記事一覧
その機密情報、「営業秘密」として守っていますか?
はじめに こんにちは。弁護士・中小企業診断士の正岡です。
自社の機密情報は、競争力のもとになる大切な経営資源です。この経営資源が社外に漏れてしまうと、競争優位性が失われ、経営に大きな打撃となってしまいます。
社内の機密情報が社外に漏れる場面としては、従業員などの社内関係者が、退職時などに社外に持ち出すケースがあります。
少し前には、かっぱ寿司を運営するカッパ・クリエイトの元社長が、前職のはま
契約するときに大切なこととは?その➁
こんにちは。弁護士・中小企業診断士の正岡です。
今回は、前回に引き続き、契約をするときに大切なことについてお伝えしたいと思います。
前回の記事では、①相手と契約内容について十分話し合うこと(話合いのプロセス)の重要性をお伝えしました。
今回は、②話し合った内容をきちんと契約書に表現すること(表現のプロセス)についてお話します。
1 契約書の役割 前回、ほとんどの契約は、契約書を作らなくて
契約するときに大切なこととは?その①
こんにちは。弁護士・中小企業診断士の正岡です。
みなさんは、契約をするときに大切なことは何だと思いますか?
契約するときに大切なことといったら、「契約書を作ることでしょ!」とお叱りを受けそうですが、私は、日々の業務の中で、契約前に①相手と契約内容について十分話し合うことが大切だと感じています。十分に話し合えたら、②話し合った内容をきちんと契約書に表現することも大切です。
そこで、今回
会社の支配権は誰にある?
はじめに こんにちは。弁護士・中小企業診断士の正岡です。
事業承継のご相談で、「会社の支配権は社長にあるのか。」というご質問をいただくことがあります。
会社の支配権は一体誰が持っているのでしょうか?
今回は、会社の支配権について書きたいと思います。
なお、ここでいう「会社」は株式会社とし、「支配権」は会社の重要事項を決定する権利のことだと定義します。
1 社長って何者? そもそも、「社長
その商品名,大丈夫ですか?
ご無沙汰しております。弁護士・中小企業診断士の正岡です。
新たに事業を立ち上げたり,新商品・新サービスを開発したりするときには,新たに商品・サービス名やマークを決めることになります。
しかし,その際に他社の商品名やマークの権利を侵害してしまった,他社に先にマークを権利化されてしまったといったトラブルが生じることがあります。
この記事では,「商標権」という商品・サービス名やマークと関係する
遺言作成の準備には何が必要?
こんにちは。弁護士・中小企業診断士の正岡です。
遺言には,亡くなった後に残った財産(遺産)の処分方法を決めたり,相続人間の遺産分けのトラブルを防ぐなどといった重要な意味があります。
しかし,遺言を作る前にどのような準備をすればよいか分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで,この記事では,遺言を作る前の準備事項についてお伝えしていきます。
1 遺言能力の確認 有効な遺言を作
法務局が遺言書を保管してくれる?
ご無沙汰しております。弁護士・中小企業診断士の正岡です。
この記事では,「ご自身で遺言書をお作りになる場合には,法務局の保管制度を利用していただきたい」ということをお伝えしていきます。
1 遺言の強い力 遺言は,自分が亡くなった後に残った財産(遺産)を,遺言に書いた内容に沿って分けることができる強い力を持っています。
経営者の方が,自社の株式や事業用の財産を後継者に引き継ぐために遺言を活用
自社の株式の価値,ご存じですか?
こんにちは。弁護士・中小企業診断士の正岡です。
この記事では,事業承継の対策時に自社の株式の価値を把握しておくことの重要性や価値を把握するための方法についてお伝えしていきます。
そもそも株式って何? まずは,この記事の前提として,そもそも株式とは何かについて復習しておきましょう。
株式は,株式会社の所有者としての地位を表すものです。株式は,株式会社に出資したり,株式を持っている人から譲って
フレームワークを活用してみましょう。
こんにちは。正岡法律事務所のアシスタント,水谷です。
この記事では,自社の状況を捉える方法として,フレームワークの活用をご提案し,具体例として自社の現状等を分析するためのフレームワークであるSWOT分析ご紹介したいと思います。
⒈ フレームワークを活用してみましょう。 「フレームワーク」とは,物事を考えるための枠組みのことです。何かを考えるとき,フレームワークを使うことで,問題点を整理しやす
トラブル予防の大切さ
こんにちは。弁護士・中小企業診断士の正岡です。
この記事では,トラブルの予防対策を行うことの重要性をお伝えします。
予防法務とは 法的な知識などを活用して,トラブル予防の対策をとることを予防法務といいます。
トラブルが起き,こじれてしまった場合,最終的には裁判所で法的な解決が図られます。しかし,このような解決には大きな負担を伴います。それならば,トラブルが起きる前に予防策をとっておこうとい
役員借入金,残っていませんか?
こんにちは。弁護士・中小企業診断士の正岡です。
この記事では,事業承継における役員借入金の注意点についてお伝えします。
➀ 役員借入金とは 役員借入金とは,取締役などの役員が個人として会社に貸し付けたお金のことです。会社から見れば役員からの借入金ということで,役員借入金と呼びます。役員から見た場合には,会社への貸付金ということになります。
よくあるのは,代表取締役である社長が会社に対して
お元気なうちに,早めの事業承継対策を
皆さま初めまして。弁護士・中小企業診断士の正岡です。初投稿ですので,温かい目で読んで頂けるとありがたいです。
この記事では,事業を後継者に承継するために,早めの対策が必要だということをお伝えします。
➀承継と判断能力
後継者の方から,「父(母)が持っている会社の株式や事業用の土地建物の名義を自分にしておきたいのだけど,どうすればいいか。」といった相談をお受けすることがあります。
よくお話