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[レビュー]Freaky Stone Germanium Fuzz/Preamp


■サンプル音源


■Feature

•Handmade in Hungary
•50台限定生産
•マッチング済みヴィンテージNOSロシアンゲルマニウムトランジスタを3基
•Nichicon社製ゴールド&グリーンコンデンサー使用
•Lumberg社製コネクタ
•Bias調整内部トリムポット
•Body調整用内部ディップスイッチ
•トゥルーバイパス
•バッテリーまたは9V center-DC電源(5mA)
•ハイインピーダンスの入出力
•寸法(W x D x H): 120 x 52 x 97 mm
•重量 400g

■使用感

まず気をつけて欲しいのが、このペダルはゲルマニウムトランジスタ を用いたハイインピーダンスペダルであること。
パッシブベースから直接このペダルに接続してアンプに接続、インターフェイスであればHi-Zに接続すると本来のこのペダルを100%引き出せる。一般的なビンテージゲルマニウファズはそこまで。
一般的なビンテージゲルマニウムファズはローインピーダンス(簡単に言うとアクティブベースやエフェクターからの出力のこと)を入力すると、ハイが尖り場合によってはローも削れ使い物にならなくなってしまう。
ただ、このペダルに関してはローインピーダンスのアクティブベースもしくは通常のエフェクターの後ろに繋いでもLow, High, Fatのつまみでその影響をある程度コントロールできる。もちろんパッシブベースからの入力の時とのサウンドのギャップはあるが、ゲルマニウムファズとしてのサウンドを、十二分に堪能できる。ハイインピーダンスを入力するとやはり比較的ギラつきのあるキャラクターが前提となる。
つまりはそのキャラクターを踏まえた上でペダルボードのどこにでも置ける。
右のプリアンプchでこのペダル独特の太さを出すもよし、左のファズchで荒れ狂ったサウンドを出すもよし。両chをオンにしてさらにEQとしての幅を拡張してゴンブトなファズを使うのもよし。
実際使用してみるとかなり曲者ではあるもののこのペダルに意図され設計された面白みを味わうことができる。
低音弦且つローフレットに行くほどこのゲルマニウムファズ独特のプリブリ、バリバリ感を味わうことができ、元々のこのペダルの元となったビンテージギターペダルの味をベースで楽しむことができる。ベース用に特別に設計されたものだからこそ味わえるカスタムされた往年のビンテージサウンドとなっている。

■それぞれのchについて

ファズ/オーバードライブch
Dallas Arbiter Fuzz Faceを基に、希少なロシア軍用低ゲインNOSゲルマニウムトランジスタを2基使用した回路。
ベースでの使用にマッチさせるため独自のコントロールを追加。
ゲインで歪みの量を調節して、Fatで歪みの質や全体のハイとローのバランスを整えて音作りを行う。

プリアンプ/ブースターch
Dallas Rangemaster Boosterの回路を基に改良、非常に希少なヴィンテージNOSゲルマニウムトランジスタを使用した回路。
HighとLowのコントロールノブとアウトプットに低音をどれくらい残すかを設定するBody調整用内部スイッチによって、Fuzz Face部の回路や次につなぐペダルの音を細かく調整することができる。基本的にはゲルマニウムトランジスタを基にしたイコライザーで、リアルなヴィンテージベースのテイストを加えることができる。
ビンテージ楽器のようなある程度レンジの狭いサウンドを楽しむことができ、音作りの新しい発見を楽しめる。
このchを左のファズの追加イコライザーとして使うか、もしくはボードシステム全体のサウンドの調節を行うかを選択するといい。
実際使ってみると両方のバランスを持ち合わせるのは難しい。(このチャンネルをオンのままプリアンプを通した音とファズを通した音のバランスを取るのが難しいということ)
またファズと掛け合わせて使用する際、このチャンネルのゲインの量でもファズに与えるサウンドへの影響をコントロールできる。


■内部Biasトリムポット

Fuzz Faceのクリーンなドライブキャラクターを、ダーティーで毛羽立ったサウンドに変えることができる。自分でさらに細かく好きなファズサウンドを見つける楽しみがある。


■後書き

ビンテージサウンドとはどんなものだろう、レンジが狭いってどういうこと?ハイファイな方が一般的に音がいいんじゃないの?そう言った疑問をこのペダルにぶつけてみると面白いです。ビンテージペダルはかなり値段が高く手が出せないので、こういったペダルがあると音作りや知識の幅が広がりますね。私自身このペダルでたくさんのことを勉強しました。レンジが狭い方が合うオールドな曲を弾くときに使ってみたり、他のモダンなサウンドのエフェクターとこのビンテージライクなサウンドを合わせて遊んでみたり。
個人的にすごく良かったのがオクターバーとこのペダルの組み合わせです。ファズチャンネルとの組み合わせもいいんですが、プリアンプチャンネルであえてレンジを狭めてローを上げて、よりファットなオクターブサウンドを楽しむことができました。
因みに何故このペダルのイラストがカエルなのかは不明です笑 知ってる方教えてください笑

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