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山本量子さん

秋から、関西のラジオ局でもあらゆる新番組が始まりました。

また、今年は激変の秋でもあり、この仕事を20年以上していても見たことのない改変率となっている局もあります。

それだけ新しい番組が始まっている。

となると、いつも以上に聴く番組が一気に増えます。

ルーティンに加え、チェックしておくべき番組が押し寄せ、仕事をしている時以外はイヤホンを耳に突っ込み、何かしらを聞いている状況になっています。

MBSラジオ「メッセンジャーあいはらのYouはこれから!」、「森たけしのスカタンラジオ」、ABCラジオ「ミルクボーイの火曜日やないか!」、「ますだおかだ増田のラジオハンター」、「ABCミュージックパラダイス」などごく一部だけでも枚挙にいとまがないですが、本当に遅ればせながら先ほどウォーキングしながら聴きました。

MBSラジオ「茶屋町ヤマヒロ会議」。

面白い。

よう、できてる。

僭越の極みながら、オープニングの冒頭を聴いただけで感じた感想でした。

日曜朝にやってらっしゃった頃に僕も何度かお邪魔させてもらってました。なので、その楽しさはまさに身をもって感じてはいましたが、改めて聴いてみると本当に「よう、できてる」。

ラジオを聴いていて、しかもウォーキングのような外で何かをしながらの中で実際に声を出して笑うようなことは絶対になかったのですが、今回は笑いました。笑っている自分に驚きました。

ウォーキングをしながらラジオを聴いている時は、自分もその番組に出演させてもらっているつもりで、出演者の方々の声とブツブツとエア会話しながら歩いているのですが、今回はそのブツブツにいつも以上に力が入りました。

ヤマヒロ「家の屋上でゴルフの素振り用のクラブを振って、コウモリ除けしてんねん。あの素振りの音が超音波としてコウモリに届いて撃退できひんかと思って」

中西正男「…え、ヤマヒロさん、そんなんしてはるんですか。これは勉強不足で申し訳ありませんでした。コウモリ除けたはるんですね、、『黄金バット』みたいなアタマして」

ヤマヒロ「誰が『黄金バット』やねん!」

中西正男「ステッキが素振り用クラブに進化してね。まさに、令和の『黄金バット』」

こんな妄想やり取りがいくらでも続きます。満喫しました。

なぜここまで面白いのか。

勿論、山本浩之さんのキャラクターや番組スタッフさんとの何とも言えない空気の良いまわり方など、これまで時間を重ねてきた番組ならではのアドバンテージもあるとは思います。

ただ、僕が思うに最重要ポイントは山本量子さんの力。そう確信しました。

僕も何度かお仕事をさせてもらいましたが、本当に達者。

ゲーム「ドラゴンクエスト」の職業で表現すると、あらゆる回復呪文、補助呪文を使いこなし、パーティーのサポートをしつつ、一部攻撃呪文も使える有能な“僧侶”。

そんな印象を勝手ながら持っていたのですが、今回の「―ヤマヒロ会議」を聴いて意識がクラスチェンジしました。

山本量子さんは“僧侶”ではなく“パラディン”でした。

もちろん、回復や補助の呪文も使いこなし、さらには打撃による白兵戦をしても強い。こうなるとますます弱点がなくなり、攻撃に、回復に、補助にと縦横無尽に駆け回り、あらゆる局面でパーティーを助けることになります。

実際、番組内でも、ラジオのスタジオが地下から9階に変わったヤマヒロさんのことを「この“地下上がり”が」と評していた山本量子さん。

きらりと光るワードセンスの「グランドクロス」で大ダメージを与え、モーニングスターの柄で瀕死のヤマヒロさんの頭頂部をこつく意地悪さ。素晴らしい。

来週からも、楽しい放送を期待しています。

ただ、僕は生放送では聴くことができません。

なぜなら、ウラのABC「ウラのウラまで浦川です」木曜日に出演しているからです。

いわば、ライバル番組のことをほめちぎる。これは既存の概念においては御法度なのかもしれません。

しかし、ライバルが強大であればあるほど、こちらも強くならなければなりません。なるしかありません。

こちらにも専用武器の「ほがらかのつるぎ」で、実は何もかも自分の思い通りにぶった切っている“バトルマスター”の塩田えみさんがいらっしゃいます。

そして、メインには“勇者”でも“天地雷鳴士”でもなく、職業“ダークドレアム”の浦川泰幸アナウンサーがいらっしゃいます。

その中で“文筆業”の僕は右往左往しているだけですが、何とか力を振り絞って良き番組にしていきたいと思います。

願わくば、ラジオ業界全体が盛り上がり、多くの人に「ラジオって、本当に面白い」と思っていただく。

そして、そして、いつの日か広告出稿量1位のメディアがラジオという日が来るように、ウォーキングの帰路では「浦川アナウンサーのクサしどころ、1000個見つけるまで帰れまセン」を自らに課しておりました。

とにもかくにも、自分のnoteのタイトルに1ミリも偽りはない47歳。

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