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万年筆の調整(自己責任)

はじめに

万年筆の書き心地はとても奥が深いです。
何を持って書き心地が良いとするかは、十人十色。
私は、インクフローがよくスリスリ書ける万年筆が好きです。
所有している万年筆全てが満足いく書き味かというとそうでもありません。
ある一定方向でひっかりがある万年筆がありましたので、調整にチャレンジしてみました。

写真:ペン先
写真:ペン先

ペンポイントを見てみる

使用したのは、「ITO メタルルーペ LM-12」というルーペです。
倍率は、8倍と15倍とあります。
ルーペを使って見るのって、スイートスポットが狭いので、少しの手ブレでもピントがズレてしまいなかなか大変です。
写真は、オートのF-ラパのペン先をルーペを通してiPhoneで撮影したものです。
手持ちの万年筆を色々見てみましたが、ほとんどが綺麗な球状のペンポイントでしたが、中には、切り割り(スリット)が斜めだったり、ペンポイントの左右の大きさが異なっていたり、ズレているものがありました。
ペンポイントを正面からみた時に、明らかに左右のペンポイントが上下にズレているものがありましたので、爪で軽く調整したら書き味が良くなりました。
ペン先って本当に繊細なので、下手に調整すると書けなくなりそうで怖いですね。

写真:分解したペリカーノ
写真:分解したサファリ

分解してみる

万年筆はある程度分解することができます。
ネットで調べて見よう見まねで分解してみました。
ペン先は引っこ抜くだけなのですが、とても硬い場合があるので、私は強粘着のテープで巻いて引っこ抜きましたが、ペン先に粘着成分が残ってしまうため洗浄が必要でした。
ペリカーノもサファリもとても綺麗な状態でした。
一度分解してしまうと、パーツのはまり具合が多少ゆるくなった気がしますので、あくまで自己責任で行います。

写真:研磨フィルム

研磨フィルムでスリスリ

筆記の際にひっかりがある万年筆がありましたので、研磨フィルムで少しだけ研磨してみました。
使用したのは、三共理化学株式会社の「超精密研磨フィルム#10000」です。
一度、削ってしまったら元には戻りませんので慎重に行います。
色んな削り方を試してみましたが、正直少し削ったくらいでは書き味の微妙な違いは分かりません。
ある程度削り方が分かったような分からないような(笑)
結果、引っ掛かりがありフローが途切れてしまう万年筆は、分解洗浄と研磨のおかげで書きやすくはなりましたが、若干字幅が太くなってしまいました

万年筆の調整は素人が手を出してはダメですね(笑)
多少スリスリして満足する程度が私には合ってる気がしました。

筆記時のひっかりやカスレなど気になる場合は、私の場合がそうでしたが、万年筆の持ち方や紙にあたる向きなどが原因のこともありますので、万年筆そのものの調整をする前に、自分を調整することも必要かも知れません。

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