説得力の正体を見た
7月も終わり。
「short films」というデビュー作のリリースパーティーを終えて、行くはずだった海外のライブが流れ、ぽっかりと胸に穴が空いたまま、難しいモチベーションのもと楽曲制作にスライド。
作れど作れど正直芯を食ってないな、と思う自分のいくつかの楽曲に胃もたれしながら、それでも他のメンバーの作ってくる素晴らしい新曲たちに叱咤、勇気づけられながら、日々が過ぎていくのがあっという間に感じることを、充実ととらえるか、喪失ととらえるか、どちらかと言えば後者より、消化不良の今月。最後に大逆転を希望(五輪に影響されがち)。
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ふと説得力について考える。
自分には説得力がない。社会人の友人の悩みを大変だねえの一言で終わらせるのも、冷淡に思えて一応真剣に考える。一応。はて、説得力とはなんぞや、と。
言ってることとやってることが噛み合っている、言動の一致が説得力のスタート地点。ここがズレると話にならないかと。金メダルを獲りたいとか、武道館をソールドしたいとか、家でゴロゴロポテチにyoutube見ながら言われても何もピンとこないというか。言動とそれに相応しい態度。
そんな整合性に掛け合わせるものは、熱量、誠実さ、自信などではなくきっと威圧感。熱量は確かに必要かもしれないけれど、言葉少なにじっと動じない貫禄にも説得力は宿ります。詐欺師も詐欺師なりの説得力を持っているように、この場合誠実さはあまり関係ありません。また、こちらの自信のあるなしに関わらず、相手側がどう感じるかの方が、重要です。
となるとつまり単純に伝わること、圧、プレッシャーだな、と。威圧感なのでは。俺の言うことを聞いておけば間違いないぜ感を醸し出すこともそうですし、例えば何かお願いを聞いてもらうために、相手の元に赴き頭を下げ続けるみたいなことも、一種の圧の掛け方だとも思います。
最後の実績というのはそのまま、説得力において成功例はあればあるほど良いです。ただ、無いと完全にダメ、というわけではないとも思います。なのでここはあくまで足し算、加点要素。
これらで説得力が構成されているのではないかと。
ただ威圧感なんて時代柄ほどほどに控えるべきだし、「言っていることとやってっていることを一致させながら、少しでも小さくても成功例を一つずつ積み上げていくことじゃないですかね」
みたいなことを伝えてみたのだけれど、どうやらこれも芯を食ってないのか、とどのつまりが右から左に流れていくのを目視。あ、なんかちょっと切ないかもと思ったので、一応ここに書き留めておきます。
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自分がミュージシャンを続けていられるのも、自分たちがバンドを続けていられるのも、縦横斜めに、バンドの素晴らしさを体現し、繋ぎ止めてくれている存在がいたからこそです。明日渋谷のステージを共にするRIDDLEも大切なその中の一つのピースです。
学生時代CDデビューをする時に、どこの会社、レーベルからCDを出すのか、有り難いことにいくつかの選択肢がありました。会社の規模や、宣伝の強さ、戦略、将来性。学生の分際はそんなところにまで思考が及んでいませんから、シンプルに一点、天秤にかけられていたのは、その人を信じられるかどうか、ただそれだけした。
一番熱心にライブに通ってくれたこと
決して他の会社のことを悪く言わなかったこと
その人と仕事をすることに決めました。これも一種の説得力の受け手側の範例のような気がします。自分の人生は明確にここで変わりましたし、BIGMAMAの全てはここから始まりました。その時のレーベルであるRX-RECORDSの第一弾アーティスト、RIDDLEという先駆者の存在が、何より自分たちの決断を後押ししてくれたのでした。
この決断を後悔したことは今まで一度もありませんし、この先もずっと死ぬまで感謝し続けるのだと思います。
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これまで同窓会というものに出席したことがありません。スタジオに行く度に高校の同級生(メンバー)と顔を合わせるわけですから、同窓欲みたいなものは常に満たされていますし、本当に会うべき人、会いたい人がいれば、会っているはず、だと思うので。(みたいなことを言い訳にし、正直どの面下げてというかただ面倒くさいだけです。)
RIDDLEの20周年をお祝いさせてもらうべく、ライブのオファーを頂いた時に、快く引き受ける以外の選択肢はありませんでしたし、自分にとって同じ窓、と言う言葉が今まで以上にしっくりきました。なんとなくぼんやりと眺めていた教室の窓よりも遥か、窓のないライブハウスで、同じ音の景色を見ていたというか。
自分のバンドに誇りを持つこと、自分たちの1番のファンは自分自身であること、
を、教えてもらったと勝手にそう思っています。
持ち時間も潤沢に頂いているので、消化不良になってしまっている中国のライブの分も含めて、思い出話に花を咲かせるとか本当に興味がないので、根絶やしになるまで、ノンストップ地獄の同窓会仕様でお送りします。
20年分の積年のリスペクト、心を込めて20周年をお祝いできたら、明日渋谷のステージでお待ちしています。
(書くのがギリギリになって申し訳ございません)
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日付変わると明日7月31日、
本作よりプロデュースさせて頂いておりますLAYRUS LOOPの新曲「心躍る方へ」が、リリースされます。おめでとう、頑張ったね。ぜひチェックされたし。
好きなものが大好き。無条件に元気が出ちゃう曲なんです。
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