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パレードは続く〜マジカル・パンチラインとの日々〜

私が私がを燃やす理由

アイドル、自分には無縁なジャンル、そりゃ昔はそれなりに関心もあったけど気がつけばもう中年真っ只中、ロックフェスが始まり昔から好きだったロックにドップリと浸かった30代、フジロック中心に年間スケジュールを動かし、サマーソニック、朝霧ジャムなどにも通った、しかし共に通ってたロック仲間にも家庭が出来たりし、40代に入ってからは1人でフェスに行くことも多くなった、そう、まるで映画、さらば青春の光の主人公のように…

同時に丈夫だけが取り柄の身体にも変調が起こり出した、脚の膝が痛む様になり思う様に動けなくなってきた、10代20代30代とブラック企業で働いて、休みもあまりもらえない中働いていたせいか、早めの老化?とにかく体力勝負のロックフェスの参加が難しくなり15年通ったフジロックも行くのをやめてしまった、代わりに熱中したのが競馬、元々府中生まれ、20代の頃から好きだったので、転職し土日休みになったのを機に競馬場へ通い、遠征もして中央競馬の競馬場は全部行ったり、このまま競馬をライフワークにと思っていた


当然グリーンチャンネルという専門チャンネルにも加入し、週末はもちろん、平日もほとんどグリーンチャンネルつけっぱなし状態、そんなある日2018年の春、チャンネルを間違えてグリーンチャンネルの隣のカワイアンというアイドル専門チャンネルを見てしまった、そこに映った少女、「なんて綺麗な顔した娘なんだろう」と見入ってしまった、その番組はアニメが好きなアイドルが出ている番組だった、しかし大して気にも止めずそのままグリーンチャンネルに

ある日グリーンチャンネルも面白いのやってないしと番組表を見たらカワイアンでまた例のアニメ番組、アニ愛でるTVが始まる時間だった、よし!この前見た綺麗な顔の娘でも見るか!とチャンネルを合わせた。黄色いリボンのセーラー服を着たその娘は清水ひまわりという名で、マジカル・パンチラインというグループに所属していた、以前たまに見ていたアイドリングの末裔の様なグループと、検索し分かった

競馬場では良く横山ルリカは見た、アイドリングの最終回も見ていた、佐藤麗奈が「乃木坂行って良い?」とか言ってたのは何故か良く覚えていた、その佐藤麗奈が作ったグループか?そうしてそれを検索した数週間前に佐藤麗奈はマジカルパンチラインを卒業しており、4人のグループになっていた、しかし「あぁそうなのか?」で終わりしばらくはいつもの様にグリーンチャンネルつけっぱなしで競馬三昧の日々を送っていた

今のテレビは、新聞のラテ欄が無くともテレビに番組表が表示され大体その番組表で見たい番組を検索して見るスタイルだ、ある日見たい番組探していたらカワイアンのチャンネルで、あの清水ひまわりの所属するマジカルパンチラインのマジカルテレビという番組が始まる時間だった、カワイアンにチャンネルを合わせてみた、少し前のサッカーの日本代表のユニフォームを着た4人のメンバーが居た、ワールドカップ真っ最中、予想に反して日本代表は健闘していた、タレントは挙って、頑張れニッポン!感動をありがとう!元気を貰った!とSNSなどでアピールしていた、この日のマジテレも当時は知りもしない他のメンバーは頑張れ!を連呼していたが、清水ひまわりは即「私サッカー見てない、この前の試合の時もアニメ見てた、やっと〇〇(アニメのキャラクター名)出て来たんだよー」と言った、私は感動した、自分もこういうへそ曲がりな所ある、人は騒いでる事に反発したくなるそんな厨二病大好き人間である、勿論外見も好みではあったがこのアイドルの娘、少し注目してみようと、 まずはtwitterをフォローしマジテレも録画予約をした、季節は2018年の夏だった


マジテレを見始めて、他のメンバーも覚えた、リーダーの沖口優奈、才女の浅野杏奈、アイドルの中でも目を引く美少女小山リーナ、マジテレは面白い番組だった、アイドルの枠にハマらない、特にひまわりとリーナは画面狭しと暴れ回っていた、twitterもメンバー全員フォローして段々とこのアイドルグループにハマって行ったのだが…不思議な事に気が付いた、カワイアンのPV紹介の番組でも、1月に発売された「私が私を燃やす理由」が延々と流されていた、ライブもフェスには出ていたが単独のライブが無かった、何も事情を知らない自分はなんで新曲や単独のライブやイベントがないんだろう?と思っていた

