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会社経営で大切なのは、お金の【稼ぎ方】より【使い方】だと思う話

家業を継がない、中小企業の社長の息子です。

後継者として10年以上過ごしてきた経験から、跡継ぎの立場から見た事業承継について、あれこれ書いています。


会社の会議とかでは、皆さん、どんなことを話し合っていますか?

「今期の目標達成に向けて・・・」

「今月は、あと○○円足りないので、対策を・・・」

こんな感じでしょうか。

ちなみに、僕の会社は、こんな感じです^^


日々追いかける売上数値があるので、当然と言えば当然なんですよね。

いかに売上を作って、利益を稼ぎ出すか。

それが、会社全体の至上命題となっていると思います。


でもですね、経営者や幹部といった人たちは、こういった『いかにお金の稼いでいくか』だけを考えていては、絶対にいけないと僕は思います。

なぜなら、目先のことばかりに注力してしまい、未来への視点が欠如してしまいがちだからです。


なので、今日の結論

経営者や幹部の人たちは、お金の『稼ぎ方』よりもその『使い方』についてもっと話し合おう!です。


稼いだお金を、どこに使って、どこに投資して、将来的にさらに稼げる環境を作り出せるのか、ということを話し合うことの方が、とても大切なんじゃないかと思います。

例えば、将来を考えて、ここに500万円投資(設備・人材など)したいから、今期はなんとか利益で5000万を稼ぎ出したい!みたいな感じです。

そうすることで、今現在取り組んでいる目標売上数値の意味合いも変わってきますし、達成に向けた真剣度も上がるはず。

だって、その目標を達成できなかったら、次のステップにいけないんですもんね。

また、従業員にとっても、稼ぎ出した利益が、どこに使われているかの透明性が担保されることによって、ある意味安心して(変な勘繰りをいれることなく)、全力で仕事に打ち込めるのではないかなって思います。


昨日、僕の会社で幹部会議がありました。

そこで、第一四半期(3月~5月)の成績がシェアされました。

おかげさまで、目標に対して税前利益で860万ほどプラスになっていて、僕の会社のような中小企業では、なかなかの好成績。

ただ、そこでの話し合いは、『次はどうやって売上を取りに行くか』に終始していて、この『上がった利益を何に使うか』の議論が、一切なかったんです。


そこで、僕が「この利益をどこに使って、さらによりよい未来をつくれるか話し合いませんか?例えば、工場の老朽化している部分を優先順位をつけて補修していくとか、将来の為に○○に使ってみてもいいかもしれませんよね。」

と提案。

そうしたところ、社長の大逆襲にあってしまいました。


社長「これは帳簿上の数字で、キャッシュとはまた別だ。実際にこの数字の金額全てを使用できるわけではない。」

僕「なるほど、そうですよね。では、ここにいる幹部の間だけでいいので、キャッシュの状況も共有しませんか。そうすれば、現状、実際にどのくらいのお金を動かすことが出来るか分かりますし、より将来的な話し合いができると思うのですが。」

社長「私はそこまで必要ないと思っている。必要なことは私がすべて把握している。」

僕「しかし、現場のことは、幹部の方々がより深く把握していると思うのですが、どうでしょう。」

社長「そこまでオープンにするということは、ここにいる全員にそれ相応の責任を持ってもらうことになる。そのような負担は、掛けたくはない。」

僕「ここにいる方は全員、会社経営を担う幹部たちなので、もちろん責任は持って頂いていいのではないでしょうか。現在使えるお金が共有されていないと、将来の話もしづらいと思います。」

社長「大企業と違って、経営と現場が完全に分離しているわけではない。みんなも現場の仕事がある中で、経営の責任もとなると、それはちょっと負担が大きいだろう。そこは、私が判断する。」

僕「そうですか、分かりました。」

と、なりました。


中小企業では、やっぱり社長の権力が絶大で、かつその権力を手放したくないという気持ちもあるのかなーって思いました。

でも確かに、社長の言っていることも分かります。

会社経営のお金の部分は、難しい部分なんですね。


僕の会社では残念ながら、経営幹部全体で『お金の使い方』を議論することはできませんが、できるのであれば、やはり『使い方』を議論することは大事なのかなって、思います。

稼ぎ方に関しては、それこそ末端の社員に至るまで日々考えているので、会社経営を担う方々こそ、この使い方を考える機会があってもいいなーと思いました。


以上です。

また、頑張っていきたいと思います。

よろしくお願いします!



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