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2024年1月

カイロに移住して3年。生活や仕事で精一杯だった日々から、ちょっとずつ暮らしを楽しめるようになってきて、なんとなく毎日の記録をしていこうと思った。ということで、日々の暮らしを月報みたいに毎月綴ってみる。どうかな、続くかな。途中で終わってもそれはそれで!


今月の振り返り

年越しはカイロの自宅で

2023年の年末は息子とイタリアのローマに弾丸旅行していた。どうしても本場のピザとパスタが食べたかったのだ。食べたいものは全部食べる旅にしたので30日に帰国した後は胃腸も体調もそれなりにお疲れモード。ということで、年越しももちろん家で過ごした。
31日には、母はオペラハウスにオーケストラを聴きに行ったらしい。オペラハウスはナイル川に浮かぶザマレクという島にあり、カイロの中心にある。母曰く、コンサートが終わって外に出たら、今までに見たことのない数の若者がいたとのこと。イスラム教のお正月はラマダンだから年越しはそんなに盛り上がらないのかと思ってたけど、後からエジプト人の友達に聞いたら「クリスマスだってニューイヤーだってなんだって祝うよ!楽しいじゃん」とのこと。なんだ、日本人と同じじゃん。

検索してみるとタイムゾーンごとにカウントダウンチャンネルが立ち上がっていて、本当になんでもある世の中だなと笑った。

2024!!

年が切り替わる瞬間、なぜか3秒早く、家の外のカフェから歓声と銃声が聞こえた(こっちではクラッカーの代わりに銃を空に向かって打つ人がいる、空砲かもだけど)。どっちの時間が正しかったのかはわかんないけど、多分Youtubeがあってると思う。愛すべきエジプシャンクオリティを年明けから実感した。息子は遅くまで起きていられることをすごく喜んでいて可愛かった。

息子と作ったドラゴン。顔は息子が作った。

のんびり過ごした年末年始

前月の12月は怒涛の忙しさで、プレッシャーのかかる案件を担当していたこともあり、この年末年始は休むぞ!と心に誓っていた。
昔は年末年始は溜まったタスクを消化する期間だったけど、最近はそういう働き方がだんだんできなくなってきてる。周りが休んでる時間はタスクじゃなく思考の時間に充てたいなと思うようになった。
でも、そんなに気合い入れて考えなきゃいけないトピックなんて1つか2つしかなくて。それらについて「よし」、ってなった後は結構ずっとぼーっとしてた。良い休みだった。

6日頃から少しずつ始動。仕事のSlackに返信したり、2024年にやりたいことのリストを作ったりした。

昔一緒に働いた人たちとオンラインで同窓会をした

8年くらい前、私はとあるスタートアップで広報を担当していた。在籍していたのは1年半くらいだと思う。その会社の内部でも色々あったけど、私も出産したり、産後1ヶ月で復帰したり、激動だった。
その時に一緒に働いてた人が呼びかけてくれてオンラインで同窓会をした。詳しいことは伏せるけど、ずっと心に引っかかってた、私にとって大切な人と久しぶりに話せた。その場を企画してくれた人たちにも本当に感謝だし、組織を辞めた後も人と人として付き合いを続けていける人たちの強さやありがたみも改めて実感した。
環境が変わると人間関係をリセットする人とそのまま積み重ねていく人に分かれる。それはある種自然なことでもあるけど、私はやっぱり、積み重ねていく人になりたい。

長年のビザ問題が解決した

海外に住んでいると、よくビザについて聞かれる。私も最初の頃はよく聞いてた。が、ここエジプトでは他人の体験談を聞いてもあんまり参考にならない。だって窓口の担当者ごとに判断が変わるんだもの。
別に隠すこともないので書くと、最初は母の帯同ビザが出るつもりでこっちに来たのに(母はエジプトの政府機関で働いてる)2年経っても対応してもらえる気配は全くなく、、仕方なく半年まで延長できる観光ビザを更新しながら滞在してた。それでも息子は学校に通えてたし、難関と言われるビザ延長の手続きも自分一人で余裕でできるくらいには慣れてきたんだけど、観光ビザの難点は「出国したらリセットされる」ということだった。
2023年はそれなりに海外出張もあり、ヨーロッパやUAEに何度も渡航した。その度にパスポートにはエントリービザのステッカーが貼られ、「なんでこんなに何度もエジプトにくるのか」と言わんばかりに入国審査ではジロジロ見つめられる。せっかく6ヶ月の観光ビザをとっても、その翌月に出国してしまいまた取り直し、みたいなことも結構あった。

