マンション自治会とデジタルリテラシー

 今日はマンションの自治会関係の書類作成で、ほぼ一日を過ごしてしまいました。

 傍から見るとそれほどの業務量ではないだろうと高をくくっていましたが、以前に比べて防災関連や高齢者支援の業務が増えていることが分かりました。引き継ぎ書類を読みこなすだけでも、かなりの時間と認知リソースを消費することになります。

 おまけに市役所や銀行との平日の日中でなければできないやり取りもあり、学校に勤めている頃だったら、とてもではありませんが、こなせる業務ではなかったでしょう。年休に羽が生えて飛んでいくようなことにならざるを得ません。今の仕事は幸いにして在宅で勤務開始が10時だったり、柔軟な対応をしてもらえたりすることもあって、よほどでなければ休暇を取らなくても対応できるので助かっています。

 マンションの自治会は区分所有法に定められた管理組合と違って、任意団体です。しかし、ほとんどの人が加盟することを前提にして運営されている組織でもあります。学校でいえば PTA 活動に通じるところがあるのではないでしょうか。PTA 会長というのも、誰にでもできる仕事ではないと思われます。仕方のない面もあるとは思いますが、果たしてそれでいいのかと考えてしまいました。

 一部の人に負担が集中してしまう問題を改善するために、どんな方策が考えられるでしょうか。根本的には人々の「市民的リテラシー」とか「シティズンシップ」の向上が必要だと思います。また、行政組織が部署ごとに独立して動いているので、同じような情報を別々に上げなければならないという非効率も生じています。しかし、直近の課題は、多くの人のデジタル・リテラシーが不十分なので、諸連絡を紙ベースで行わなければならないことだと痛感しています。60代以上の方々は、メールでのやり取りなんて難しいというのが標準なのだと知りました。そういう意味では、80代半ばの私の母が臆せずチャットツールを使っているのはレアケースなのですね。

 高齢者も問題なくデジタルツールを使いこなせるようになれば、これからの時代で新しい施策がよりスムーズに受け入れられるようになると思います。60代以上の方々の社会に対する影響力は引き続き大きいことと思いますので、そこの支援に注力する施策が大変重要だと思いました。

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