時事ニュースで味わう中華料理 V.1.2


第1話 はじめに

  AIやロボット、ドローンや各種スマート機器といった、最先端の技術開発。現在、この分野における中国(人)の存在感とは(絶対的見地からすると)圧倒的に大きい。

  私がいちばん感心するのは、彼ら中国人にとって、これら最先端技術なんて全く不要にもかかわらず、世界のトップを走っているということです。

  一事が万事。中国人とは、なんでも器用に・機敏に・的確に、そして、それをどんな国や民族に対してもソフトに口当たり良く問題解決して提供できる、世界でも希有な人種・民族、とつくづく感心する。
  コンピューターや自動車がなくても生活できる、エスキモーやアマゾンの原住民なみの、人間としての(形而上下的)根源的能力をいまだに(忘れずに)保持しながら、世界中のどこの誰よりも器用に無理なく、まるで箸やハサミを使うが如くに、最先端技術を使いこなしている(研究開発している)。

  その理由とは、彼らの長い長い歴史に裏打ちされた知性、醸造された器用さ、磨かれた感性といった、中国人固有の能力が結集された「中華料理的問題解決」とでも呼ぶべき手法(能力)にある。
  中国人ならでは、とでもいうべき、多才・多彩で奥深く・幅広い、もしくは、多次元で多様な位相でものごとを見て・処理して・解決して(おいしい料理を作り上げて)しまう。
  
  最先端技術を現実の生活の中で使用するという以前、私たちは彼ら中国人の「中華料理的問題解決アプローチ」そのものを見て(知ることで)、これを楽しむことができるのです。
  各話の<関連ニュース>の数々を検索し、ご自分でそれら記事をお読みになり、AIやロボット・ドローン・スマート機器といった先端技術を、中国人がいかに楽しく現実的に実用化しているのかを知ることで、彼ら特有のソフトウェア(問題解決能力)を学ぶことができるでしょう。

  アメリカでは、戦闘機だのミサイルだのといった戦争の道具にこれら最先端技術を主に応用し、日本では警察と国家による市民の監視と国民の管理統制のためのAI・顔・音声認識、盗聴や盗撮といった目的のための応用ばかり。つまり、国家や軍隊や警察の利益になることばかりしか見ていない。アメリカや日本における最先端技術というのは、いわば子供が爆弾をいじっているような(極めて危険な)姿です。

  もちろん中国も、軍事や国民(人民)監視・管理を、同時にやっているでしょう。
  しかし、「最先端技術というおもちゃ」を、大人の目線で扱える安定した人間性をかれらは持っているという印象を、これら人民報日本語版の記事から(だけですが)うかがい知ることができるのです。
  国家の繁栄(人民の生活の質の向上・合理化)のために最先端技術を生かそうと(楽しみながら)努力し、警察や軍隊への応用とは、あくまで必要悪として行なう。最先端技術以前、それらを使う人間としての成熟度・精神の安定性(人間性)に、中国VS米国・韓国脳外来種日本(人)とでは、大きな開きがあるように思えます。

  私たち在来種純粋日本人(大学日本拳法人)であれば、中国人の中華料理(的問題解決手法)を思惟的・形而上的に味わう(本質のところで理解する)ことができる。
  そして、我が日本における(政治屋・警察屋・マスコミ屋)外来種日本人には、なんら具体的なポリシー(政策・政略・方針)も哲学もないという、悲しい現実と見比べてみるべきでではないか。
(これと同じ思いを千数百年前の日本人は抱き、遣隋使・遣唐使の派遣という謙虚な姿勢で、中国と付き合うことにしたのでしょう。)

2024年4月22日
V.1.1
2024年4月23日
V.1.2
平栗雅人

第2話 「ロボット」分野における中華料理(的取り組み方)

  盲導犬・障害者支援・学校教育・農業(茶摘み)、そして「遊び」への応用と、楽しみながら様々な取り組みを模索する中国人。

 人民網日本語版 2024年04月18日11:16
「中西部初のヒューマノイドロボット研究開発機関が成都で設立」

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第3話 「AI」における中華料理(的取り組み方)

  「ロボット」に比べれば、プログラミングといった目に見えない部分が多い分野ですが、中華料理的なる様々な次元と位相から、この技術を「中国化」して取り込もうとしている彼ら(の形而上的姿)をうかがい知ることができます。

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 2024年03月25日
 世界のトップAI研究者の約50%が中国出身であることが判明
 https://macropolo.org/digital-projects/the-global-ai-talent-tracker/

第4話  新技術実用化のための社会と環境という器(の豊かさ)

