2mixとは?〜ステムミックスとは、どんなミックス?〜 [vol.132]
2mix(ツーミックス)
マルチトラックのデータを、左の音声(L)と右の音声(R)の2チャンネルにまとめたステレオデータのことをいいます。
世の中の楽曲のほとんどが、ステレオの2mix状態のデータということになります。
DTMをやっていると、この2mixという言葉のやりとりがたくさん出てきます。
DAWでたくさんの楽器を録音して、たくさんトラックを作って作業するのも、最終的に2mixを作るための作業です。
ミックスダウン(トラックダウン)でマスタリング前の2mixを作って、マスタリングでCDプレス前の最終2mixを作ります。
ネット上にあげる楽曲データも2mixデータです。
5.1chサラウンドのデータは2mixではなく、5.1chミックスデータになります。
2mixの作り方
DAW上のたくさんのトラックをステレオ2mixデータにする場合、バウンスという機能を使います。
バウンスする時に解像度やファイル形式、「mp3」「wav」などを選択して書き出せば、2mixのデータが作成できます。
モノラルを選択すればモノラルデータで書き出せます。
音質を落とすことなく、データのやりとりをする場合は「wav」で書き出すのが一般的です。
最終楽曲データを渡す時もwavデータの2mixを送ります。
ステムミックス
エンジニアさんにミックスしてもらう時に、データを「ステムで下さい」と頼まれることがあります。
アレンジャーの方にリアレンジしてもらう時、「簡単でいいのでステムで下さい」と頼まれることがあります。
<ステムミックスの例>
ステムミックスとは、楽器ごとに分けてそれぞれ書き出すデータのことをいいます。
・ドラムキットをLRにパンニングした2mix
・ベースのモノラルデータ
・ギターをそれぞれまとめたデータ
・シンセをそれぞれまとめたデータ
・ストリングスをまとめた2mix
・ブラスをまとめた2mix
・効果音をまとめた2mix
・コーラスをそれぞれまとめたデータ
・ボーカルのモノラルデータ
というように、エンジニアさんによって要望はさまざまですが、楽器ごとに分けて書き出したデータにします。
それぞれステレオ効果のあるパートは2mixで書き出します。
簡略する場合は、ギター、シンセ、コーラスなども2mixにしたり、もっと簡略化する時はドラムとベース以外の上物を「ギターの2mix」と「ギター以外の2mix」に分けるという時もあります。
ステムミックスによって、50〜100くらいあるようなトラックデータも、10〜20くらいのデータで渡すことができます。
簡略すれば5〜10くらいにできます。
<自分のミックス前にステムミックス>
自分自身で最終ミックスする時もステムミックスを有効に使う人もいます。
ステムからミックスダウンをするということは、それぞれバスを組んでミックスダウンするのと同じことです。
現在はDTMの進化でトラックがほぼ無限に作れるので、完全にステムミックス状態にしてミックスダウンするということはあまりしないかもしれませんが、ステムにしてしまえば、いい意味であきらめがつくという考え方もあります。
コンプをかけ録りするかしないかという考え方にも似ています。
あとで細かい調整ができないのは不便と思うかもしれませんが、各パートで先にミックスすることによって、それぞれのパートを把握した状態で、最後にステムをまとめるというやり方の人は昔からたくさんいます。
膨大な量のトラックをトラック同士でまとめるほうが悪いバランスになったりします。
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『2mix』をもっと詳しく知りたい方はこちら
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