ももクリ2021を終えて、ももクロの何がそんなに好きなのか
わたしが心から尊敬してやまないももいろクローバーZというアイドルグループが、12/7(火)と8(水)の2日間にわたって、「ももいろクリスマス2021 さいたまスーパーアリーナ大会」というイベント(通称:ももクリ2021)を開催しました。
今回は、10年前にももクロが初めて1万人以上を集客した大箱ライブ、通称「ももクリ2011」のオマージュという位置づけであり、かつ、世界がコロナ禍に突入してから2年ほど実施出来ていなかった、大箱でのももクロ単独ライブの再開一発目という位置づけになります。
空白の2年間の思いをぶつけ、かつ10年前を思い出させるようなセットリスト、演出、ゲスト。
当日の様子の記事はナタリーが詳しいので、興味があればぜひ。
なによりも印象的で私の心を奪ったのは、二日目の最後の挨拶で、高城れにさん(紫)が、ももクリ開催の嬉しさとライブ終演の寂しさでワンワン泣いて、玉井詩織さん(黄)も、『いろいろあれど、私達にとって、ライブは必要なものです』という言葉に対するファン(通称モノノフ)のあたたかい拍手のアンサーを前に、ふだんそんなに涙を見せないのにぽろぽろ泣いちゃって、佐々木彩夏さん(ピンク)もそれを見てもらい泣き。
そして、百田夏菜子さん(赤)はライブの開催とモノノフとの再会を心の底から喜んでくれて、「これからもずっと元気でいてね」という願いとともに、ライブは締めくくられました。
私は、頭の中をももクロで満杯にして帰宅しました。
翌日も脳みそがたぷんたぷんと音を立てながら満杯のままだったので、なにひとつ仕事になりませんでしたとさ。そんな日があってもいいよね。たぶん。
ももクリのことを書きだすときりがないので、本題に入ります。
ももクロの何がそんなにいいの?
ずっと考えていて、答えもその時々で変わるんですけど、いまのももクロが、私にとってなんでそんなに魅力的なのかを文字に起こしてみます。
1. 利他主義のリーダー
いわゆる「自己中」が利己主義だとしたら、利他主義はその逆です。
つまり、何をするにしても相手のことを考える、他者の利益を考えるような人です。
これを仮に菩薩だとすると、ももクロはきっと、4人とも菩薩です。
自然の中の人間は利他主義だとしても、現代を生きる人間はおおよそ利己主義な人が多いでしょう(私もそう)が、ももクロはそうではないと感じる時が多々あります。
特に夏菜子ちゃん。
あの人、ももクロのリーダーなのに、何かしたり考えたりするときに自分が主役じゃないんですよね。とにかく相手のことを考えてる。
もっと自己中でもいいのに、って思うくらいです。
ライブであれば、ライブを見てる人、聴いてる人のこと。
メディア出演時は、共演者、さらにはスタッフさんのことまで。
きっと、ひたすら相手に興味があるだろうから故に、何かを話すときにも、あまり自分のことは話さずに、人の話をじっと目を見つめて聞いている。
色々な番組にゲストで呼ばれたりしているときもそうで、ちゃんと目を見て聞いていて、自分なりに咀嚼して言葉にしている。
「リーダーシップの旅」という本にも言及がありますが、いうならばリーダーは、表向きにグイグイ引っ張るからリーダーではなく、その人の行動が周囲の人々の共感を呼んで、内からの行動を引き起こし、結果としてその人がリーダーになっているのが自然な流れ、と。
まさに夏菜子ちゃんのことなんだろうなあ、と思ったりもしました。
ふだんどれだけ忙しいかなんて想像すらつきませんが、そんな中でも一つ一つの仕事で丁寧にきちんと相手に向き合っている(ブログが見つからない・・・)という話を聞いてしまうと、そらもういちサラリーマンの目線で見ても尊敬が止まりません。ももクロの皆さんは、そこいらの歩いてる人や、偉そうな経営者よりも何億倍も人間ができていて、洗練されています。
2. 愚直で素直
全員とにかく素直で、目が輝いてる。
失敗を恐れず、まずやってみる。
このご時世、計算高い人なんてこの世にごまんといるんですが、ももクロの4人からはそれが一切感じられない。
英語で「Do the right thing」と「Do the things right」の違いなんて話もあったりしますが、彼女たちは常に前者で、物事を「正しいほうにもっていこうとする」ことはせず、常に「正しいことをする」という方向に舵を切っているのだろうと思います。