  大学や研究所の中だけで(新しい)技術を完成(実用化)させることはできない。
  現実の人々の生活と社会のなかで、様々な試作品を「鍛える」必要がある。
  中国人という人間・中国という国(社会)には、奇なもの・異なものを受け入れることのできる、人間としての度量と器用さ、社会としての寛容・柔軟さ・適応力があるのです。

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第5話 最先端技術の源泉

  科学という数理力を支えるのは、豊かな文学性です。
  中国という国は、最先端技術(という油)と、昔からの泥臭い文化や伝統(という水)とを巧く調和させ、さり気なく使いこなしてしまう。AIやロボットという人間(性)を不要にする(排除する)技術の完成には、昔ながらの手作業・手工芸技術から醸造された人間性が不可欠なのです。
  そして、これこそが中国(人)の強みでもあります(「人口ボーナス」ではなく、むしろ「人材ボーナス」といわれる所以)。

○ 文学性

◎ ノスタルジックな古民家のミニチュア模型を制作する長春市の男性
http://j.people.com.cn/n3/2024/0419/c94475-20158935.html

 → 遠い過去の思い出がある人間が、中国にはたくさん存在する、ということに驚きます。

◎ 中国産の工芸品が海外で売れ行き好調 浙江・黄岩
http://j.people.com.cn/n3/2024/0418/c94638-20158495.html

人民網日本語版 2024年04月18日14:32

 → AIやロボットの時代にこそ、手工芸品を求めるのが「真っ当な人間」であり、そういう欧州人の中でも血の濃い人たちというのは、在来種純粋日本人の侘(わび)寂(さび: 蕉風俳諧の根本理念の一つ)に共通する理性や感性を持っているのでしょう。

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○ 数理力

<引用開始>
「中国において科学的素養を備えた国民の割合が14.14%に上昇」
人民網日本語版 2024年04月18日16:07

  科学的素養を備えた中国の国民の割合が2023年、14.14%に達し、2022年の12.93%と比べて1.21ポイント上昇した。

  中国科学技術協会が16日に発表した中国の国民を対象とした第13回科学的素養サンプリング調査の結果によると、中国の国民の科学的素養は加速しながら向上している。

  国民の科学的素養水準14.14%が意味することは?

  中国は人口が多く、国民の科学的素養のレベルの基礎はまだ弱く、その層も厚くない。2010年の科学的素養を備えた国民の割合は3.27%にとどまっていた。しかし、その後の10年の努力を経て、2020年にはその割合が10.56%に達した。10%超えは、イノベーション型国家のヒューマンリソースが普遍的に備える重要な特徴となる。

  割合を1ポイント引き上げるのは決して容易なことではない。調査を筆頭になって実施した中国科学普及研究所の王挺所長によると、国際的に通例となっている評価基準では、国民の科学的素養水準が20%を超えているのは、少数の先進国だけとなっている。2023年、中国のその水準は14.14%で、低水準から中等水準への大きな飛躍を遂げ、イノベーション型国家の先頭集団へと邁進するためのテクノロジー型ヒューマンリソースの基礎が築かれていることを示している。

  中国における国民の科学的素養発展の不均衡さはどのくらい改善されているか?

  まず、地域によって不均衡という状況が改善されている。東部、中部、西部の国民の科学的素養水準の差が初めて縮小し、それぞれ16.39%、13.12%、11.51%に達した。

  次に女性の科学的素養が急上昇し続けている。科学的素養を備えている男性と女性の割合は、それぞれ15.66%と12.53%で、男女での開きが前年比で0.66ポイント縮小した。

  また、都市部と農村部の不均衡という状況が一段と改善された。科学的素養を備えている都市部の住民と農村部の住民の割合は、それぞれ17.25%と9.16%だった。科学的素養を備えている農村部の住民の上昇幅は、都市部を上回っている。

  こうした変化は、中国の国民の科学的素養水準が全体的に急速に高まっているほか、構造も徐々に最適化されていることを示している。その数字を見ると、科学に注目し、それを学び、テクノロジーイノベーション関連の活動に携わる国民がどんどん増えていることが分かる。またその質を見ても、科学的素養の構築は、科学知識の把握から、さらに科学的思考を養い、科学的方法を活用し、科学的精神を発揚する段階へと徐々にシフトアップしていることが分かる。

  しかし同時に、中国の国民の全体的な科学的素養水準は依然として高いとは言えず、世界の主な先進国が20-30%であることを考えると、まだ一定の開きがあることにも注目すべきだ。

  中国は2025年をめどに、科学的素養を備えている国民の割合を15%以上に引き上げることを目標に掲げており、その目標値にすでにますます近づいている。国民の科学的素養を高め、新しい知恵を生み出す勢いと情熱あるイノベーションの勢いをさらに加速すべく、中国は今、ギアを上げて取り組んでいる。(編集KN)

