大陸の冬

昨年暮れの大みそかから約1週間余にわたって実家のある中国・瀋陽に帰省していた父親が先ほど帰国の途についた。みやげに天然石の翡翠(ひすい)を使ったブレスレットをくれた。

あちらの親戚の人たちは今年の干支である子年生まれの人が多い。祖父母もおば(父親の妹)も私と同じ子年生まれだ。確か祖父の父にあたる曽祖父も子年生まれだったか。とにかく子年の人が多い。これから旧正月にかけてはイベントもたくさん行われることであろう。

今年の冬は、日本は暖冬傾向だが偏西風の蛇行による影響を受けない中国東北部は例年通り寒いという。シベリアから直接吹き下ろす寒波によって、零下20度を下回る日はざらだ。冬場に足を運んだことがないからまだ実体験はないが、海を越えずにやってくる寒波を想像するとおそろしいくらいだ。

大学時代にお世話になった中国語の先生が、冬場に中国東北部を訪れた際に寒さのあまり大変な思いをしたと聞いたことがある。徒歩数分のところへ用事がてら外出をしたときのことだった。一旦外に出てすぐに暖かい部屋の中に入るから、それほど防寒しなくてもいいと判断した。しかし外は零下20度まで冷え込んでいる。些細な油断がそうさせてしまったのか。ほんの何分しか出歩いていないにもかかわらず、戻ってきてからしばらくして気持ち悪くなったといっていた。まさに大陸の冬である。

同じく中国東北部のハルビンでは、今、毎年恒例の「国際氷雪祭り」が開催されている。一日を通して気温がプラスにならない中で行われる氷の世界。一度は足を運んでみたいものだ。ちなみに私が最後に大陸に足を運んだのは2010年の夏。ちょうど中学2年の夏休みだった。あれから10年が経とうとしている。機会があれば次は冬に訪れてみたい。もちろん防寒の装備で。

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