#29 忘れられない恋の話をしよう
忘れられない恋の話。
そんなの全部忘れられないに決まっている。
なぜなら、恋は全て全力投球なはずだから。
でも、一つ挙げるとするなら、
中学3年の話をしようと思う。
中学生1・2年と僕は人生初めて女の子と付き合うという事をしていた。
付き合い方もよくわからず、
男兄弟で育った僕は女心を理解出来ないまま付き合いが続いていたと思う。
その子との付き合いは、呆気なく幕を閉じた。
初めての失恋だ。
そして、3年になった時僕は新しい恋をした。
彼女の名前はMちゃん。少し癖っ毛の綺麗な黒髪彼女は男の子のように活発で、体育委員長を務める彼女。僕の目にはとても逞しく見えた。
それは、彼女が年の離れた兄達と育ったからなのかもしれない。
その時の僕は彼女を本当に好きだった。
胸がギュッと締め付けられるような、
喉の奥は空気も通らないと思うほど細くなるような、
頭の中の空白は彼女が全て埋め尽くしてくれていた。
だが、当時極度の人見知りだった僕は、その思いを伝えきれずに卒業を迎えてしまう。
卒業式の後に告白しようとも思っていなかった。
というより、そんな事思いもつかなかった。
「彼女を見ているだけでいい。」
と自分に言い聞かせて、3年間通った学校の校門を後にしようとしたその時、、、!
彼女がいたのだ。
兄の特攻服を身にまとって、、、
その時の僕の気持ちはとても複雑なだった。
大好きな彼女が特攻服、、、
黒の特攻服の背中には金の龍が勇ましく施されている。
まるで、僕を威嚇しているかのようだ。
そんな姿を見て、僕はさよならも言えずに自宅へ帰ってしまった。
それから、月日は流れ、
高校生になり同じ学校の彼女ができた!
授業も部活も前向きに取り組み、彼女もできた。高校生活をENJOYしているとはこの事を言うとだろう。
そんな時、彼女の友人が不意にこんな事を言い出した。
「清田ってMちゃんと同じ中学やんな?」
「そやで。それがどうかした?」
「中学の時同じ塾やってん!今思い出したんやけど、中学の時清田のこと好きって言ってたよ!」
なにーーーーー!!!
もう後にはひけない。
なんせ、今は彼女がいる。
でも、あの日背中の金の龍にビビらずに思いを伝えていれてら、、、
彼女は現在、とある町のスタバで働いています。
これからは、人を好きになったら必ず思いを伝えようと思います笑
さぁ明日からまた頑張って歩こかな!
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