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#人間賛歌 男ステージ

河西裕介短編集。演出も河西氏。全部観たかったが日程的にこの日のみ。「愛」「女」「男」の3ステージのうち「男」を観劇。ただこのクオリティなら全部観たかったな。函波窓が出ている「女」なんて特に。

人間賛歌。なるほどね。皆愛すべきひとたち。全部観ていないからなんとも言えないが、「ワンルーム」「クロースチーム」「アフタースクール」のいずれの作品でも、なぜこれが「男」に分類されたか、何気にわかるような気もした。思春期~お年頃の女性の瑞々しさがベースにあるのだが、それに対して戸惑う男性の描き方も上手い。例えば「クロースチーム」は田山花袋の「蒲団」が下敷きとなっているが、あの例の場面を最後に持ってきたのはやはりそれが繊細さの描写に繋がるからだろうか。そう、こんな感じの男は結構いるんだな。

三作品とも演劇人にとっての身近な日常を描いていて、それはそれとして面白いと思うのだが、客席の反応も含めて少し「業界・身内のノリ」が気になった点だけ、蛇足かもしれないが付け加えておく。たまたま、なんだろう。

「1つの部屋のいくつかの生活」という昨年4月の吉祥寺シアターの「オフィス上の空」プロデュース公演に参加した6カンパニーは粒揃いで、その後も優れた作品を上演したり、上演以外にも有意義な活動を続けているところが多い。カンパニーとの新たな出会いもそうだが、気になる役者さんも多数いた。そういった印象の積み重ねで「次何を観るか」が決まっていく。今回の「人間賛歌」は、Straw&Berry「サイケデリック」の好印象から「河西裕介」と「波多野伶奈」がきっかけ。波多野はその後も劇団5454、アガリスクと今年すでに二作品を観ている。八ヶ岳繋がりということもあるが、この女優にはその成長ぶりを見守ってみたいと思わせる何かがある。

これだけの短編集を一度に上演するsleepwalk×actors' lifeのプロデュースに興味が湧き、クラウドファンディングに参加した。目標額を達成したそうで、参加した側としても嬉しい。作品を観てもらう事を木の幹にたとえてみよう。幹に価値がある事は当たり前として、実は枝だったり葉っぱだったり、花も咲くかもしれないが、枝葉や花の価値を上手く活用しているように思えた。私はチケット+推しキャストサイン入り上演台本を選択。こうやって価値をカネにしていく努力が、この業界のスタンダードになっていけばいいかな、とも。

寺田華佳・澤田千尋という女優も気になった。また機会があれば是非観てみたい。

https://motion-gallery.net/projects/sleepwalk_ACTORSLIFE

#sleepwalk   #actorslife

#演劇

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