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文明の時代が「ハコの原理」なら、文化の時代は「ハブの原理」:新しい文化が生まれているハブを相互に繋いで、次の時代を創造する雑誌を作りたい。

人口波動論を提唱する古田隆彦先生の「人口が増加するときに文明が生まれ、人口が減少するときに文化が生まれる」という言葉が、コロナ後の数年間、ずっと頭の中にあります。

文明の時代と文化の時代の方法論の違い

橘川幸夫さんは、かつて書籍で「ビジネスの原理は、コピペとピンハネだ」と書いていました。成功事例をマニュアル化して、コピー&ペーストするように横展開していき、フランチャイズから上納金を受け取るというのが、大きな利益を上げる常套手段だというのです。

産業革命などの技術革新が起こると、新しい方法論による新しい文明が生まれ、人口容量が増して、頭打ちになっていた人口が増大していきます。このフェーズでは、うまくいった方法をコピペしてピンハネしていけば、どんどん利益が上がります。コピペする単位が「ハコ」です。周りの文脈と切り離してハコの中の均質な空間を作り、その空間内で作動するマニュアルを浸透させることで、コピペが可能になるのです。

ハコの原理とは、外部と切り離した空間内で、決められた動作が再現可能な形で行われるように標準化すること

例えば、スターバックスは、世界中のどこでもスターバックスという空間で、その中で、スターバックスらしい仕事が行われているから、世界のどこの店舗に入っても、スターバックス体験をすることができるわけです。これは、まさに、ハコの原理に基づいたサービスですね。ハコの原理では、どこでも同じサービスが提供できることが重要で、それが、ブランド価値にもなっているのです。

多くの学校は、ハコの原理に基づいています。検定教科書が設定され、日本中のどこの学校に行っても、同じ日本国の教育が受けられるということが大切にされています。教育を標準化して、品質保証をするための様々な努力がなされています。

ハコとは、文脈を固定し、標準化を可能にするための結界が貼られた空間です。外部から入ってくる個別性を遮断し、どこでも同じな均一な文脈を内部に設定し、ハコの中では、世界中どこでも同じ原理で作動できるように工夫された仕組みなのです。

新しく生まれた方法を標準化して、ハコの原理で拡大していくことは、人類が発明した叡智の一つです。しかし、この原理の限界は、その方法が、いつの間にか古くなるということです。かつてはうまくいったのに、いつの間にかうまくいかなくなってくるのです。ハコを取り巻く状況が変化しているのに、ハコの内部では標準化された同じやり方が繰り返されるので、機能不全に陥るのです。

いろいろとうまくいかなくなっていき、未来の見通しが暗くなり、人口も減少し、ハコが過剰になり、中身が空洞化してきます。その結果、一人がいくつもの役割をする必要が出てきます。同時に、新しい方法論の模索が始まります。その結果、文明の方法論から文化の方法論への転換が起こっていきます。

文化の方法論の拠点はハブです。複数の文脈が入り混じる場所で、文脈の重なりから新しい意味が生まれてきます。

ハブの原理とは、外部に開いた空間で、文脈が多層的に重なってきた結果、それらが高次元に統合されて新しい意味が生成される可能性が発生すること

意味が生成するハブは、港や市場など、文脈が重なるインターフェースに発生しやすいです。

ハコとハブ

文明の時代にはハコが活性化しますが、文化の時代にはハブが活性化します。ハブで多様な文脈が高次元で統合されて生まれた新しい方法論が、前のパラダイムの課題を解決し、新しいパラダイムをスタートさせることができれば、新しい文明が生まれてくるでしょう。

近代の方法論が行き詰り、人口が減少している現在は、文化の時代であり、ハブが活性化してくる状況です。私は、今、ハブで生まれつつあるものが、高次元で統合されて次の時代のパラダイムへと発展していくのではないかと思っています。

近代は、近代国家という巨大なハコを単位として発展した時代です。次の時代は、このハコを超えた繋がりが重要になってくるのではないかと予感しています。国家というハコを超える制約となっていたのが言語の壁です。言語は、ハコを維持するためのツールとして使われてきた経緯があります。しかし、生成AIが登場して、一気に言語の壁が崩壊しつつあります。その先に生まれてくる何かを、私は見にいきたいです。そこに、未来がありそうな予感があるのです。

生成AIによって言語の壁が取り払われる未来に、どのようなコミュニティが生成されるのか?

生成AIによって言語の壁を超え、世界中のハブを相互に繋いでいくことで出現する未来を体験するために、コミュニティ生成型マガジン、田原イコールを創刊します。

皆さんにお願いがあります。田原イコールを2000部くらい刷って、世界各地のハブに行きわたらせていきたいのでサポートしてください。世界のハブをネットワーク化して雑誌を行きわたらせて、新しい動きを活性化させていきたいです。クラファンで集まった金額に応じて印刷する部数を決めます。2000部刷るには印刷代が100万円くらいかかります。現在クラウドファンディングを実施中で、締め切りが8月31日で、現在集まっているのが44万円くらいです。サポートとしてありがたいのは、以下の4つです。

1.クラファンの支援をしてくれる。 ⇒ こちら
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5.あと12日、全力疾走しますので、応援するよ!という個人メッセージを送ってくれる。

出版パーティーを、対面とオンラインで行いますので、ぜひ、お集まりください。出版パーティーの参加費も、クラファンのリターンに入れてあります。これからの12日間、一緒に疾走して出版パーティーで喜びを分かち合いましょう。

また、田原イコールの編集部になりたい方は、田原研究室にお入りください。田原研究室の参加費もクラファンのリターンに入れてあります。田原イコールは、トランスナショナルのコミュニティ生成マガジンですので、コミュニティ生成活動に参画してくれる方を歓迎します。

新しい時代が始まるときには、新しい雑誌が創刊されてきました。田原イコールは、新しい時代を拓く雑誌になっていきたい。ご協力お願いします。




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