アイドルのライブは行った事無かったのだけど、マジパンのライブに行って見たくなった、ただTIFやアットジャムはマジパン以外のアイドルを殆ど知らない自分にはコストの面からも敷居が高かった、単独のイベントで、清水ひまわりと特典会で話したい、でも夏が終わり9月になっても何も発表されなかった、対バンなどがチョロチョロとあるだけ、ようやく10月のアキバカルチャー劇場での単独のライブが発表される、とりあえず配信で参加しよう思い、そのライブを配信で見た、ノンストップでのライブの後突然に11月からのレギュラーライブ、新曲発表、新グッズの発売が発表され、メンバーはそれを泣きながらファンに伝えた、よし!11月のレギュラーライブ行こう!ロックファンだった私がアイドルヲタクになった瞬間だ

アイドル界はその時中堅グループの解散が多発していた、マジパンも佐藤麗奈が卒業し、所属していたキャニオンレコードから契約を解消されていた、だから新曲や単独のライブ、イベントが無かったらしい、バンドと違い自ら曲を生み出せないアイドル、レーベルを切られるのは致命傷だったのだが、新たなレコード会社から再出発、そのレギュラーライブが11月から始まるという事だったのだ。しかしマジテレなどではそんな辛い裏事情を露程にも見せず振る舞っていた4人のメンバーには驚いた、アイドルって自分が思っていたよりも面白いかも、未だに90年代、00年代のアーティストばかりが雑誌の表紙、フェスのトリを飾るロック界より面白いかも知れない…

そうして2018年11月18日、秋葉原のアキバカルチャー劇場に遂に来たのだった、秋葉原は電気関係の仕事をしていた父と幼少期、良く一緒に来ていた街だ、今も僅かに残る狭い通路に電気部品など売ってる商店がひしめき合うそんな電気街のイメージ、しかし近年はオタクの聖地、ご存じAKB48劇場やメイド喫茶、ディアステージ、そうして地下ライブアイドル御用達のアキバカルチャー等、かつて秋元康がAKBの本拠地にした理由として、地熱が最もある街と評した、オタクの総本山、フィギュア等のショップのあるビルの地下にアキバカルチャーはあった、階段を降りるともう既に物販の列が出来ていたのでそこに並ぶ、常連のファンの人達はすっかり顔馴染みらしく皆誰かしらと会話していた、まぁロックヲタの頃からボッチ参戦は慣れている、ライブ後の特典会で2ショット撮影が出来る2千円分のグッズを購入し、ライブの時を待った

開演前にメンバーによるインフォメーションのアナウンス、小山リーナが噛んでしまいクスッと笑い出す、マジテレで良く見るリーナそのまんま、初のアイドル現場、やはりくだらね〜とか思ってしまったらどうしようか?などと思って緊張すらしていたのが解れた、そうしてライブが始まる

私が私を燃やす理由で始まった、客電が落ちた瞬間周りは一斉にペンライトを取り出し、コール、ミックスで盛り上げる、今まで何百のライブを観て来たが、初めてのアイドルのライブは分からない事だらけ、でもメンバーの歌唱、ダンスは思ったより迫力があった、熱いライブにファンも応え、懸命にコールで盛り上げる初のアイドルライブは本当に楽しかったのだ、最後に発表された新曲、ONE、これは先頃解散し、マジパンも全員解散ライブに駆けつけていた、ベビーレイズジャパンの曲風、マジパンの決意表明そのまんまの曲だった。

ライブが終わると特典会のインフォメーションをマネージャーさんが出て来て始めた、マジパンの名物マネジャーのKマネさんである、昨晩放映されたドッキリ番組の裏話をしてくれた、特典会はまず握手会から、長テーブルを隔てメンバー4人と端から順に握手しながら話して行く、さすがに初めてのアイドルライブで握手会は敷居が高い、チェキのツーショット撮影を待った、そうしてようやく2ショットチェキの時間、ステージの端に並ぶ、そうしたら反対側にリーナとひまわりの列になってしまった、列はどんどん進み、浅野杏奈と沖口優奈が近づく、来月も来る気満々だったのでそのままこの2人のどちらかと撮るか?と、清水ひまわりとは撮らずこのままこの列で歳上組のどちらかとにしよう、初めてのチェキだし…

ステージに近づいて、まだ迷ってたら、浅野杏奈が近づき自分に向かっていきなり「ねぇ今日のメイクどう?」と話しかけられたのだ、かなりの動揺、何せテレビで見るより数段の美人、あれで写真テレビ映り悪かったのかぁ杏ちゃんは、が初めて見た感想、もうこれは杏ちゃんと撮るしかないでしょう!

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記念すべきアイドルとの初チェキは浅野杏奈!アイドルのライブって特典会も込みの楽しさなんだなぁと、思いながら秋葉原駅で帰りの電車を待つ、それにしてもひまわりもリーナも想像以上の美少女だった、来月はグループショットを撮ろうと決めた

そうして年の瀬も迫った12月16日、再びアキバカルチャーへ、この前より少し早めに行く、少し前目に物販列へ、場内からリハーサルの音が漏れて聞こえて来た。軽快なラブソング!マジパン初のラブソングなのでは?

