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打率から『率』を考える。

なんかちゃんと毎週書こうと思ってもなかなかうまくスケジュールを調整できず週末に頑張ることが続いてしまい、大体、金曜日くらいから反省と何を書くかで迷ってます。いかんです。

今回は目標設定などで使う指標として絶対数にするか、○○率にするかという問題について少し自分の考えをまとめたいと思います。

率と聞いて何をイメージするでしょうか?

野球好きなら、打率? ヤクルトスワローズの村上選手が3冠王(打率、ホームラン、打点のリーグトップ)取りそうですね。サッカーならパス成功率とか、デュエルの勝率なんてのもよく聞くようになりました。

ビジネスだと、継続率とか離脱率(基本は反対のことですね)、受注率とか成長率とかいろいろありますよね。

『率』とは

さて、改めて『率』とは何でしょうか。
自分の考えだと、ある数字(伸ばしたい数字)/ある数字(主に全体数)で求められるものかなと思います。

さっきの野球の打率でいうと、ヒットの打数/全打数(打席数ー四死球や犠打は除いた数)で計算されるものです。

現在セリーグトップの村上選手の記録を見てみましょう。

スポナビのデータをお借りしました。

まだシーズン中なのですが、10試合くらい残して、ホームラン53本とかいろんな数字が規格外に良いのですが。。。

話を戻します。『率』を考えるときに大事なポイント1つが分母の数字=全体を何にするかです。

野球の打率の場合、分母は、打席数ではなく、打数で計算されます。
上の数字を見ると村上選手の今期の打席数は538。打数は430です。右の方の四球と死球の数を合計数と108でこの数字を引いたものになります。(正確には犠打、犠飛も入るのですが、0なので省略。4番で犠飛がないってのもすごいですね。)ヒット145本を430で割った結果、打率が0.337。

このルールは敬遠されるなど守備側で打者の打率をコントロールされないようにするというものなのかなと思います。

ちなみに、セリーグのヒット数は阪神タイガースの近本選手が村上選手より1本多い146本のヒットを打っているのですが、打数が480(打席数529)ということで打率は3分(0.03)ほど村上選手が上回っています。近本選手は15本くらい連続でヒットを打たないと追いつかない計算です。(これだけヒットを打っている人たちでもヒットを打つ確率は1/3。それを15回連続で打つためには。。。かなり難しいことになります。)

打席数を分母に打率を仮に計算すると、僅差で近本選手の方が上なのですが、打数を分母に計算すると村上選手の方が大きくリードするのです。

ここがポイント

ここからわかるように、『率』は分母の決め方によって結構変わるということ、『率』を上げるためには分子を伸ばすだけではなく、できるだけ関係ない分母を増やさないことが重要な要素であるという点です。

※野球はあくまで率を考えるうえでよい例だと思って使わせてもらっています。相手のバッテリーもプロですし、四死球だけ狙っていくなんてできないもんです。

ちなみに、最初の1打席目でヒットを打った人は、そのシーズン1年間休めば打率10割で1位じゃないかと思われるかもしれませんが、規定打席という分母が一定数以上ないとタイトル争いには参加できないという足切りラインが設定されています。

ちなみに、その2。この話を書こうと思ったのは、元ジャイアンツの上原選手のYoutubeで村上選手の四死球数が三振よりも多いって話を聞いて、これは面白くなるかもと思ったのが発端だったりします。

打率は、ヒットの数/ヒットを打つことができた総打数です。
ヒットを打てば、分子、分母どちらも増え『率』は基本上がります。(10割の時以外)
逆に、ヒットを打てなかった場合、分母だけが増え『率』は下がります。そのため率を維持しようとすると、、ヒットを打てない数を減らす(そんな簡単なわけではないですが、四死球や犠打を選べるように粘るみたいなかんじ。)リーグの最後になると、率が下がらないように休むケースなんかもあったりします。

このように率を重要視しすぎると、下手な鉄砲も数うちゃあたるというよりも、失敗を回避する傾向が強くなるという点がポイントになります。

自分たちのゴールにすべき字を率にすべきか、絶対数にすべきか難しいケースがあります。全体のパイが少ない時は率を重視し、失敗しないように作戦をじっくり立てたほうが良いでしょう。
逆に、パイが大きくてあれこれ考えるよりもガンガントライするフェーズだったり、成功率を上げる施策がよくわからずトライ&エラーを考えるフェーズであるなら、考えすぎるよりもがむしゃらにトライ数回数を増やして、結果、非効率でも総数を伸ばしたほうが結果としてリターンが大きいことは往々にしてあります。

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