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水圧試験装置使って、色々水圧をかけた話

この記事はUMITRON Advent Calendar 2021 21日目の記事です。
今日までの弊社アドベントカレンダーで初のハードウェアにちょっと絡む話題となります。ご笑覧頂けたらと思います。

はじめに

ウミトロンの製品は洋上に設置されるスマート給餌機(UMITRON CELL)だけでなく、カメラを海中に沈めて水中の魚のサイズを計測するスマート魚体測定システム(UMITRON LENS)などがあります。海中で使用する製品なので、漁場で試験する前に水圧試験装置を使って、防水できているか確認します。この記事はその水圧試験装置を使って、身近にあるものに水圧をかけてみたといった内容です。

どんな機材使って、どのくらいの水圧かけるのか


以下の写真の装置を使います。今回はこの装置を使って深度20m相当(0.2MPa)の水圧をかけてみたいと思います。

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この装置は自作の装置。ウミトロンでは積極的に自分たちが作った製品を自分たちで使って改善するといった、ドックフーディング開発が推奨されており、この装置も数回改善している。

何に水圧かけるのか

カップラーメン容器
水産関係などの方には定番中の定番の実験です。容器によっては発泡でなく水圧をかけても縮まないものもあります。今回は縮むと言われてるブタメンの容器を使って実験をします。

風船
空気を入れた風船に圧力かけたら縮みますよねっていう実験をします。
当たり前の結果となりそうなので、空気を入れた普通の風船と水風船を用意して実験をします。

空のペットボトル、空き缶(スチール)
こちらも風船と同様に潰れますよねという実験です。スチールの空き缶がどの程度持ってくるのが見所かなと思っています。

その他
音が鳴るおもちゃとかスナック菓子など子供が好きそうな身近なもので実験をしたいと思います。

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実験材料の一部。スナック菓子、ブタメン、風船は、出張中に子供に消費されてしまったため、追加購入した。

実際に水圧をかけてみた

カップラーメン容器(ブタメン容器)
予想に反してほぼ縮まず。。。調べるとJAMSTECさんとかは水深1000m相当(10MPa)で試験しているので、水深20m程度だと当たり前の結論かなと納得の結果です。

水圧加える前の写真
水圧加える前の写真。タンしお味(青色の方)を今回は加圧する。
UMITRONシールが斜めになっているのが気になる。
水圧加える後の写真。手に取ってみると1mmぐらいタンしお味が縮んでいるが、
ぱっと見わからない。やっぱりUMITRONシールが斜めになっているのが気になる。

風船
カップラーメン容器は予想に反した結果でしたが、こちらは予想通りの結果でした。空気入りの風船が青色で、水風船はピンク色です。ピンク色の水風船が縮んでいないのは、風船中の水が風船外の水の圧力を押し返し、均圧になったため縮みませんでした。

左:加圧前、右:加圧後。予想通りの結果

空のペットボトル、空き缶(スチール)
ペットボトルも空き缶もどちらも潰れ、大満足です。空き缶はスチール製なので水深20m程度だと潰れないかもしれないと思っていましたが、意外と潰れる様です。

左:加圧前、右:加圧後。予想通りの結果。黄色のアヒル(?)は水圧をかけたら鳴くかなと思って入れてみたが全く鳴かずちょっとしたホラー画像となった。
潰れたスチールの空き缶。中に水が浸水していたので、水が入らなければもっと潰れていた可能性もあった。

その他(スナック菓子)
ポテトチップスを富士山頂上に持っていったら、パンパンに膨らむという話の逆バージョンで、水深20mまで持っていたらどの様になるかという実験です。結果は予想通り空気が圧縮され、袋内のサッポロポテトの線が浮き上がる結果となりました。

左:加圧前、右:加圧後。
加圧後の開封結果。半数が折れていたが味は変わらず美味しかった。

まとめ

今回は色々水圧をかけましたが、実際の漁場に持っていくと、水中カメラを大型の魚が咥えたり、カメラにフジツボが付着して映像が見れなくなったりなどさまざまなことが起こります。一筋縄ではいかない自然相手の製品開発に驚きとやりがいを持ちながら、今後の開発を進めて行きたいと思います。

最後になりますが、ウミトロンでは一緒に働く仲間を募集しております。持続可能な水産養殖を地球に実装するというミッションの元で、私たちと一緒に水産養殖xテクノロジーに取り組みませんか?
https://umitron.com/ja/career.html

追伸

弊社カルチャーとしてslackスタンプが充実しているのだが、「圧」スタンプがあるのは素敵だと感じた。











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