紫ETH(Polygon)買うならJPYCと取引所どっちが得?

OpenSeaでNFTの購入に使えるETH on Polygon(以降、紫ETH)は、JPYC社が提供するJPYC(Polygon)からDEXやMetaMaskで紫ETHに替えるルートが安いと言われいますが、取引所でETHを買ってブリッジ(黒ETH→紫ETH)した場合と比べてどの位お得なのでしょか?状況に応じた判断の方法をまとめましたので参考にしてください。

結論からいうと、1~3万円程度ならほぼJPYC経由がお得だが、それ以上だと相場やガス代次第で変化する

なぜかというと、大まかには「購入額」と「相場」、「ガス代」の関係次第でどちらがお得かが変わってきます。
「購入額」が小さい時は固定費の「ガス代」の影響が大きいので、Polygon上で完結できるJPYCルートが有利です。
一方、「購入額」が大きい時は、比率で効く「相場」の影響が大きくなり、特にJPYC-USDCの相場が法定通貨の為替相場より悪い(JPYC安)時は、取引所経由の方が有利になる場合があります。(尚、取引所はウォレットへの送金手数料の掛からないGMOなどを想定しています。)

JPYC経由:円 → JPYC → (流通量が少ない!) → USDC → 紫ETH
取引所経由:円 → ETH →(ブリッジのガス代が高い!)→ 紫ETH

例えば

記事執筆時の2022/1/29は、為替相場が115円程度に対して、JPYC-USDCの相場※は123円程度と7~8%のJPYC安になっています。以下にQuickSwapのチャートを示します。
※)なぜ唐突にUSDCが登場するかというと、現状ではDEXにJPYC-ETHの流動性提供がほとんどなく、JPYC-USDCを経由してETHに変換されるからです。

現在のガス代は(安くても)3~4千円掛かるので、
1万円を変換するなら、ブリッジのガス代で30~40%損するよりも7~8%程度で済むJPYCルートの方が有利になります。
3万円でもガス代が10~13%ですから、まだJPYCルートの7~8%が有利と言えます。(ただし、この辺りからはガス代が高いとひっくり返る)
5万円はガス代が6~8%となり、相場との違いは同程度になるでしょう。
10万円になるとブリッジのガス代が3~4%となり、取引所経由でETHからブリッジした方がお得なります。
(実際はETH-円、ETH-USDCの相場も影響しますが、JPYCに比べて流通量が多いので大差ないとみなしています。)

リスクとまとめ

色々な要因が絡むので、実際の損得は各自の責任で判断してください。

  • 目安としては、現状では3万円以下ならJPYCルートは概ね有利ですが、5万、10万になると条件次第になることがあると覚えておきましょう。

  • 先の例は、ガス代が最安水準の3~4千円、相場は7~8%のJPYC安の条件で見積っていますので、ガス代が高い時間帯で変換する場合や、JPYC高になると話が変わってきますので注意してください。

  • もし、JPYC高なら金額が高くてもJPYCルートが安くなります。ちなみに先々週くらいはJPYC高でした。
    また、数百万円とか数千万円の高額になると、DEXの流動性に対して金額が大きすぎてスリッページが大きくなり、不利になることもあります。

ガス代の調べ方

Gasnow等のサイトで過去のガス代の推移が確認できます。可能ならガス代の安い時間や曜日を狙いましょう。日本時間だと15~21時頃が比較的安いことが多いようです。

JPYC-USDCの相場の調べ方

利用するDEXによりますが、QuickSwapは以下で調べることができます。

有利な変換ルートの探し方

DEXやアグリゲーターによる違いを調べた記事があるので、併せて参照ください。

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