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オヂさんだってビシッとかバシッとかできる板が欲しぃ
サーフィンを10年20年と続けている人なら同意していただけると思うけど、波乗りって努力して続けるものではなく、いわば生活習慣と言っても過言ではなく、長くやってるからと言って自慢することじゃないよね。
つまり単に歳を取っただけって事だし、僕がよく行く海へ早朝に行けばもっと長くサーフィンを続けてるっぽい人だらけだ。
むしろ努力を要せず40年も、さらにこれから先も続けていくことになるだろう、サーフィンの中毒性には脅かされる、てか、ヤバイ。
僕のサーフィンは老いとの闘いを強いられる
40年も続けていれば誰でもサーフィンが物凄く上手くなるかと言えば、残念ながらそんなことは決して無く、それよりも時が経つ事と正比例する加齢によってサーフィンのパフォーマンスも下降線をたどる一方となる。
プロサーファーだって彼らレベルでやっぱりパフォーマンスが落ちるはず。
さらには、海でお付き合いいただいてるサーファーの仲間には30代や40代が少なくない。
30代のサーファーなんて僕が波乗りを始めた時にはまだ生まれていないんだもんなぁ。
しかも彼らに年配者をいたわる配慮は一切持ち合わせて無いらしく、彼らとの波取り競争に勝つには道具に頼るほかなくなるのだ。
サーフィンはなんて非情なんだろう。
オヂさんだってビシッとかバシッとかできる板が欲しぃ
僕らがサーフィンを始めた80年代とは違い今はサーフボードやサーフィンのスタイルの多様性が当たり前の時代だ。
自分の体力に合わせたサーフボード選びもできる、とても良い時代になったものだ。
でも本当にそうだろうか?
僕ら80年代初頭からずっと続けてきたサーファーは基本的にショートボードに乗ってきたと思う。
オフザリップやカットバックなどのテクニックがそれなりにできる(と錯覚している?)ご同輩サーファー諸氏も少なくないだろう。
そんなサーファーが求めるのは当然「テイクオフが楽で、よく動く板」つまりスィスィスィ〜とテイクオフ出来て、ビシッ!とかバシッ!とかギュイーンとかできる板なのだ。
テイクオフ性能だけ追い求めるなら、いっそのことロングボードに転向すればよい。
9ftもあるロングボードならショートでブイブイ言わせている30代のお仲間サーファーのはるか沖からオラオラでテイクオフができる。
でも…ロングボードでバシッとかギュィーンとかやるのは僕には無理だし、まだバシッとかギュィーンに未練たらたらなのだから困ったものなのだ。
「テイクオフが速くてよく動く板!」に騙されるな
いまや「テイクオフが速い」を謳っているショートボードなど枚挙にいとまがないほど出回っている。
中高年サーファーのアイドル的存在と言ってもよいだろうLuvsurf代表の西井浩治氏は自身が積極的にプロモーションしている「若者キラーのオヤジ用板」なるものでスプレーを飛ばしまくっている。
が、ご周知の通り西井氏はプロサーファー。
西井氏と同年代の中高年でも彼のお薦める板に乗れば若者相手にオラオラで波が取れて、スプレーもバシバシ飛ばせるなどということは、我々一般的週末中高年サーファーにとって幻想だと断言しよう。
あれは誇大広告として消費者庁に通告案件なのだ。(嘘です。西井氏に対する単なる妬みです。西井さんごめんなさい。)
I’m done(詰んだ…)
僕がまだ50歳になったばかりのころに出会ったHayden Shapesの名作中の名作Hypto Kryptoは長さ5‘6“なのに今まで乗っていた6’前後の板とテイクオフ性能は遜色ないくらい楽だったし、もちろんよく動いた。
でも、だんだんテイクオフがきつくなってきたのも事実だった。
次に手に入れたのが同じHyden ShapesのLove Buzzというモデルの5“10”は若干パフォーマンス系なのでテイクオフがスーパー楽なわけではないが4“の長さの違いは十分に感じ得ることができた
よーしこれなら!と思うも束の間、非情にも老いは加速度を増していた。
「よぉしっ!この波は頂きだぜぇ!」と必死でパドルしているのに、インサイドにいる僕より若い仲間のオジさんサーファーが「ふんっ、どーせ乗れねーじゃん」という具合に一瞥をくれ、スィ〜と波に乗っていかれた時の悲哀をおわかりいただけるだろうか?
あとひと漕ぎが足りなくなるんですよぉ!
そして僕は完全に追い詰められた…
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