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広報Tips by Masami AOYAGI

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広報・PR関係のお仕事をしながら考えていたことについてまとめています。
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#広報TIPS

広報経験ゼロの人がメディア開拓をはじめるときに最初にやる(と良さそうな)こと|広報Tips

<この記事はこんな方におすすめです> ・広報担当になったばかりで、メディアにつながりがない人 ・メディアコミュニケーションにすごく高いハードルを感じている人 ・PRをやらなきゃな〜と思いつつ、広報経験がある人が社内にいなくて手付かずになっている企業の人 ※ほんとにファーストステップの部分の話だけなので、もうすでにメディアキャラバンやってるよ、という人には物足りないかも。 ずっと「メディア開拓」が憂鬱だった今は広報PRのお仕事をメインにしていますが、私はもともとPR業界出

【実践編】200人以上にインタビューをしてきた私が考える、企業のインタビューコンテンツ制作のポイント|広報Tips

前回に続き、企業のコンテンツとしてのインタビュー記事作成について。今回は実際に原稿を書くプロセスに沿って考えていきます。 コンテンツ制作の下準備は「とにかくよく考えること」インタビューコンテンツは、ほとんどの場合テキストと写真によって表現されます。 私の得意領域はテキスト作成。写真もがんばっていますが、うーん、まだまだ。。。そのうち「プロじゃなくてもそれっぽい写真を撮るためのTips」でも公開するとして、今回はテキスト制作に集中して考えます。 さて、テキスト制作という言葉

【考え方編】200人以上にインタビューをしてきた私が考える、企業のインタビューコンテンツ制作のポイント|広報Tips

2020年ですね。先日投稿した記事について、編集者の方からも広報関係者の方からも好意的な反応をいただき、嬉しい限りです。 今年は、より自分の得意領域に特化して、企業広報×編集領域のスキルアップについてお伝えします。今日は私のクライアントや友人・知人から相談や質問が多い、インタビューコンテンツづくりについて私なりの考えをまとめます。 私自身のインタビューキャリアの始まりは学生時代。当時、経営者を対象とするインタビューを掲載する学生向けフリーマガジンを制作していて、卒業までに

広報が「専門職」ではなくなった時代に私たちは何をしようか|広報Tips

こんにちは、青柳真紗美です。 2019年が終わろうとしていますが、今年始めたnoteで一番多くの「スキ」をいただいたのがこの記事です。 今でもこの記事を読んで私のアカウントをフォローしてくださったり、TwitterやFacebookなどで「会いたい」とお声掛けをしてくださる方が多く、嬉しい限りです。本当にありがとうございます。 2019年もたくさんのご縁をいただき、様々な経験をさせてもらいました。その中で今ふわっと考えていることを備忘録として残しておきたいと思います。

海外PRパーソンのTED「PR成功のレシピ」がよかったので解説するよ|広報Tips

今日はちょっと趣向を変えてTEDの紹介です。題名は「A Recipe for PR Success」(PR成功のレシピ)。 2016年に公開されたこの動画、再生数は6万ちょっととそこまで伸びていないのが不思議なくらい、PRパーソンにとっては必見だと私は思います。 スピーカーはスウェーデン在住(TED発表当時はNYでも活動)のPR expert、Jerry Silfwer氏。この動画のなかで彼は、「リーチ数」を増やすことに執着するのを辞めて、一人のファンを作ることにこだわろう

あの取材も書籍企画も、きっかけはコーポレートサイトだった|広報Tips

おはようございます。前回に引き続きコーポレートサイトについて。今日は、私が広報実務を担当するダイヤモンドメディア株式会社での例を元に考えていきます。 現在週3日(Slackでは毎日)の契約でダイヤモンドメディア社の広報担当として働いており、ここでは伴走型のサポーターではなく実務全般に対応するプレイヤーとして動いています。 このnoteで投稿した「社内の広報戦闘力を5から5000くらいにあげるためにやったこと」はまさにここでの取り組みの振り返り。 スライドにも書いたのですが

みんなが苦笑いする「コーポレートサイト」のお話|広報Tips

おはようございます。今日は「コーポレートサイト」について考えていきます。 今はほとんどの企業がコーポレートサイトを保有していますが、私の周りの経営者で、自社のコーポレートサイトに何も不満がない、という人は聞いたことはありません。多くの方が 「コーポレートサイトに時間かけられなくて……でも今の内容だと何やってるかわからないよね」 「直そう直そうと思いつつ、1年くらい経っちゃったんだよね」 「今やってる事業とか制度と全然違うことが書いてあって……ヤバイよね…」 などとお