アイドルのライブは、アクシデントを楽しむロックのライブと、定番を楽しむピップホップのライブを混ぜた様な感じだった、定番のコール、フリや合いの手を入れたりを楽しみ、一方でアクシデントもライブに組み入れられていた、思っていたより良く考えられてる。

2回目のライブで曲も聴き込んで来たので、より楽しめた2回目のレギュラーライブ、この日の目玉は新衣装と2曲目の新曲の発表、本公演の後アンコールでステージの画面にドリーミュージックへのレコード会社移籍が映し出され、新衣装に身を包んだメンバーが出て来て新曲メルティーキッスを歌った、リハーサルで聞こえていたせいかコールも既に入る、メンバーは驚いていたがリハーサルの音が丸聞えだったんだから(笑)そうしてこの曲が2月にリリースされるCDのリード曲メルティーキッス、終演後の特典会はグループショットとランダムでの2ショットを選んだ、沖口優奈を引く

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この2ショットの時、優奈は「可愛い衣装でしょう?どう?」と聞いて来た、チェキを撮り僅かな会話の時間、見事にこの僅かな時間、まるで彼女の様に振る舞ったのだ、プロの技見た気がしたのである

この4人時代のマジパンをある人がこう表現した「ひまわリーナという湖に集まる魚、それを辺りで杏奈が1本釣り、すぐ横に沖口優奈という沼がある」正にそんな感じだった11月と12月のアキバカルチャーでのレギュラーライブでの特典会、ロック、競馬に続く楽しみを見出したのだ、1月のレギュラーライブと2月のワンマンライブも絶対に行こう!もうすっかりとマジパンの虜になっていた

12月30日初めて対バンイベントへ行く、渋谷のかつてAXがあった所の近く、様々なアイドルを見て、こういう対バンも面白いなーと思った、マジカル・パンチラインと出会えた2018年、来年はもっと現場に行こうと決めながら年の瀬の渋谷を歩き帰路についた

2019年が明ける、後に最高に幸せだった最後の年と言われた1年が始まった、これはマジファン、ドルヲタや様々なマニアに限らないのだけど…

3回目のレギュラーライブ、ここで2019年の幕が開いた、既にフェスや2月発売のシングル、メルティキッスのリリイベは始まっていたが、まだ自分には敷居が高かったのと、同じCDを何枚も特典目当てで購入する、いわゆる、積む、という行為に抵抗あったのだ、3曲目の新曲発表、浅野杏奈が高校卒業を報告し、涙ながらに卒業ソング、ハルイロ、を発表、釣られて小山リーナも涙した感動的なシーンとなったが、個人的には2番の歌詞のひまわりパートが秀逸だった

そうして正式にドリーミュージックへの移籍と、2月23日に渋谷duoでのワンマンライブが発表される、浅野杏奈と小山リーナの涙の訳は後になり分かる訳だが、まだこの時は知る由もない

同じ音楽を発表するジャンルでありながら、ロックとアイドルは違う事だらけで、ここからワンマンに向けて戸惑う事が多発する、レギュラーライブとひとつの対バンに通い、マジテレとマジラジを鑑賞してるだけのライトユーザーだったこの頃の自分はここからワンマンライブが終わるまで、戸惑いっぱなしになるのだが、この時点では単純にワンマンライブを楽しみにしていた

まずは、無事にワンマンライブのチケットを購入した後、なんと昼の部のライブの開催が告知された、後にアイドルイベントでは良くある事と知るのだが、正直びっくりしたのと、同じアーティストを1日に2度も見る事自体経験なかった、フェスとかはあるけど、ヲタクから徹底してお金を引っ張るのかと悩んだが行くことにした、だがこの昼の部について、どこかで浅野杏奈が答えていた、「それは驚きますよね、でもこの日は昼の部から来て欲しい、目に焼き付けて欲しいライブなんです」と、後から考えたら意味深いコメントだったと思う

ワンマン前に初の生誕祭にも参加した、青山フューチャー7で行われる沖口優奈生誕祭だ、メッセージカードとかサイリウム、アイドル現場独特のアイテムを渡されて、ファンが作っていく感の強いイベント、撮影可能な時間もあり、普段のライブとは異なる楽しさだあった、そうして特典会、この頃にはすっかり箱推し状態になっていたのでこの日も沖口優奈とチェキ撮ろうと思ってたのだが、さすがにこの日の主役で長蛇の列、そうしていつもはかなり並ぶひまわり、リーナ列がかなり少なかった、よしここで初志貫徹、清水ひまわりと撮ることにした