「人民網日本語版」2024年4月18日

<引用終わり>

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第6話 中国人的哲学手法-物事を中華料理的に思惟する力と豊かな発想

  ギリシャ哲学でもカント哲学でもない、中国人スタイルの哲学(中華料理的思考・問題解決アプローチ)。チョコレートを哲学すると博物館になり、「結婚」をドローンで調理すると夜空に映えるショーとなる。

  冬と夏の季節毎にアワビを「南北移送」して養殖効果を高める、なんていう発想、そしてその行動力・現実化能力というのは、かつての在来種純粋日本人であれば近似でやったかもしれません。こういう発想や現実化能力とは、マネ指向の韓国人や、今ひとつ中国人に成りきれない台湾人には越えられない壁といえるでしょう。彼らの場合、西洋人頭なので、化学物質を使って成長を促進する、なんていう問題解決法にはしるのです。
 → 

  以下の記事は、いずれも中国人の豊かな発想と行動力(問題解決能力)の象徴と言えます。

○ 外国人留学生がチョコレート博物館を見学 山東省青島

http://j.people.com.cn/n3/2024/0416/c94638-20157619.html

  フランスやロシア、エジプトなどの国や地域から中国に留学中の外国人留学生が4月15日、山東省青島市市南区にある「Choc Choko チョコレート博物館」を訪れた。この博物館は、山東省で唯一の「海」をテーマとしたチョコレート博物館だという。

  同博物館に展示されているチョコレートで作られたクジラの彫刻といった巨大な作品のほか、世界の名画や青島の特徴豊かな建築物の精巧なレプリカ作品など、館内に展示された20点あまりのチョコレート作品が外国人留学生たちの目を楽しませていた。また彼らはココアパウダーを使って絵を描くココアパウダーアートの体験にも参加し、作品作りを楽しんだ。(編集KM)

「人民網日本語版」2024年4月16日

○ ウェディングをテーマにしたドローンショー 広東省広州

http://j.people.com.cn/n3/2024/0418/c94638-20158518.html

広東省広州市海珠区にある広州タワー東広場の上空で4月16日夜、ウェディングをテーマにしたドローンショーが行われた。

ドローン1500機が珠江の夜空のキャンバスに、テクノロジーとロマンチックさを融合させたドローンショーを披露し、幸福のランドマークとしての海珠区の魅力を表現した。中国新聞網が伝えた。(編集KM)

「人民網日本語版」2024年4月18日

○ ピークを迎えたアワビの「南北移送」 山東省栄成

http://j.people.com.cn/n3/2024/0418/c94638-20158517.html

山東省栄成市愛倫湾海域にあるアワビ港では、アワビの養殖作業員が、福建省で「越冬」して戻って来たアワビを輸送船から積み下ろし、ふたたび栄成の海域で養殖を続けるための移送作業を行っていた。

山東省栄成市と福建省莆田市などでは、数年前から、アワビの「南北移送」を実施し、冬と夏に移送して養殖を行うという協力を展開している。これにより、南方海域と北方海域の海水温差によるアワビの収穫量や品質への影響を回避し、養殖における生態効率を高め、養殖業者の収入増に結びついている。新華網が伝えた。(編集KM)

「人民網日本語版」2024年4月18日

第7話 中国人の遊び心

<引用開始>
【中国GOODGOODS】自動運転清掃車  
http://j.people.com.cn/n3/2024/0418/c94476-20158493.html

人民網日本語版 2024年04月18日14:27

  中国では今、自動運転の清掃車がいろいろな場所で活躍している。安定的に運行しながら清掃作業を行い、全天候型でどんな日でも作業が可能で、清掃業界における作業員の高齢化、人件費の高騰、人材確保の困難、作業の高リスクといった問題をうまく解決している。
  中国のテクノロジー発展にともなって、中国のスマート製造の国際市場での認知度がますます速いペースで上昇している。

  上海仙途智能科技有限公司(Autowise.ai)が開発した自動運転清掃車は、これまでに300台近くが世界約30都市に輸出され、今やサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、米国、英国、ドイツなど、中東・欧米地域で、常態化・商用化した運用が実現している。

<引用終わり>

  機能や性能以上に、楽しいのはその形です。

  → どことなく、パンダに似ている?

  「Made in China」と表示しなくても、その形で中国(人)を象徴しているようで、彼らの濃い血というか、こういう形を(無意識に)作り出す国民(人民)一人一人に民族性が溢れている、と見るのは考えすぎであろうか。

2024年4月22日
V.1.1
2024年4月23日
V.1.2
平栗雅人


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