アミノ酸とBCAAと疲労と疲労感とあれこれ

身体の中の20%はアミノ酸
その中でも血液中の必須アミノ酸(体の中で作ることのできないアミノ酸)の約40%がBCAA
(バリン・ロイシン・イソロイシンというアミノ酸を分岐酸アミノ酸BCAAと呼ぶんです)

これらは主に骨格筋と脳で分解されます。

主な働きとして筋肉の合成促進、分解抑制があります。
つまり…
 鍛えた分だけ効率よく筋肉をつけてくれる
 そして悲しいことに筋肉ってエネルギーが足りなくなる(激しい運動や長時間のランニングをしている状態)
 と自分自身を溶かしてエネルギーにするのですが、その「とける」ってのを抑えてくれるということになります。

あとは
運動後の疲労回復作用
乳酸の生成抑制

 などがあります。

なぜかというと
筋肉はアクチン・ミオシンというたんぱく質から出来ているんですが
その30~40%がBCAAということなんです。

原料をたくさん入れればそれだけたくさん筋肉が作れますよね。

摂取のポイントとしては

運動前(筋肉が分解するのを防ぐ)
運動後(鍛えた分の筋肉強化と疲労回復)
寝る前(超回復時に使用)

といった感じでしょうか?有名品のBCAAでも1日1~3回ってなっているのはこのタイミングだと思われます
続いて疲労感について。
疲労感や倦怠感など~感ってっつくものって「脳」が「感じている」ものなのです。

実はその「疲労感」を感じさせる原因が

「アンモニア」

「トリプトファン」
です。

まずはアンモニアから…
肝機能が落ちている人が「だるい~」ってよく言ってるのを聞くと思います。
実はアンモニアの処理は肝臓が行っているんですが肝機能が落ちちゃうと血液の中のアンモニア濃度が上昇してしまい、「疲労感」ってのが出てくるのです。
ひどくなるとアンモニア脳症っていう意識が混濁するレベルにまでなってしまいます。

そこでBCAAってアンモニア分解促進にもなるんです。
これが疲れをとるっていうアプローチの第一弾になります。

そしてトリプトファンは…
これは脳の中では「セロトニン」ってのに変化して疲労を感じさせる物質になってしまいます。
これを中枢性疲労って呼ぶのですが実はこのトリプトファンとBCAAは同じ血管脳関門という道を通って脳に達するそうなんです。
そしてこの道を通れるアミノ酸の量は上限があります。
つまりBCAAをたっぷりとっていればトリプトファンは脳には達しないっていうことになります。
BCAA摂取で集中力アップ!って受験生にも評判になるくらいですね。

最後にBCAAそれぞれの説明になります。
・バリン
アンモニアの排出促進→脳疲労の軽減
 アンモニア増加は細胞でエネルギーを作り出せず疲労の蓄積や免疫の低下を引き起こします
エラスチンを増やし肌の張りを保つ

・ロイシン
筋肉の成長・修復・強化を助ける
 タンパク質合成物質を活発にし筋肉の成長を促進
インスリンの分泌促進
 ブドウ糖を筋肉で利用することを助ける
ロイシン-エンケファリン
 苦痛やストレスによる高ぶった神経を和らげるもの、涙の中にも含まれる

・イソロイシン
脂肪燃焼促進作用
 BCAAの中で一番エネルギー源として働く
 血糖の上昇を抑制し糖質を筋肉に取り込む
甲状腺ホルモンの分泌促進
 筋肉や身体の成長・新陳代謝の促進
集中力を高める。

といった感じになります。
これらのバランスには諸説がありますが、それぞれの目的にそった配合のものを探したいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?