情報発信が苦手な経営者がコンプレックスを持つ必要はない|広報Tips

私にご相談してくださる経営者の方の多くが、他の経営者を例に「取材され慣れていて、ブログもSNSも活用していてすごいなぁ。自分は全然ダメだ」とおっしゃいます。 誤解を恐れずに言います。 社内のメンバーが情報発信したくなる、良い組織・強い組織を作ること。これは、経営者の大切な仕事の一つです。 しかし、苦痛でないなら経営者自身に情報発信をしてもらえるに越したことはありませんが、情報発信そのものは本質的には経営者の仕事ではないと私は思います。 主に広報体制の立ち上げ期において、ミ

『ファンベース』|広報読書メモ

多い時で週5~6冊の書籍を乱読します。せっかくnoteを始めたので、読んだ書籍の記録(とシェア)もやってみることにしました。 今日は『ファンベース -支持され、愛され、長く売れ続けるために』。新書なので読了時間はちょうど1時間くらい。 帯には「これからのマーケティング必読の書」と記載がありますが、個人的に、広報PRを考える上で、そして組織運営を考える上でものすごく参考になりました。 今まで考えていたいろんなことを補強できる一冊だったし、何よりも改めて自分の仕事が好きになりま

「広報でなんとかしたい」という会社にファンは集まらない|広報Tips

昨日投稿した記事、結構いろんなところで読んでもらえていてすごく嬉しいです。同じことでモヤモヤしていた人、多かったんだなぁ。 今日は、私がお仕事をする上で軸にしている考え方を。一言で表すと「怖れや不安ではなく『愛』からはじまる広報戦略にこだわりたい」ということです。 不安だから「広報でなんとかしたい」、という会社にファンは集まらない私の仕事は、私のお客様である企業や、その企業のプロダクトのファンを増やすことです。そのために世の中と企業との接点をひたすら作り、メンテナンスする

「広報がほしい」って、どの役割のことを言ってます?|広報Tips

「広報を手伝ってくれる人を探している会社があってさ。一度相談に乗ってくれない?」 ありがたいことに、そんなご相談を毎日のようにいただくようになりました。しかし話を聞いてみると本当にいろんなニーズがあり、こんなことを呟いていた時期も。 どんなプロジェクトもそうだと思いますが、専門人材をプロジェクトにジョインさせるのであれば、ジョブディスクリプションを明確にしておくことが重要だと思います。 そこで今回は(一般的に)広報活動の一環と認識されている仕事の中身を整理してみたいと思い

広報LT大会で話した「社内の広報戦闘力を5から5000くらいまで上げるためにやったこと」のスライド公開します | 広報Tips

昨年末に広報LT大会のこの回でお話しした「社内の広報戦闘力を5から5000くらいまで上げるためにやったこと」。 2019年に入ってからもこのスライドをいろんなところでお見せしてお話しする機会があるのですが、PR界隈のみなさんにも、PRをやったことがないみなさんにもなかなか好評で、「あるある〜」「わかる〜」「これならできそうかも!」という反応をいただいてすごく嬉しいので人生初のSlideShareします。 内容についてはまた改めて分解して書こうかな。 ただ、「How」の部

記事の掲載前確認・原稿確認は「編集せずに」「母の視点で」|広報Tips

先週まで、原稿のチェックに追われていました。 すごく素朴な疑問なんですが、広報のみなさん、記事の掲載前確認とか社内メンバーが寄稿・投稿する原稿のチェックってどんなところを見てますか…? ・事実関係に間違いがないか ・読者に誤解が生じる表現になっていないか この辺りを見ているつもりだったけど、多分それ以上のことを考えながら原稿をチェックしていることに気づきました。 ということで、棚卸しもかねて自分なりに気を使っていることを改めて考えてみたら、大きく分けて二つあったのでシェ

これから広報周りを考える人、広報について体系的に理解したい人にオススメの本3冊

こんにちは。カフェで仕事しようとしたらおしゃれなクリスマスソングが流れていてイライラしてきたので、2000年代のヒップホップを大音量で聞きながらこの記事を書いてます。一年早すぎ。 さて、今日は「これから広報周りを考える人、広報について体系的に理解したい人にオススメの本」を紹介します。ちなみに最初に断っておくと、ここで紹介するのは現場でのテクニック論というより、広報を考える上で大前提となる知識や考え方を整理するための書籍です。 なので、今まさにトップダウンで「そこのキミ、今