることができます。
ソフトによっては鍵盤を離してもタイミングよく切り替えてキースイッチの機能が使えるものもあります。

コツとしては、同時入力だと反応しない時があるので、演奏のほんの少し前にキースイッチの鍵盤を設定するのが良いです。

よくあるキースイッチの奏法

楽器によって奏法はたくさんありますが、キースイッチに設定されている代表的なものを紹介します。

<ベース>
グリス・アップ(Gliss Up)
音の入りを下の音からスライドして入る。

スライド・アップ(Slide Up)
弾き終わりをスライドしながら上がっていく。

スライド・ダウン(Slide Down)
弾き終わりをスライドしながら下がっていく。

タッチ・ノイズ(Touch Noise)
弦を触った時に出るノイズ音。

スタッカート(Staccato)
音を短く切って歯切れよく演奏する。

<ギター>
ミュート(Mute)
弦を抑えてミュートした状態で演奏する。

スライド・アップ(Slide Up)
弾き終わりをスライドしながら上がっていく。

スライド・ダウン(Slide Down)
弾き終わりをスライドしながら下がっていく。

ハーモニクス(Harmonics)
弦に軽く触れて倍音を出す演奏方法。

スタッカート(Staccato)
音を短く切って歯切れよく演奏する。

<ストリングス>
サスティン(Sastain)
自然に音を伸ばす演奏。

レガート(Legato)
音と音をつないで滑らかに演奏する。

ピチカート(Pizzicato)
弦を弾いて音を出す演奏。

トレモロ(Tremolo)
同じ高さの音を小刻みに弾く奏法。

スタッカート(Staccato)
音を短く切って歯切れよく演奏する。

<ブラス>
ビブラート(Vibrato)
ピッチを小刻みに動かして音を揺らす奏法。

マルカート(Marcato)
音をハッキリ出す奏法。

グロウ(Growl)
こぶしの入ったような奏法。

フォール(Fall)
音の最後が下がっていく。

スタッカート(Staccato)
音を短く切って歯切れよく演奏する。

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『ウッドウィンド』をもっと詳しく知りたい方はこちら


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