入国管理局は過去最高に混んでいた。エジプト政府が毎月新しい施策を出すので弁護士も在住者も振り回されている

そんな話を、我が家に出入りしているフィリピン人のお手伝いさんにしたところ「息子の学生ビザを取ってその保護者枠で暮らせばいいよ」と目から鱗のアドバイスをもらった。
そこから数ヶ月。
エジプト人の友人経由で弁護士を紹介してもらい、あれこれ書類を集めてなんとか申請。このプロセスでも色々あったんだけど弁護士がスーパーファインプレーを展開してくれて、無事にアクセプトされた。
仲介してくれた友人にも弁護士の彼にも、頭が上がらない。
ちなみに「いくら報酬払えばいい?」と聞いても、「NO PROBLEM」としか言わないので「No problem is problem !!!!」という押し問答を繰り返してる。こういう寸劇を経て、金額がゆるゆると決まっていくんだろう。なんというか、こっちの人たちは亡くなった祖母のようなコミュニケーションスタイルだなと思う。うまく説明できないけど。おばあちゃん、おばあちゃんの孫でよかったよ。なんだかみんな、よくしてくれるよ。

カイロ日本人会の図書貸出を初めて利用した

カイロに3年住んでいたのに今まで一度も日本人会のオフィスを訪れたことがなかった。しかし息子の読書量が増えてきたこともあって、新しい本との出会いを求めて初めて図書の貸し出しサービスを利用してみた。
その多くが寄贈で成り立っているという図書室は3室に分かれていて、子ども向け・大人向け・まんがスペースと結構充実していた。子ども向けの書籍は私が読んでいた懐かしいタイトルも多く、息子におすすめを聞かれて寺村輝夫さんの「かいぞくポケット」と「わかったさんのクッキー」を借りた。
私はかつて読書少女だった。小学校一年生の時に、図書室にあった50冊くらいの江戸川乱歩シリーズを読破したのが今でもなんとなく自慢である。それなりに全部分厚いのだ。人間椅子など、毛布をかぶってドキドキしながら読んだ。他にも赤毛のアンやミヒャエル・エンデ、ロアルド・ダール、萩原規子など、大好きな作家は枚挙に遑がない。かいぞくポケットもわかったさんシリーズも(こまったさんもいたよね)もちろん図書室にあったものは全部読んだ。
息子も本の世界を楽しんでくれるかな。児童文学こそ人類の宝だと思う。あんなにワクワクする世界は他にはない。

ちょっとしくじったのは、日本人会に行った後にヒルトンザマレクの日本食レストラン「牧野」に行ってしまったことだ。ここはカイロで唯一まともな日本食にありつけるお店で、在住日本人の心の拠り所になっている。寿司も豚肉も鰻重も食べられる。なんでしくじったかというと、息子は確実に「本を借りに行けば帰りにお寿司も食べられる」と思っているから。これまでは特別なオケージョンだけだったのに、、いや、いいんだけどね。。。

家計の見通しを立てた

今月から始めてみたこととして、支出の把握がある。エジプトに住んでいると現金払いが多い上に、チップやらバクシーシやらで小銭がどんどん消えていくので支出を管理するのがとても面倒だった。家計簿アプリは日本ではクレカの支払いを連携させて眺めていたものの、日本円で見れてもあんまり実感が湧かないのでなんとなく避けていた。

が、最近とてもいいアプリを見つけた。CoinBlissというアプリで、複数の通貨で支出も収入も入力でき、他の通貨への換算も一発だ。何より、余計な分析機能とかがついていないのがいい。複雑なことはできないけどシンプルに払ったお金の総額を月毎に把握できる。
思ってたより使ってたけど、まぁ適正な範囲だと思う。緊急時の蓄えはあるに越したことはないけれど、エジプトでできる経験や思い出に使うお金や、大切な人の笑顔につながる支出はケチりたくない。だからこそ、お仕事をくださる日本のクライアントの皆様には本当に本当に感謝です。ありがとうございます!!!!

その他、お友達のお誕生日会でピザを作らせてもらったり、学校が始まったり、お泊まり会をしたり。ローマで買ってきたワインで楽しく酔っ払ったり。なんやかんや毎週末遊んでくれる人がいる私たちはとても幸せね。

ということで、また来月、書いてみようと思います。
マアッサラーマ!(さようなら)

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