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清水ひまわりからは、今日は優奈緊張してたんだよーとか、話した、やはり間近で接すると違うねーやはり私は清水ひまわり推し、ヒマ人だ!記念すべき1回目の衣装が沖口優奈の衣装になってしまったが、ここからヒマ人としてのマジパンとの日々が始まって行く

ワンマンライブの日が来た、物販に並ぶ為になんと、朝の10時から渋谷のduoに居た、3周年のグッズが欲しかったからだが、それにしてもライブで朝のこの時間から並ぶなんてね、ドルヲタも体力勝負である

昼の部はさすがにまだ客も少なかったがお陰でかなり前の方に行けた、マジパンにも数少ないが曲によってお約束のフリなどがある、この頃には大分、分かり始めていたので、手のひら返しでタオル振り、謎から謎では隣人とトレインを作る等、こういうお約束、ロック時代は嫌いだったがやってみると楽しい

この昼の部のライブは鬼気迫るものがあった、単純にやはりワンマンライブは気合いがメンバーも違うのだなとしか思わなかったけど、そうして3月よみうりらんらんホールでの、1000人動員を目指した無銭のイベントが発表された、在宅時代中々次のイベントが発表されなかった事考えると夢のようである

夕方の部、さすがに倍くらいの人数があつまりだしていた、duoだけでなく、 west、east、nestでもライブが行われたので、大混乱の渋谷円山町のホテル街、朝購入した3周年Tシャツを着ての中に入る、既に前方は埋まり後方から夕方の部は見るしかなかった、そうしてこの公演のソールドアウトが告げられ、会場の盛り上がりは最高潮に達した中、メンバーが登場し3周年記念ライブは始まった…

正直この日の夕方の部はあまり覚えてない、それくらいの衝撃が待っていた、アンコールとなり、映像が流れて、メンバー1人1人のコメントが流れた、最初の沖口優奈のコメントの時、隣にいたグループが、知らない女の子が写ってる、伸ばした腕の数も多い!新メンバー?と騒ぎ出した、自分は気が付かなかったし、4人でシングル出したばかりで新メンバー加入なんてそんなバカな!と思ってる間にメンバー4人のコメントが終わり、映像はレッスン風景から、お台場を走る4人のメンバーの後姿から横にワイド画面となり、両端から2人の走る少女が映し出される、感嘆と驚きの声が入り混じり、そうして"6人"のマジカル・パンチラインが飛び出してきて、メルティーキッスが始まった、あまりの衝撃でボー然、曲が終わり新メンバーの加入、吉澤悠華と吉田優良里の名が紹介される、吉澤悠華はアイドルっぽい美少女だが吉田優良里の方はかなり幼くみえた、案の定13歳の中学1年生、恐れていた事態がまだ夢中になったばかりのグループに発生したのだ、新メンバーは特典会は握手会のみという事で、自分は最後の4人マジパンのグループショットを撮る


以前にゾッとした場面の写真を見た事があった、いわゆるキッズアイドルという小学生から中学生のローティーンのアイドルグループの握手会に、オジサン達が群がって握手してる写真、あるテレビ番組でローティーンでは無かったがミドルティーンのアイドルグループを外国人タレントに見せて「好みの娘居ますか?」と司会者が聞き、外国人タレントが驚き「まだ子供じゃないですか!そういう目で見るわけないでしょ!」と返される場面。
大人っぽいメンバーが多いマジパンだったのでそういう子供への性的搾取みたいなのを意識した事無かったが、遂に降り掛かって来たのだ、さぁどうしよう…
一方で契約を打ち切ったキャニオンも、移籍先のドリーミュージックもプロであり、売れる見込みがあるなら4人のマジパンを切らないし、そのままで継続するだろう、絶対エースサトレナが居てもブレイクへは至らなかった、増してや、である、当然新たな展開が求められていたのだ、恐らくドリーミュージック側から

その日号外と称したチラシが運営から配られた、新メンバー加入とそれに関するメンバーの思いが綴られていた、メンバー間でもかなりの葛藤があった様だ、辛い4人時代、明らかに観客が減り衣装も自分達で調達して夏フェスを乗り切りマジテレやライブでの様子を見ても4人の結束は硬くなっっていたように見えた、CDの特典映像での解散ドッキリでもメンバーはやたらと「この4人でやって行きたい!」と連呼していた、仕方無い受け入れて新たな展開へ進んで行こう!というメンバーと、受け入れ難いメンバーとでの葛藤も伺えるチラシの内容だった、とりあえず3月のらんらんホールでの無銭イベントとアキカルでのレギュラーライブで新メンバー加入後のマジパン見て決めよう、アイドルってしかし変化が早いよなー




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