その「正しいことをする」にあたっての基準は、詳しい詮索は野暮なのでしませんが、きっと、彼女たちなりの筋の通ったモノサシがあるんだと思います。彼女たちがとった判断、とった行動はファンから納得感をもって支持されるのは、このモノサシが遠因にあるのかもしれません。
心が荒むときもあったりしますが、ももクロの皆さんを見ると、有象無象なんてどうでもよくなって、とにかく素直に生きよう、そう思えるんです。人生のお手本です。
3. Purpose/アイドルである理由
2011年~2014年にかけて、大箱ライブの成功、紅白歌合戦初出場、国立競技場単独ライブと、10代の少女たちが昇り竜のようにスターダムを駆け上がっていって、その時にリーダーの夏菜子ちゃんが残した、今でもももクロの行動指針になりうるであろう「みんなに笑顔を届けるという部分で天下を取りたい」という言葉。
あのとき、ももクロがその後もアイドル活動を推し進める理由の大きな軸の一つ(唯一無二ではないと私は考えています)が自然に生まれて、いまでも「笑顔の天下」と略して言われたりもします。
彼女たちは、10代、20代という人生の中核にもなりうる貴重な時間の大半を「ももクロでいること」に捧げてくれたわけです。
なぜなのか。
きっと彼女たちなりの「ももクロを続ける理由」が、他の選択肢を上回って、その「理由」の大きな一つが「みんなに笑顔を届ける」という点だったのでしょう。いや、上に書いたことそのまんまですけど。
他方、これって、「彼女たちの人生の目的」にもなりうるんですよね。きっと。
(ひとの人生の目的を読み解くこと自体が野暮だと思うので、気を悪くした方がいたらごめんなさい。)
最近の流行りで「Purpose経営」っていう言葉もあったりしますが、これは、会社の存在意義をもってして経営に取り組もうとか、経営計画を立てようとかそういう感じの話で、要は「あなたの会社は何のためにあるの?」というのをきちんと土台としましょう、なんて話です。
これを個人の人生に置き換えると「あなたは何のために生きるの?」という問いになります。
これって答えなんてなくて、個人個人、時期が変われば変わるもんだし、大それたことでも些細なことでも何でもいいと思うんです。
人生の目的を明確に持っている人こそ、それはその人個人の行動指針にもなりうるんだろうな、と思ってます。
NewsPicksかどこかのwebサイトで見た気がするんですけど、「人が死ぬ直前に、自分の人生が幸せだったかを決めるもの」は、ひとつ、「自分以外の人に対して、どれだけ、どんなことを伝えることができたか」っていうのがあるみたいなんです(記事失念)。
つまり、自分のやってきたことや思いがどれだけ他の人、物事に対して伝えられたと思えるか。
これはもちろん、自分ひとりではなし得ないわけで、よく言われる、人との関わりの大切さも、納得感をもって理解できます。
これは自然の摂理、いのちをつなぐということにも繋がるので、あながち間違ってもいないんだろうな、って思います。
ももクロに目を向けてみると、彼女たちは沢山の人を元気づけて、勇気を与えて、人としてどうあるべきという道標を示してくれていることに異論はありません。
どれだけの人に、どれだけのことを伝えてくれているか、広さも深さもわからないくらい。
他方、ももクロのメンバーからすると、その広さや深さは、彼女たちの目から見て、リアリティをもって実感するのは難しい気がするんです。
つまり、どれだけの人たちが、彼女から力をもらっているかを、彼女たちにもっとわかってもらいたいと思ってます。
だから、私は夏菜子ちゃん、ももクロの皆さんにちゃんとありがとうと明確に言い続けたい。
SNSに思いを垂れ流しても、常にライブに足を運ぶ(人はそれをおまいつと言う)でも、インスタにコメントするでも、間接的には生写真を○○セット積んで活動資金の足しにしてもらうとか、なんでもいいと思うんです。
自分なりにやっていることは、ファン個人個人の積み重ねになり、何人も集まれば大きな波になり、ももクロのみんなを波に乗せて、どこまでも続く大航海の支えになる。
私はそう信じています。
おわりに
人生は(願わくば)長くて、応援できる熱量の波はあるかもしれないけど、それでも私はももクロの皆さんを長く長く応援します。
ももクリ2021の最後、夏菜子ちゃんはモノノフが元気でいてくれることを本気で願ってくれました。
ぼくも、元気でいれるように頑張ります。
ももクロのみなさんも、ずっとずっと元気でいてくださいね。