ラズパイ4とSSDでUbuntuを使う
試行錯誤を経て、ようやくラズパイでデスクトップ版のUbuntuをSSD運用で使うことができるようになりました。いろいろなところで引っかかってしまいましたので、経緯をまとめておきたいと思います。もっといい方法があるのかもしれませんので、ご存じの方は教えていただければ幸いです。
私が作業した流れはざっと次のとおりです。
・microSDカードに Ubuntu Server をインストールする
↓
・さらにmicroSDカードで Ubuntu MATE が起動できる状態にする
↓
・microSDカードの内容をSSDにコピーし、SSDをルートに設定する
準備機材
・Raspberry Pi 4 Model B / 4GB or 8GB
・USB接続キーボード、マウス、HDMIディスプレイ、電源(5V 3A以上)
・インターネット接続できる有線LANまたはWi-Fi環境
・16GB以上のmicroSDカード(できるだけ転送速度の速いもの)
・SSD(今回使用したのは↓これです)
SDカードにイメージを書き込み
Raspberry Pi Imager を使って32bit版を書き込みます。64bit版もあるのですが、一度インストールしてみたらなぜか Chromium がフリーズして使えませんでした。32bit版だと安定して動いているので、そちらを選ぶことにしました。
Ubuntu のサイトにある以下のページから Raspberry Pi 4 用の32bit版をダウンロードして書き込んでもかまいません。何度も同じイメージを書き込むにはその方がいいと思います。Mac版のRaspberry Pi Imagerは、書き込みの度にダウンロードしに行っているみたいで処理速度が遅いのです。
どちらの方法を採るにせよ、これで書き込めるのは、Ubuntu Serverのイメージです。一旦CUIの環境を作って、その上にGUI環境を乗せていく感じの作業になります。
ラズパイに有線LANをつないで作業できる場合は必要ありませんが、そうでない場合は↓のページの「先にwifi設定する」のセクションを参照してWi-Fi接続情報の編集をしておくとよいでしょう。私は作業をする場所とルータが離れていたのでこの設定をしておきました。
microSDカードでUbuntu Serverが動くようにする
microSDカードを差してラズパイの電源を入れます。ログインプロンプトが表示されますが、内部でいろいろ動いているようでディスクアクセスランプが点滅しています。少し待って落ち着いてから最初のログインをした方がよいでしょう。(最初あわててログインしようとしたせいか、受け付けてもらえなかった…)最初 user:ubuntu password:ubuntu でログインに成功するとパスワード変更を求められます。適切なパスワードを設定してログインが完了したら、Wi-Fi環境の場合はここで再起動します。
ネットワークにつながっていることが確認できたら、ここでアップデートを適用しておきます。
sudo apt update
sudo apt full-upgrade
を実行し、完了したら一度再起動します。タイミングによっては unattended-upgrade が動いていてうまく行かないかもしれません。そういう場合はもう一度再起動して実行してみるか、↓のページに書いてあることを試してみるとよいかもしれません。
そして、先ほどのページにあるキーボード設定(必須の作業ではないが、やっておくと吉)をしてもう一度再起動します。
Ubuntu MATE のインストール
このあと apt コマンドでインストールしてもいいのですが、それだと細かいところ(慣れない人には便利なUbuntuMATE Welcomeがインストールされないとか、Wi-Fi の設定がGUIで変更できないとか)が調整されないので、↓のページにあるとおり細かい設定を自動的にやってくれるスクリプトを利用します。オプションは --de ubuntu-mate --oem を指定しました。かなり時間が(1時間ぐらい)かかります。終わったら再起動するとGUIで初期設定が始まります。日本語環境とユーザー名、パスワードを設定します。
SSDの設定
ここから SSD をラズパイに差します。作業の流れは↓のページの「5. SSD化」のとおりです。とてもわかりやすく書かれていて助かりました。
仕上げ
再起動すると SSD がルートパーティションになっています。(df -h などで確認)ここからいくつかの設定をして行きます。[設定]-[言語サポート]をクリックするとまだ足りないファイルをインストールするか聞かれるので「インストール」をクリックします。インストールが完了した段階では「キーボード入力に使うIMシステム」が「なし」ですが、再起動するとfcitxになります。
さらに、「ようこそ」メニューの「ソフトウェア」からChromiumをインストールしました。起動するまではやや待たされる感じがありますが、一旦起動すれば動作にストレスは感じません。
今の段階ではまだ起動にSDカードが必要ですが、そのうちSSD単独でも起動できるようになると思いますので、この形で運用するのもそう長くはないかなと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?